食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴィーガンの栄養ガイド・後編

 

ヴィーガンが気をつけておきたい栄養ガイドシリーズ、最終回です。 

前回までの記事はこちらとこちら。

casse-pied.hatenablog.com

 

casse-pied.hatenablog.com

 

今回参考にした記事はこちら。

 

 

www.vegan.com

 

 

なお、ビタミンやミネラルは、水溶性なのでちょっと多めにとりすぎちゃっても大丈夫なものもあれば、一日に摂取する上限があり、とりすぎると危険なものもあります。

鉄分やビタミンDはよく知られていますけれど、自己判断でサプルメント錠を摂取する場合は自己責任で下調べをする、薬剤師や医師に確認する、などしてご自分の健康を守ってください。

 

7)ビタミンB12

動物性食品(肉、魚など)に含まれるこのビタミンは、植物性のみの食生活をしているヴィーガンが食品から自然に摂取することは不可能です。

 

B12は私の中では「ヴィーガンの常識」なんですけれど、やっぱり今でも海藻(のり等)に含まれてるとか、気にしなくてもいいとか、そういう主張をしている方がいるようです。

 

ヴィーガンがB12を摂取するためには、B12サプルメントを毎日飲む、B12リッチなニュートリショナルイーストを料理に使う、もしくはB12が補強されているヴィーガン食品(主に市販のヴィーガン・ミート類、豆乳などのプラントミルク類)を摂取するしかありません。

 

ニュートリショナルイーストであれ、ヴィーガン・ミートであれ、ヴィーガンが主な購買層であろうと思われるこう言った市販の食品には大概B12やカルシウム、ビタミンDなどが補強してあると思いますが、きっちり成分表示を読んで、どれくらい食べればどの栄養素をどれほど摂取できるのかを確認することは大事ですね。

 

B12をサプルメントで摂取している場合は、毎日飲むのか、週に一度飲むのか、年齢、などによっても必要量が変化します。

 

ネット上であちこち調べてみた結果、私は平日だけ毎朝1000ミリグラムの錠剤を一錠摂取して、土日はお休みしています。

なぜ土日はお休みかというのは、単に土日だけ朝のルーティンが異なるので忘れがち、ということなんですけれど、五日連続で1000mgとってるんだから大丈夫でしょ、というそういう感じですね。笑

土日は平日は口にしないマーマイト、ヴィーガン・スクランブルエッグ、ヴィーガン・フリッタータなどなど、B12補強食品を食べることも多いので、まあ大丈夫でしょう。

 

参考にしているこの記事によれば、

  • 25−100mgの錠剤を毎日摂取する
  • 1000mgを週に一度か2度、舌の下で溶かすか噛んで吸収するタイプのものを摂取する
  • B12が 2〜3,5mcg補強された食品を一日に2回、間に四時間おいて食べる

このいずれかの方法で摂取するのがいいそうです。

また、年齢が上がるとやっぱり体がビタミンB12を吸収する能力も低下するようなので、夫はたまに肉とかチーズも食べている人ですが、一緒に錠剤を飲んでもらっています。

 

B12は本当に大事な上、野菜満遍なく、バランスよく、、ではどうにもならないことなので、以前にも書いてました。

海苔にB12は含まれているか、についてもちらっと触れてありました。笑

これ、2年前に書いたものなので、その後海苔B12説について新たな発見があったりして私が知らないだけだったりしたら、コメント欄でご指摘くださいませ。 

casse-pied.hatenablog.com

 

 

8)ビタミンD

理科で習いましたね〜、ビタミンDはお日様に当たると体内で生成されます。

でも、日焼けどめをきっちり塗って外出する人たち、冬の長い北米の北国や北ヨーロッパなどに住んでいる人たち、肌の色の濃い人たち、高齢な人たち、、、などはビタミンD不足に陥る可能性が高いのです。

 

私は日焼け止め、夏場、灼熱の太陽のもとで野外で長時間過ごすような活動をするとき以外はつけません。

なので夏場は多分大丈夫、、、と思っていますけれど、冬場は錠剤を毎日飲んでいます。

 

この記事によると、日焼け止めをつけないで顔と腕を一日に10分から20分、70歳以上の場合は30分、夏場の昼間の太陽光に浴びていればビタミンD生成に必要な太陽光は足りるそうです。 

