食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

COVID−19 検査受けてきました

 

f:id:casse-pied:20200724053326j:plain

写真はこちらから拝借。(Ivanoh Demers/Radio-Canada) https://www.cbc.ca/news/canada/montreal/montreal-test-clinic-place-des-festivals-1.5506475 

短く簡潔に書こうと努力しましたが、今日はどうしても長くなります。

内容がCOVID関連です、嫌な方は今日はスキップしてください。

 

感染していないとは思っても念のために欠勤

猛暑な日々が割と多い今年のモントリオール。

 

日曜日の午前中、掃除機かけたり洗濯物干したり台所仕事ちょっとしたり、と雑用をこなしていたんですが、だんだんと頭痛が。

体が熱くて節々も痛い感じでだるさが出てきまして、熱を測ったら37度後半。

嫌だなー、風邪だなんてこんな時期に紛らわしいなあ、と思いつつ、ひょっとしてこれが朝になっても回復しなかったら、職場に出勤するのはまずいかも、、、、と。

 

自分は感染してないという根拠のない確信はありました。

基本的に他人との接触はほぼ皆無、職場の同僚二人と夫以外の人たちとは室内で時間を過ごすことはないし、買い物自体ほとんどしませんし。

 

翌朝起きても症状は変わらず。

月曜は出勤予定でしたが、紛らわしい風邪を同僚に移すのだって迷惑だし、職場は来週の再開準備段階な訳なので、休んで回復するなら今しかない、と欠勤することに。

 

 

念には念を、で検査へ

その後、一応やっぱりこの時期だし、「あなたの症状はCOVIDじゃありませんよ」と看護師に言ってもらいたい気持ちもあったし、感染していないと確認できないまま翌日出勤は無責任だし、と州の医療相談番号に電話をしてみました。

 

最近また感染者数が増え始めているモントリオール、問い合わせが殺到しているのか保留のまま一時間以上経った頃、看護師さんが電話に出ました。

 

そこから細かい質問攻め。

  • どんな症状があるのか、どんな感じか、
  • 年齢
  • 普段の健康状態
  • 仕事はしてるのか、どんな仕事か
  • 住んでるのはモントリオールか

 

きちんと答えましたら、一旦保留されたのち、「あなたは職場に出勤して働いてますから、検査に行ってください」と。

 

COVIDの症状で一番の特徴である咳とか呼吸が苦しいとか、それらが該当しない自分はきっと大丈夫、と看護師も言うだろうと思っていたので正直驚きました。

 

ホットスポットのモントリオール在住で、職場に出勤している人間には「きっと大丈夫」はあり得ないと言うことですね。

自宅勤務だったら状況は違ったかも。

 

 

 

家から一番近い簡易検査クリニックは車で15分くらいのところでしたが、その日は夫が車で出かけていたため、行くならバスか自転車です。

 

バスには乗りたくない。

自分が陽性だとしたら公共の迷惑ですし、その時点でも陽性じゃないはずと確信していた私としては、やっぱり公共の交通機関は感染の恐れがあるから避けたいと、自己中心的な理由から。

 

熱っぽくて頭痛がしてクラクラして弱っていましたが、自転車か、、。

 

 

嫌でしたけど、嫌とか言ってる場合ではないし、今行かずに翌日に行くとしたら検査結果が出るのも1日遅れますからね、早めに片付けておこうと、電話を切ってすぐに自転車に乗りました。

 

 

のんびりしたカオス

クリニックに到着したのが午後三時。

駐車場の片隅にテントが設営され、周囲に行列のようなものが。

冒頭の写真のような整然とした列ではありませんでした。

 

 

自転車を止めていたら、駐車場の端の木陰にいたセキュリティの男性が親切に

「向こう側の行列に並んでください。待ち時間は三時間です。」と声をかけてくれました。

 

三時間なんて長すぎ、嫌だわ、って踵を返す人っているのかな?

それとも「何時間待たせるんだ!」って怒り出す人を予防するため?

