食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

段階的解除と政治的マスク

パンデミックで自宅仕事期間は終了

私の職場は所謂コミュニティ・オーガナイゼイションと言うくくりで、メンタルヘルスの回復と社会復帰をお手伝いするデイセンターです。

ケベック州のロックダウンの段階解除では6月半ばに州政府から、コミュニティ・オーグはそれぞれの判断で安全確保のガイドラインにしたがって再開できるようであれば再開してよろしいと言う通知が出ました。

 

経済に直接貢献して大勢雇用している(ため政府への圧力も影響力も大きい)企業ではないためか、「やりたければどうぞ」と言う感じで、ええ?サポートは?と戸惑いましたが、7月の初旬から週に一度職場へ出勤して同僚と顔を合わせて打ち合わせたり、レイアウトの変更についてああでもないこうでもないと話し合ったり。

 

建物内できちんと2メートルのフィジカル・ディスタンシングができるような配置にすることや、訪問者に使ってもらう消毒液やマスクの確保や、施設内でどう移動するのか動線を決めてみたり、受付のカウンター用のアクリル板の手配をしたり。

 

とうとう7月最終週からは訪問希望者に、予約制で人数制限付きで扉を開放することになりました。

 

・・・・長かった。

 

 

再開で感染の可能性は?

バーやレストランではありませんので、クライアントが騒ぎ出して大変とか、酔っ払って人混みになって感染者発生とか、そう言うことは予測していませんけれども、それでも今までは夫以外の人間と同じ建物内で長い時間を過ごすことのない暮らしをしていたのに、それが7月からは週一で同僚二人と時間を過ごすようになり、ついに、、、、。

 

建物には大きなガラスのドアがついていまして、この時期は窓を開け放しておけば感染対策的にも有効なのですが、トイレなど、自分が入る前にそこにいた人が感染者で、くしゃみや咳をしていたり、しかもトイレないだから良いでしょ、とマスクを外してそう言うことしてたら、空気中にウィルスがまだ浮遊していると言う可能性だってあります。

 

考えすぎだと思いますか?

こればっかりはどうとも言えないと私は思います。

感染者が紛れ込む確率は、モントリオール全体の感染者数から言えば可能性は低いとも言い切れず、仮に感染者がいた場合は、同じ空気をシェアして過ごす時間が長ければ長いほど感染の危険は増すのです。

 

だから、再開してもまだ怖いから来たくない、と言うクライアントもいます。

我が職場のなかの空気だけではなく、メトロやバスの中で感染する可能性だってあるわけだから。

 

カナダの他の都市にもみられますが、モントリオールでも公共の交通機関でのマスク着用が義務化し、今週末からは自宅以外の建物内でも義務付けられます。

お店やレストランなどは、最初のうちは顧客にマスク着用を指導しなかった場合は罰金が科されるらしいです。

そうしないと、拒否するお客にマスクを要求するのは難しいんでしょう。

そして段階的に、お客本人にもマスク着用を拒否した場合は罰金が科されるようになる予定だとか。

 

布製手作りマスクと布製既製品マスク

新たに作ったマスクと仕事先でもらった布マスク。既製品マスクは2度使ったらヨレてきたのでワイヤーを縫い付けて補強。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

マスクを拒否する権利

US,UKの一部分の方々同様、我が街でも「マスク義務化に反対」のデモがあったそうです。

 

マスク着用義務付けは個人の自由の権利を奪うもの、と言う点は私も同感ですが、コミュニティの生存がかかっている緊急事態にはその権利は一旦棚上げになるべきものだと思っています。

 

それは人命に関わることだから。

 

でもマスクの有効性については確実な証拠があるようなないような、車が人を轢いたら人が死んだり大怪我をする、と言うような明らかな因果関係がはっきりと単純に示せるようなものは今のところありません。

 

目に見えないウィルスの存在を疑っている人たちだって存在しますし。

 

科学は論理的及実験的にあらゆる可能性を検証して行って真理を追及するものですが、科学を否定する人たちにはその長いプロセスが待ちきれなかったり、その思考が理解できなかったり。

マスクの有効性を受け入れている人たちが、それを受け入れられないと怒っている人たちを納得させるのは簡単なことではありません。

 

マスクくらい付ければいいじゃない、と言う気持ちもしますけどね。

 

確かに、仕事場で一日中マスクしていると、暑い、蒸れる、同僚の声が聞き取りにくい、自分が話していることがzoomの参加者や電話の相手にとって聞き取りにくい、笑顔でいるのに相手にそれが伝わらないなどなど、弊害は感じます。

だからマスク着用自体には賛成していても、気がつくと外したり鼻だけ出したりと言う、意味のないつけ方をしている人たちだって登場します。

「義務化されたらつけるけど、なぜつけなければいけないのかは考えない」と言う人たちは「土曜日からだから」と金曜まではつけないでお店に入ったりもします。

 

マスクを推奨するのは、公衆衛生や国民健康保険制度の民主党寄りの考え方をする人たちや民主党議員が多いですけれど、「だから」トランプ支持者層が反発するのか、「保守的な思考回路」の人々が反発するからトランプ支持者層がマスク反対を叫ぶのか、卵が先か鶏が先かと言う感じですね。

 

  

マスク一つに人間社会の弱さが滲み出てくるような、、、


ヴィーガン ブログランキングへ