定期的に必要な太陽光を浴びていない場合は食品などからビタミンDを摂取する必要があります。

 

食品に自然に含まれるビタミンDは大変少ないので、ヴィーガンであろうと肉や魚も食べていようと、太陽光からではなく口からビタミンDを摂取する場合はサプルメントもしくはDが補強されている食品を摂取する必要があります。

 

一日に摂取を推奨されている量、この記事では600IU、 FDAの資料では400とあり、WebMDのサイトでも600IUですね。

どっちなんだ。

www.webmd.com

 

WebMDによると、それ以上摂取すると危険とされる上限は大人の場合4000IUということなので、400と600の違いは大したことじゃなさそうですね。

医者の指示ではなく自己判断で錠剤を摂取するときにはやっぱり一日400〜600の範囲で様子を見ておけば良いのでしょう。

 

 

9)ヨウ素

甲状腺の健康に欠かせないヨウ素は、海藻に多く含まれていますが、欧米の食文化では牛のミルク及び乳製品とiodized salt (日本ではあるんでしょうか、”ヨウ素化”された食塩です)だそう。

 

日本の知り合いからたまに「甲状腺の病気になったのでヨウ素を取りすぎちゃいけないから、海藻を食べてはいけないと医者に言われた」という話を聞きます。

海藻って日本の食事には多く登場しますから、そういうことになったら辛いですよね。

 

北米にいて和食を毎日食べない生活でいる身としましては、「海藻食べてるから平気」も「海藻食べすぎて甲状腺が、、、」も当てはまらないと思えるのですが、自分がどのあたりに位置するのか把握しづらいものでもあります。

 

海藻を常食する国、日本の言葉で検索して見つけたのがこちらのリンク↓

ito-hospital.jp

食品一覧の上の方が海藻類。

  • 乾燥昆布5センチ角 12000μg
  • わかめ水戻し10グラム 190μg (10グラムは乾燥状態か戻した状態か不明ですが、一人分の標準的分量のようです。)
  • 焼き海苔一枚  21μg
  • 青海苔1グラム 28μg
  • 昆布の佃煮大サジ1 1650μg

(1μg=0.001mg)

 

昆布すごいですね!

昆布巻き大好きな私、日本に帰国するたび、母に「何食べたい?」と言われて昆布巻きをお願いしていたんですが、ものすごい分量摂取していたんですねえ。

日本の伝統的食事をしていたら、ワカメの味噌汁と焼き海苔と昆布の入った煮物とついでに昆布の佃煮も一度の食事で全部網羅することは簡単ですから、ヨウ素不足っていうのは日本にいて和食がおすきな方にはない事かもしれません。笑

 

 

海藻をそんなに食べない欧米の食生活を基準とした元記事では、1週間に3、4回ほど75 μgのサプルメントを摂取することが推奨されています。

 

こちらのリンクでは、成人女性の一日に推奨されている摂取量は130μgだそう。

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail680.html

 

私は基本的にサプルメントで栄養を摂取するのは抵抗があるので、食品からは摂取できないB12とDだけで済む間はそれに限定しておきたいと思います。

 

ヨウ素に関しては、欧米タイプというか、日本タイプではない食事をする頻度が高いので悩むところですが、朝の食事はごはんを食べることが多いので、そのときに焼き海苔を食べる、昆布を食べる、味噌汁にワカメを入れたのを週に一度は食べるように心がける、、、、などでしのいで見たいと思っています。

 

海藻大好きなので、それ自体は問題じゃないんですけどね、和食じゃないときにワカメの味噌汁を添えるのもなんだし、、、、ヴェジブロスを作るときに昆布を放り込んでみるとか、そういう工夫もしておきたいところです。

 

まとめ

一つ一つの栄養素についておさらいしましたが、毎日の食事でこんな細かいことをいちいち気にしてられないわ、という気持ちになりましたか?

