食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

砂?ゴム?環境に良い?シリコンってなに?

色鮮やかなシリコン・ベラ
シリコンのへら

どこの台所にも多分一本は必ずあるのではないでしょうか。

うちにもあります。

昔は取っ手が木で、先っぽだけがゴム、というのが普通でしたけど、いつ頃からか全部繋がってて、先っぽだけ抜けてしまったり、抜けたから木の柄に戻そうとしてみたら中がカビだらけ?なことに気がついてびっくりしたりすることもなくなり、取っ手が木だったやつはもう我が家にはありません。

 

昔はゴムベラでは調理できないものでしたけど、これもいつ頃からか、「このヘラは鍋で加熱調理するのに使っても平気です」が登場し、今ではそうじゃないものってあるの?と言う感じ。

 

要するに、昔はゴムベラだったものが、いつの頃からかシリコンのヘラになった、と言うことでしょうね。

 

シリコンはゴムみたいに柔軟で、でも火に強く、ものがくっつかないので便利。

シリコンを付着させた紙はケーキとかクッキーなど、焼き菓子(だけじゃないですけど)を焼くときに型の上に乗せて使えばこびりつかなくて便利。

使い捨てが嫌ならシルパットみたいな再利用できるものを使えば良いし、マフィン型やローフ型になってるシリコンの型だってたくさん出回ってて便利。

 

ふと気がつくとシリコンが台所用品のあれこれに入り込んできて、便利さに喜んで色々と使っていたものの、しばらく使わずに置いてあったものをふと手に取ると、なんだか変にべたっとしているよ?

 

ふとヘラを手にしたら、ぬるっとしてるよ?

 

洗ったはずなのに?

そして、匂いがついちゃってるものもありますよ?

 

 

と言うことで、うちにあるシリコン製品、扱いに困ってるものが登場しております。

 

プラスティック製のジップロックバッグの代わりに、何度も洗い直せるシリコン製のジップできるバッグなどが登場していますが、これもそうなるかも、とちょっと手を出さずにいるのですが、そうなってる方いらっしゃいますか?

 

 

シリコンは天然素材?元素?

ヘラになってるあれは、日本語でもシリコンって言うんですよね?

英語では Silicone

発音は、シリコ〜ん (Siの音はシとは似ても似つきませんが、カタカナで書きようがないのでとりあえずここはシで代用。)

 

これはたまに「シリコン製品の原料は化学元素のシリコンだ」と勘違いしてる人が存在する理由でもあります。

化学元素のシリコンはSilicon 

綴り間違いじゃなくて。

 

Silicon は日本語ではケイ素。(だから日本語話者の皆さんにはそういう勘違いしている人はいないかもしれませんね。)

化学記号はSi。

原子番号14の化学元素です。

これはヘラになってる「シリコ〜ン」とは別のもの。

 

ああでも、実際はシリコ〜ンとシリコンは全く別物ではあるけれど、別とも言い難いような。

 

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天然素材ではなくて、天然素材をあれこれ加工して作り出した製品なんですよ、となると、若干警戒心が湧きますね。

 

よく「これはケミカルだから良くない」という批判を耳にしますが、世の中にあるすべてのものはケミカル、というか、化学物質です。

 

天然由来のものか、人類が加工して作ったものか、という違いは、化学物質であるという区分けではなくて、「人造」であるかどうか、という区分けです。

 

原子レベルで見ると人造か天然かの違いはないのだ、と科学者は言います。

そんなことはない、とヒッピー系の環境アクティビストは言います。

 

ヒッピー系というのは、まあわかりやすくステレオタイプにまとめてみただけであって、全くヒッピー関係ないけどもやはり人造のものや西洋科学を嫌う人、そういうわけではなくとも慎重派、など色々ですけどね。

 

 

人造のものはすべてダメで天然のものなら良いのかといえば、天然のものだって有害なものはごまんとあります。

 

ではなぜ人造のものに抵抗があるのでしょう(自分が、という話です。)

 

 

未知の有害物質が今後判明しないという保証はない(プラスティックに含まれるあれこれが問題になるまではみんな安心して赤ちゃん用品や食品の温め直しなどに使っていました。)

 

壊れたり不要になった時に捨てられたその製品は生分解されなくて、永遠に地球上にゴミとして溜まっていくのではないか。

 

製造過程で有害物質が発生したり産業廃棄物として捨てられたり作業する労働者の健康に害があるのではないか。

 

 

そんなことを考え始めたら、たとえ天然のものでも当てはまるものはあるんですけれど。

原油とかミネラルの鉱山とか、いくらでもありますね。

 

シリコン素材の便利用品を使い続けるべきかどうか、ふと思っただけなんですが、なんだか再び出口のないトンネルに迷い込んだ気分です。

 

 

そうそう、モントリオールにあるMcGill大学は、島の西側の田舎の方にマクドナルド・キャンパスというのがあって、学部によってはそちらで授業を受けたりするんですけれど、先日校舎の建材に基準量を大きく上回るアスベストスが検出されたということで、学生たちの健康のため、授業が一切リモートに切り替わったそうです。

 

昔建てられた建物の多くはアスベストスが使用されていますからね。

 

 

便利なものは要注意ですが、便利を求めるのは自然の流れでもあります


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