材料を確認したのに肉が入っていたおにぎりのこと
確認したつもりだったのに肉が入っていて、びっくりしたことが2度ほどありました。
おにぎりを買った時がその一つです。
「ねぎみそ」というのが目につきまして、梅とか青菜のおにぎりばっかりじゃなくて、ちょっと目先の変わったものも食べてみたいな、、と。
でも、味噌系の具には肉が入っていたりしかねないかも、と思ったので「ねぎみそには何が入っていますか?」と質問してみたのです。
売り子さんの反応は「え?。。。。って、ネギと、みそ、、、」
という、なんとも眠たげで「何を聞いてるのこの人?」とでも言いたげなもの。
ああそうか、ネギみそって書いてあるってことは、肉はないってことなのか、そうか、肉が入ってたら自慢げに「ネギ入り肉みそ」とでも呼ぶのかもな、、、と思った私は、そのネギみそのおにぎりを注文しました。
顛末は目に見えてますね。
一口食べたら甘いひき肉入りの味噌だったのでした。あーあ。
聞く時に「中に何が入っていますか」では聞き出しきれないものってあるようなんですよね。
「中に肉は入っていないでしょうか?肉が入っていると食べられないんですよ。」
と、ちょっとしつこく言うべきだったな、と反省。
入っているもの、と聞かれた時に思い出せなくても「これ入ってたりしないよねえ?」と指摘されたら思い出すかもしれませんからね。
しかも「入ってると食べられない」と言うこちらの事情を一言付け加えたら、「あ、どうだったっけ」ともう一息脳みそを回転させて考えてくださるのではないかなと。
やる気がなさそうな店員さんでしたけど、煩くしつこく食い下がってる人の事情を知ったら、嫌々だとしても、もうちょっとは考えてくれるだろうと思うのですが、どうでしょうか。
これは、居酒屋で冷奴を注文した時も同じ。
冷奴を注文した私は「これは豆腐だから、動物性食品とは関係ないもの」と無意識にタカをくくっていたんだと思うのです。
でも、冷奴に鰹節をどかっと乗せて出すのがこの店の冷奴スタイル、、、もしかしたら多くの居酒屋でそうやって出してるのかも。
こちらがヴィーガンだなんてこと知らないお店の方は、もちろん鰹節をどかっと乗っけてくれます。
注文する時に「私はヴィーガンで、動物性食品を食べられないのです。冷奴には何か動物性食品が入っていますか?何が乗ってますか?」
ときちんと確認すれば、たとえお店の人が鰹節=動物性食品、と認識していなくても、「肉は入ってませんよ。上にはネギと鰹節がかかってますよ」と言ってくだされば、そこで「鰹節を乗せないでください」と言えば済む話です。
向こうも無意識ならこちらもぼーっとしていて意識が働いていなかったわけですが、ヴィーガンなのはこちらなのだから、自分でしっかり気をつけて、注文する間はもうちょっとコミュニケーションに努めなければいけませんでしたね。
「肉」とは一体なんなのか。「さかな」は野菜なのか。
肉を食べません、とハッキリ言って、厨房に聞いてもらって、この一皿だけは肉が入ってません、ときっちり断言されたのにハムが入っていたこともありますので、コミュニケーションを頑張っても、あちら様が「肉というのは生肉の薄切りやミンチのことであって、ハムとかベーコンは、肉ではなくあくまでもハムやベーコンなんだ」と思っている場合は、どうしようもないんですけれど。
もう30年近く前に、日本に住んでいた時、イギリス人の友達(ベジタリアン)が東京に遊びに来てくれた時、レストランで「ベジタブル・スープ」には肉は入っていないということをしっかり確認した後で注文したのに、ソーセージがプカプカ浮いた「ベジタブル・スープ」が出て来て、友人はビックリして「肉は入ってない、って確認しましたよ?」と。
それに対するウェイトレスの女の子の反応は「え?これは、ソーセージですけど?」
あの時、そうか、日本では肉って言うだけでは肉を全て網羅できないのか!
と目が醒める思いでした。
あの時、怒りまくる友人をなだめつつ、厨房に乗り込んでいき(友達が。私は後を追って行った。)「肉の入ってないベジタブル・スープを注文したんだから、肉の入ってないベジタブルスープを!」と(私は通訳)言った時の料理人のおじさんの反応も
「いいですよ、ソーセージ取り出してあげましょう」(それじゃ意味がないんです!と言ったら、びっくりなさってましたけど。)
あの時、怒ってる友人とよくわかってないレストランの人たちとの間で「これはかなり意識のあり方がすれ違ってる」と実感したうら若き乙女だった私。
あの記憶が蘇ってくるような、ハム入り「肉なし」体験でした。笑
ハムやソーセージはさすがに肉でしょ、と笑ってる人の中にも「ヴェジなのよね、じゃ、魚は大丈夫よね」と言う方もいらっしゃいます。
魚、それは陸上を歩く四つ足じゃないですけれど、殺されるまでは生きていた動物ですので、私は食べないんですよ、とはっきりさせなければいけません。
そんな会話の中で、
「では、ワカメは大丈夫ですか?」
なんて聞かれたりもしましたよ。
牛や豚は食べない、レタスは食べる、と言う区別がわかるのに、魚は食べない、ワカメは大丈夫、と言う区別が曖昧なのってやっぱり水面下にいるものは遠くにいてエキゾチックなんでしょうか。
まあ、これは日本がどうこう、って言う話じゃなくて、去年ニューファンドランドの海辺の食べ物屋さんで「ヴェジなんですが」と言った時に「ターキーサンドイッチならあるよ」と言われたこともありますので、普段ヴェジに対応し慣れてない場合は食べ物という大きなカテゴリーの中で、何が食べられるものと食べられないものかの決め手なのかわからない、と言うことなのかもしれません。
料理屋の方に「忙しいのに細かい注文してきて面倒臭いわね」という気持ちになってしまわれると大変やりにくいのですが、こちらが注文をするぶんには、相手がよくわからなくて質問してくれるのに、面倒くさいわね、という態度に出てしまっては目標(ヴィーガンな食べ物を作っていただく)に到達できませんので、こちらは焦らず、いくらでも質問に答えて感謝の気持ちを表明する、それを心がけました。
なんだか、ヴィーガンになって以来、徐々に仏教の教えみたいなものに気持ちが寄り添っているような、そんな気がしてまいります。笑
日本での外食の話、多分もうちょっと続きます、、、