元記事の著者が推奨する5つのガイドラインをさらに要約して見ました。

 

  1. 豆類、ヴェジ肉、ピーナツもしくはピーナツバターもしくはタンパク質豊富な野菜を摂取しましょう。 
  2. 日々食べる野菜やフルーツのバリエーションを豊富にしましょう。
  3. 油脂はオリーブオイル、ナッツバター、アボカド、タネ類、オメガ3を含むオイルなど積極的にとりましょう。
  4. カルシウムが豊富な葉物野菜をなるべく頻繁にとりましょう。
  5. サプルメンツも活用しましょう。特にビタミンB12、D(特に冬場)ヴィーガンDHAとEPA(オメガ3)など。

著者は栄養士ですが、ヴィーガンの栄養についての専門家らしく、ご自身のサイトもあります。

The Vegan RD – Thoughts on being vegan: a dietician's perspective.http://www.theveganrd.com

 

 

 今日も長くなりましたね。栄養の話はこれでしばらくは休憩しておきましょう。笑


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グリーン・ウォッシングと洋服の使い捨て

 

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写真は日本のファーストファッションの例であって記事の内容とは直接関係ありません。

 

 

職場のボスに、海亀のビデオをメールして「嘆願書にサインして」とお願いしたら、お返しにこんなビデオのリンクをもらいました。

タイトルは ”How fast fashion adds to the world's clothing waste problem”

ファーストファッションが世界の洋服ゴミ問題を余計に深刻化させている現状を報告したもの。

カナダの国営放送CBCが制作したドキュメンタリーです。

 

youtu.be

 

 

 

ファーストファッションの流行により、洋服を使い捨てのようにガンガン買っては捨てる人たちが増えている、、、とは聞いたことがありますが、そのおかげで、洋服ゴミの量もものすごく増えていて、大変なことになっているようです。

 

ゴミ問題と聞くと、「着ない服は寄付してマス」という私のような単純な人はやっぱりたくさんいるようですね。

古着は捨てるよりも、寄付することで、貧しい人の役に立つかも、、、と思う方が気持ちが楽になりますし。

 

冒頭で突きつけられるのは、そんな寄付された衣料品の行く末、、、。

チャリティーショップの代表格みたいな、サルベーション・アーミー倉庫の「寄付されたけれど売れ残ってしまい、どうにも処分しようのない古着の在庫」がものすごい量なんです。

もらっても迷惑なヨレヨレの洋服は寄付しないように、、とは思っていましたけれど、ここまで持て余してる相手にホイホイと寄付してしまっていたとしたら、、と思うとちょっとショックでしたね。(私が寄付するのは地元のチャリティー団体でサルベーションアーミーではないのですが、同じような状況なんだろうか、、、今度聞いて見たいと思います。)

 

他にも、Zara、Nike、H&M、 などなど、ファーストファッションで世界中に支店を展開している大企業の中には、昨今の「ゴミ問題」や「環境問題」への消費者の意識を反映して「あなたの古着をリサイクルします」と、古着回収箱を店内に設置し、古着を持ってきたお客さんにはそのブランドで一定額以上の買い物をした際に5ドル引き、、などといった割引券を出しているところも数あるようです。

 

「古くなったジーンズを裁断して、新しい洋服を作るんだって、だから、このブランドの洋服を買うことでゴミ問題解決へも貢献できてるんだね。へ〜、良いね。」

 

と思った方はいらっしゃいますか?

グリーンウォッシュという言葉を聞いたことがありますか?

日本語になってるかなーと思ったら、ちゃんとウィキ日本版にありました。

グリーンウォッシング - Wikipedia

グリーンウォッシング(greenwashing)は、環境配慮をしているように装いごまかすこと、上辺だけの欺瞞(ぎまん)的な環境訴求を表す。 安価な”漆喰・上辺を取り繕う"という意味の英語「ホワイトウォッシング」とグリーン(環境に配慮した)とを合わせた造語である。

特に環境NGOが企業の環境対応を批判する際に使用することが多く、上辺だけで環境に取り組んでいる企業などをグリーンウォッシュ企業などと呼ぶ場合もある。

 

グリーンウォッシュで荒稼ぎを続ける大企業

こういう回収箱でお客さんの良心を釣った企業たち、古着を分解してリサイクル繊維を紡ぎ出し、新たな衣料品を製造する、、、というプロセスはそんなに簡単ではなく、化学繊維とコットンやウールなどが混ざっているあらゆる衣料品をリサイクルすることは大変難しい上、リサイクルした繊維の強度も劣るため、大々的に宣伝しているような古着のリサイクルは実際には行われていないそうです。

 

中のインタビューで指摘されていますが、48時間で販売されるファーストファッションの衣料品全てをリサイクルするためには12年もの年数が必要になるとか。

 

ここでいう「リサイクル」の詳細も、その数値のソースも不明ではありますが、実際に製造、販売、廃棄、という一方通行の流れだけが確立されていて、ゴミ処理やリサイクルの部分が全く追いついていないのに、ファッション業界が無責任に1年以内、いや、一回着ただけでゴミになるような粗悪品を大量生産して利益を上げている、という問題そのものは現実な訳です。

 

サルベーション・アーミーの膨大な在庫とともに、こういったファースト・ファッションブランドで回収された衣料品も、アフリカなどの貧しい国に売られていくのが現実だとか。

そう、寄付じゃなくて、売られていくんですって。

でも品質が悪いから、誰も欲しがらないので結局大量に売れ残ってしまうとか。

そこで売れなかった古着は、焼却処分されるわけですが、化学繊維がたくさん混ざった衣料品を燃やすわけですから、かなり有害なガスも発生しますし、結局売れ残るゴミ同然の衣料品を買う方も、そろそろ迷惑なこの構図にうんざりしている模様です。

 

外国からの安い古着は国内のテキスタイル製造業の販売市場を奪ってしまうという問題もあるため、東アフリカ諸国は外国(先進諸国)が彼らに古着を売りつけることを禁止にしたそうですよ。

 

ゴミになった衣料品の害も大変なものですが、衣料品は製造する過程でも体に有害な農薬、染料などが使われ、製造に関わる労働者の健康はもとより、製造工場がある地域の土壌や水質の汚染も大変な問題です。 

 

 

企業は製造過程で環境破壊をし、労働者の健康への危害を無視し、消費者は使い捨て衣料品を嬉々として買っては捨て買っては捨て、消費者が罪悪感を感じて「リサイクル」や「寄付」したものまでも販売し、結局ゴミになった余剰品がさらに環境汚染を続ける、、その上、消費者の問題意識さえ商売に繋げるグリーンウォッシュの販促キャンペーンまで繰り広げる、、、(消費者はころっと騙されて再び消費活動を続ける)

 

どうなってしまうんでしょう、この地球。

 

1シーズンだけ着て捨てちゃう、一回だけ使って捨てちゃう、、、っていうやり方、私が知ってる人たちの間ではそんな消費の仕方をしてる人はいないんですが、長持ちしない安物は「断捨離」して次を買う、という風に洋服を買い換えるサイクルが早くなってる人は多いのかもしれません。

 

 

こんなブログも見つけましたよ。

katewatson.net

 

資本主義は悪魔の碾き臼、、と言いますが、ゴリゴリゴリゴリ、臼に惹かれるのはまず野生動物や 植物などから、次は貧しい国に住む人間、、でもそのうち地球上すべての人間に平等に被害が及ぶことになります、、他人事ではありません。


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ヴィーガンの栄養ガイド・中編

www.vegan.com

 

こちらのリンクにある記事を元に、ヴィーガンの栄養チェック項目を考察中。

 

前編はこちら

casse-pied.hatenablog.com

 

 

ヴィーガンになるよ、と自分で決めた人たちは、それまでに比べてやはり栄養に関してより注意深くなる傾向にあると思います。

そして、やっぱり最初のうちは「動物性がなくなるから、気をつけたほうがいいよね、タンパク質!」

と、タンパク質にまず気持ちが入っていく傾向にあるような。笑

ヴィーガンじゃない人たちからもタンパク質についての質問が一番多いです。笑

 

活動レベルは人それぞれですし、体の吸収率とか、体質とか、そういうのも人それぞれだから、世間でこれがいいと言われていても自分には合わないものもありますし、一日に必要な摂取量と言われている基準自体が時代の流れにより、もしくは食品生産業界の圧力団体の政治的活動により変化していることも考えると、何が正しいのかわからなくなることもあります。

 

私個人の場合は北米という、アメリカの圧力団体によって必要とされる栄養素や食品のリストがちょっと歪んでいる社会にいて、なおかつ欧米食生活と日本食とエスニック系食生活と混在しているので、典型的北米型の生活習慣には当てはまらりませんが、典型的アジア人の生活習慣にも当てはまらない。

という次第で、摂取する栄養についてもたまに見直して見たり、あとはやっぱり一年に一度医者に健康診断をしてもらっています。

 

もともと健康のためにヴィーガンに転向したわけではないので、ヴィーガンの食事内容のおかげでこんなに健康になりました、、、などという主張はもともとないのですけれど、今からヴィーガンに転向しようと考えててこのブログに遭遇した方がもしいらっしゃったら、

 

焦らずに、まずはゆっくり、少しずつ変えていきましょう、とお伝えしたい。

 

こんな記事書いておきながらなんですが、栄養に関しても、たまに確認する程度で、できる範囲内で、自分の性格や習慣に合う範囲内で、楽しみながら気にする程度が一番ですよ。

 

  

 

と、前置きがまた長引きましたが、前回の続きです。

 

ヴィーガンがちょっと気を留めておいたほうが良い栄養素リスト、5番目からです。

 

5)ビタミンA

ビタミンAを体の中で作るのに役立つのは、緑黄色野菜というのはよく知られていますね。

ほうれん草、ケール、かぼちゃ、スイートポテト、人参、などなど。

一日に1〜2サービングで十分だとか。

 

人参は血糖値を上げる傾向にあるGI値の高い食品だそうなので、血糖値に注意を払う必要のある人はちょっと考えものですけれど、うちの界隈では割といつでも安価に新鮮なのが出回っているので、冷蔵庫のステイプルです。

 

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食卓に野菜がちょっと足らないな、という時に便利なぬか漬け。これは先日大量に買い込んだ色とりどりの人参を糠床に入れておいたものです。濃い紫の人参が濃いピンクになっていて驚き。

 

6)オメガ3

オメガ3って私が子供の頃には学校で習った覚えがないのですが、日本人だから、魚たくさん食べてるから、きみは大丈夫だねえ、とよく言われたものです。

もう魚食べてませんからね、大丈夫じゃないかもしれませんから、ちょっと気にして見ましょう。

 

植物性食品でオメガ3(ALA) を摂取できるものと推奨されている摂取量に相当する分量

  • フラックスシード(粉に挽いたもの。)大さじ1杯
  • フラックスシードオイル、小さじ1杯
  • くるみ 4つ
  • ウォルナットオイル、ヘンプシードオイル、大豆油もしくはキャノーラ・オイル 大さじ1杯
  • チアシード 小さじ2杯

 

オメガ3の中でもDHA とEPAは(ALAを元に)体の中で作られるので、食品から摂取することは必須ではないそうです。

DHA とEPAは魚に含まれているものなので、ヴィーガンの場合はヴィーガンDHA EPA 錠剤(海藻が原料)で摂取する必要があります。ヴィーガンでないDHA EPA剤は海藻を食べた魚のオイルから採取されたものなので、ヴィーガンは魚という仲介を飛ばしてオリジナルを食べるわけですね。

 

フラックスシードはタネの状態のままでは体に吸収されることなく排泄されてしまうそうなので、使う直前にコーヒーミルとかスパイスグラインダーなどで粉にしてやります。

前もって粉になったものを買ってきてもいいんですが、油脂が多い食品は酸化してしまうのも早いので、粉にしたらすぐ冷凍庫に入れるなどして酸化を防ぐ工夫をします。

フラックスシードを粉末にしたものは、オートミールなどに混ぜたり、ふりかけたりして食事と一緒に摂取すればいいです。 

最近気に入っているのは、フラックス入りの納豆。

以前は生卵を入れてふわっとさせていたんですが、フラックス・エッグっていうのが卵代替品としてベーキングのレシピなどによく出てくるので、納豆にもどうだろう、と使ってみたのですが、いい感じです。

 

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野菜をローストするときに、ついでにナッツもローストしたり。ナッツは野菜がある程度仕上がりつつあるところで途中参加させます。 

 

もう一回続きます。


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ポレンタと呼ぶかグリッツと呼ぶか、あなた次第?

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ポレンタというと、イタリア料理の、とうもろこしのポリッジを想像しますか?

それとも、ポリッジを固めて切って揚げたり焼いたりしたものを思い起こしますか?

それとも、アフリカ出身の方が作る、トウモロコシのポリッジですか?

 

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仕事がある平日の夕飯は、あまり手をかけたくないですよね。

この日のポレンタは、前日夫が作ってくれて余っていたパスタ用のトマトソースをかけて、歯ごたえが欲しかろうと、ブリュッセルスプラウツと色付き人参とくるみをオーブンでカリッとローストしたものを散らして。

だから、グリッツというよりかは、若干イタリアよりでやっぱりポレンタでしょうか?

 

でもトウモロコシって、南米産ですから、イタリア料理で、、ってちょっと違和感あり。(と思ったらやっぱり、元々はイタリアではコーンじゃなくて、パールされた穀物で作られていたものだったそうです。)

私がポレンタと出会ったのはアフリカはマラウィ出身の知人のお家でご飯をご馳走になた時だったので、どうしても ポレンタ=アフリカ、と脳内転換されるのですが。

 

そうかと思ったら今度は、サウスキャロライナにお仕事で住んでいる私のボスの娘さんが、ボスが遊びに行った時に連れてったファミレスで、「グリッツ」を食べさせてくれたとかで、グリッツはアメリカのサウスの食べ物よ、と。

 

それは一体何?と聞いてみたら、要するに、ポレンタのこと?(ボスは、ポレンタは知らないけどグリッツは、、美味しくなかった、、好きじゃなかった、、味が無くて、、と。笑)

 

最近ちょっと気に入っているPBSのテレビシリーズ、A Chef's Lifeの中で、ノースキャロライナのシェフ、ヴィヴィアンが「Grits」グリッツを紹介していまして。

「ああ、あれね」と思いつつみていて、一体全体本当に、ポレンタみたいだなあ、ポレンタ食べたいなあ、と。(何と呼ばれていようと、ボスが食べたのは美味しく調理されてなかった、ってことなんでしょう。私が食べたことがあるポレンタはどれも美味しかったですから。)

 

で、gritsで検索しましたら、「Grits とpolentaは別物だ!」と大げさに、でもはっきりと宣言しているサイトを発見し、その後「違いは何」で検索したら「食べられている地域が違うだけ、同じ」という結果も出てきて。

どっちなんでしょうね?

多分大差ないですよね。

 

Serious Eatsのサイトで、ポレンタの正しい作り方(もしくは、不要な「コツ」とか「こだわり」の呪縛を全て解いてくれる記事)をささっと確認してみました。

www.seriouseats.com

 

ポレンタの作り方

コーンミールは調理すると三〜四倍のカサになります。

コーンミール1杯に対して調理するお湯(またはブロス、ミルクなど)4〜5杯

塩(調理を始める前に入れる) 

先に液体を沸かす場合は、沸いている液体にコーンミールを少しずつ絶え間無く細い帯状に加えていき、空いている方の手で鍋を掻き回し続ける。

あとは火を弱め、頻繁にかき混ぜつつゆっくりとポレンタになるまで調理するだけ。

*冷たい水(ブロスまたはミルク)から調理開始する場合は、前もってコーンミールを液体に浸しておき(混ぜた時に全体をかき回しておく)、鍋にかけたら沸騰するまで強火で、沸騰したら火を弱めて頻繁にかき回して調理。 

 

 

アフリカ出身の知人が作っているのをみた時は、「沸いたお湯に少しずつ入れて、かきまぜ続ける!常にかき混ぜる!手を休めちゃダメ!」で、胡麻豆腐みたいなものか、と思っていたのですが、水から始めて見たらそんな大変さはなく。

 

お水につけておいたコーンミールを、鍋に移して、水が沸くまで火は強めに、でもふつふつと沸いてきたら弱め、焦げないように、全体に同じように火が通るように頻繁に全体を混ぜてやる必要はありますが、絶え間なく、力込めて、練るように、、、、やる必要はありません。

 

お水につけておかなくてもいいですし。

つけておいた方が時間が短縮できるだけ。

 

しかも、20分くらい浸しておいたコーンミール、加熱を始めて10分くらいで、すでに芯は無くなって、食べたければ食べられないこともない感じになり始めました。

同時にローストし始めた野菜がまだだったので、ローストの出来上がり待ちを兼ねてじっくり加熱して頻繁にかき回していましたけれど。

 

Serious Eatsのページでは、1時間くらいかけて調理する、、とあるのですが、30分で十分です。が、穀物ってものによって、もしくは鮮度というか、乾燥されて流通を経てうちのパントリーにやってきてから実際に使うまでの時間というか、そういう条件次第では時間がかかるものもありますので、1時間かかる場合もあるってことでしょう。

 

出来上がりの頃合いというのが、ポレンタ慣れしていない私には決めかねる瞬間だなあと思うのですが、モタッとしてきて、鍋肌からポレンタが離れるようになってきたら出来上がり、とか。

でも、オートミールやおかゆなどでもゆるさ加減の好みというものがあるので、ここら辺は好みでいいのかな、とも思います。

 

 

コーンミール(コーンフラワー)には挽いてある粒のサイズが色々ありまして、トウモロコシの粒が10等分されたくらい?な大粒なもの(どうやって調理するんでしょうか、とても興味がありますが、メキシコ出身の同僚は、鳥の餌じゃない?と。笑)

から、普通の小麦粉みたいなサラサラなものまで。

うちではコーンミールはピザの生地を広げたり焼いたりするときのくっつき予防にするための、割と粗いサイズのを常備してあり、コーンブレッドなど焼くときにはそれではなくてもっと粉っぽいものを使っています。

 

今回のポレンタには、粗めなサイズのを使いました。

粗いと、つぶつぶが見えるのですが、全体的にはクリーミーなんですよ。

そして、作ったその日の夕飯に皿に盛ったあとの残りは、さめるにつれ固まってきて、これを切り分けたら油で揚げたり焼いたりして、表面がカリッとした揚げポレンタ(っていう名前なのかどうかは不明)になります。

 

 

上にかけるソースとか、固めて揚げるとか、工夫しないと味気ないお粥にもなりかねないので、私のボスのように「美味しくなかったわ、あんなもの」と思うこともあり得ます。


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ヴィーガンの栄養ガイド・前編

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たまにしか作らない和食も、メインは炒め物だったりして、結構いい加減です。

ヴィーガンの栄養ガイド

ヴィーガン・ダイエット(ここでいうダイエットとは食事療法という意味ではなくて、単なる食事という意味)をしていますというと、「それは極端な」と言われることがたまにあります。

 

やっぱり日本ではヴィーガンってまだまだ普及していないんだなあと感じます。

世界的にはすごい勢いで増えてるらしいですよ。

 

有名人がヴィーガンになったりすると、メディアが取り立てて知名度が上がり、若い方が「わたしも」と真似してヴィーガン人口が増えるという現象もありますが、有名人次第では「またあの人が訳のわからないことやって」と思われて誤解されて終わり、ということもあるかと思うので、こういうのは一長一短でしょうか。

 

でもまあ、知名度が上がって若い子が挑戦して、っていう風に徐々に広まっていくのは良いことではありますよね。

 

ヴィーガンだからって栄養失調になってガリガリになるわけではありませんが、栄養について基本的なことを理解していないと体調を崩してしまい「やっぱりヴィーガンじゃダメじゃん」という話になってしまいかねませんので、情報収集は大事。

 

ただ、「情報」の中には、間違っているもの、何かを売るための宣伝など、色々混ざっていますから、注意も必要。

極端なヘルス・クレイム(**を食べると癌が治る、肌が若返る、脂肪が燃える、など)はまず怪しいと思っています。

 

www.vegan.com

ネットで検索すればあれこれ出てきますが、今日はvegan.comの記事を参考にしてみました。

ここで話題になっているのは、 

  1. タンパク質
  2. カルシウム
  3. 鉄分
  4. ジンク
  5. ビタミン A
  6. オメガ3
  7. ビタミン B12
  8. ビタミン D
  9. ヨウ素

 

これらを植物性食品でどうとるか、がヴィーガンにとってのテーマです。

 

1)タンパク質

最近は北米でも以前よりもタンパク質への執着が薄れてきているような印象ですが、こちらのサイトでは、「でもやっぱり気を抜いてはダメ」と。

 

豊富に含まれている食品は豆類、豆腐・味噌・納豆などの大豆食品、ピーナッツなどなど。

 

豆類をあまり食べない人だと、 lysineというアミノ酸が不足しがちだとか

豆好きな人は楽勝ですけれど、一日に豆類を2サービング食べるべし、と。

 

1サービングに相当するのは

  • 調理された豆類やレンティル 二分の一カップ(アメリカのカップです)
  • 豆腐またはテンペ 二分の一カップ
  • ヴェジ・ミート 2−3オンス
  • 豆乳など 1カップ(アーモンドミルクやライスミルクなどは蛋白源には不向きなので成分表示を見て確認してください。)
  • ピーナッツやローストされた大豆 四分の一カップ
  • ピーナッツバター 大さじ2杯

 

近所のアジア系スーパーがなくなってしまって最近豆腐を食べなくなった私、豆をもっと増やしてもいいかな。

 

 

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この日の夕食では、車麩のカツ、卯の花の炊いたん、ブロッコリ蒸しにごま油と酢醤油、味噌汁とご飯(白米とポットバーリーを2:1で炊いたもの)でした。タンパク質はオッケーでしたね。

 

2)カルシウム

カルシウムを含む食品は数あれど、どれもが同様に体に吸収されやすいわけではないようです。

豆類やナッツ、タネ類、ほうれん草やスイスチャードに含まれるカルシウムの体への吸収はあまり良くないそうですが、「ほうれん草食べたからカルシウムもバッチリ」ではないということであって、食べると良くないという意味ではありません。

 

吸収の良いカルシウムを含んだ食品の例

  • 白菜(調理後)
  • ターニップグリーン(調理後)
  • マスタードグリーン(調理後)
  • コラード(調理後)
  • 豆腐
  • カルシウムが補強されたプラントミルクやジュースなど

これらを一日に合計2カップくらい摂取し、合わせて他にも豆類、アーモンドバター、ブロッコリ、ケール、オクラ、スイートポテト、イチジク、などなどを摂取すると良いとか。

白菜と豆腐は割と摂りやすい食品ですが、ターニップ、マスタード、コラード、これらは鮮度のいいのがお店に並んでなきゃお話にならないし、どちらかといえば南部の食品ですよね、うちではマスタードグリーンがたまに登場するくらいですから、もうちょっと気にしてみようと思います。

 

年齢が上がると、体がカルシウムを吸収する効率が下がってしまうので、50歳以上の方は吸収の良いカルシウム食品、一日に3カップ必要だそうです。

こうしてみると、タンパク質よりカルシウムの方がよっぽど大変ですね。 

ふむふむ。 

 
3+4)鉄分とジンク

豆類や全粒の穀物類(玄米や全粒粉のパンなど)には鉄分が豊富。

ジンクは全粒の穀物類以外にはシード(種)に豊富です。

 

鉄分やジンクが豊富に含まれるこう言った食品にはphytateという物質が含まれていて、鉄分やジンクはこのphytateと結合してしまうと体に吸収されなくなってしまうとか。

ビタミンCにはphytateと鉄分の結合を壊す作用があるので、ビタミンCを同時に摂取することで鉄分が体に吸収されやすくなるそうです。

 

ジンクもphytateと結合してしまいやすい点では同じですが、鉄分と異なり、ジンクはビタミンCによって吸収されやすくなることはないとか。

その代わり、全粒粉やタネ類を入れたパンをイーストやサワードーで発酵させることでジンクの吸収がよくなるそうです。

豆類や穀類を発芽させて食べることでもジンクの吸収がしやすくなるそうです。

 

精製度の高い食品を食べていては鉄分とジンク不足に陥りかねないということですね。

 

最近では日本でも雑穀が流行ってたりして、真っ白いご飯ばかりではないみたいですけれど、それでもやっぱり日本の食事は白いご飯と白い麺類、白いパン、などが多いという印象を受けます。

白くないうどんやひやむぎなんか目にしたことないです。あるのかな?

 

長くなったので続きは次回へ。

 

追記:

鉄分豊富な食品のリストらしいものを書いていませんでしたが、豆類や玄米など全粒穀物以外の食品で鉄分が豊富なものといえば、和の食材ならやはりヒジキ、野菜やハーブで言えば、ビートルート、パセリ、ほうれん草、ブロッコリ、ブリュッセルスプラウツ、等色々あります。

 

野菜や豆類や全粒粉関係を満遍なくとっていればなんとなく大丈夫、、、という結論に行き着きそうな気配はすでにありますが。笑 


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