 

 

臨時クリニックは映画のロケなどで俳優が控室として使うようなトレイラーが一台使われていて、その横には白いテントの中に長机が二つ並んでいて、看護師が二人ラップトップを前に検査にきた人たちを登録して連絡先などを確認。

 

人々はその受付を待つ行列と、受付の後はトレイラーの中の看護師から呼ばれるまでを待つ行列とに別れて並んでいるらしい。

 

 

セキュリティの男性にお礼を言って向こう側の行列らしき人々の最後尾へ。

 

立ってる人も数人いましたが、その合間には椅子を輪に並べて座っている「同じ家に住んでいるグループ」ぽい人々も。

親子連れもたくさん。

赤ちゃんや幼児を連れている家族もいくつか。

そしてみんな、炎天下、COVIDが陽性かどうかテストを受けにきて三時間待ちの列に並んでる割にはお喋りしてたり動き回ってたり。

 

行列が進むたびに、椅子に座っていた人たちは立ち上がって、それまで座っていた椅子を抱えて数メートル前に進んで、また椅子に腰掛けてお喋りの続き、、、、。

 

この人たちはなぜ検査に来ているんだろう?

 

子供たちは、他人の脇を通り抜ける時もフィジカル・ディスタンシングなんてことは一切お構いなし。

すると最後尾の私のところにマスクをした女性がやってきて「あなた、この列に並んでますか?」と。

その人がすぐ近くに立って咳き込むので、お願いします、2メートル離れて、、と言いましたが、「ああ、ハイハイ」って言うだけで動かないんですよね、どう言うことでしょうか。

 

基本的にその場には他人との距離を気にかけていた人はいないようでした。

 

責任者らしい人が一度見回りに来て、その女性にも「2メートルですよ」と注意していましたが、彼はしばらくするとセキュリティの人々に指示を出して現場を去ってしまいました。

 

咳き込む女性はその後、看護師に何か言いに行ったまま戻ってきませんでしたので、ひょっとしたら症状が重いから特別に早めてもらったのかもしれません。(すぐそばで咳き込む人が消えてくれてホッとしました。)

 

 

最悪だったのは、トレイラーの入り口の脇で、看護師に呼ばれて中に入る人の手に消毒剤をスプレーする役目のセキュリティガードの男性です。

 

順番に待っている人たちと世間話をして時間を過ごすのが楽しくてしょうがないようで、話をしていた相手が呼ばれて行ってしまうと、次に待っている人たちに挨拶してスプレーしながらまた会話に花を咲かせているんです。

 

それは良いとして、会話してる間、彼の顔は相手の顔から多分50センチくらいしか離れてないんですよ。

 

私の番になった時もセキュリティ氏は笑顔で「ボンジュール、マダーム、お元気ですか?」

元気だったらこんなところに来ないでしょうに、と思っていたら、彼は私に、地面に印がついているところに立って待つようにと言うのです。

その印と彼が立っている地点の距離は、どう見積もっても50〜60センチ。

 

「そこに立つと2メートルが守れないです」と言いましたら、「え?」と驚いた顔。

 

驚いてるおっさんにこっちの方が驚きましたわ。

この人は単に人が好きで仕事の意味を忘れてるのか、こんな退屈な仕事は無駄口でも聞いていなきゃやってられないってことか。

 

「あなたがそこにいて、そして私がそこに立つと、2メートルの距離が保てません。」と言いましたら、ものすごく感情を害されたという表情に。

 

普段はこういう人好きなケベコワ、嫌いじゃありませんけれど、こんなんだからモントリオールがホットスポットになったんじゃないの?

テスト受けに行ったら陰性の人たちまで陽性になっちゃうんじゃないの?などと心の中でブチブチ怒っておりました。

 

今考えると、受付処理をしていた看護師二人、その直前で手の消毒や人々が使い終わった椅子を消毒していたセキュリティガードの人たち、トレイラーの入り口で喋ってばかりのおっさん、皆さん不特定多数とかなり近くで接触するのにPPEはマスクだけでした。

あんなんで良いのか?

屋外だから良いってことでしょうか?

あれだけ医療関係者が感染して大変だと言っていたのに?

 

 

テストとかマスクとか

受付までたどり着いたら、まずはセキュリティ・ガードの女性が手に消毒剤をスプレーしてくれ、マスクが入っている箱から自分が使うマスクを一つ手にとって、今までつけていたマスクを外して支給されたものに付け替えます。

 

自分がつけていたマスクのまま通り抜けようとして付け替えを指示されていた人たちが何人もいたのであえて抵抗しませんでしたが、消毒した後とはいえ、いろんな人たちが箱に手を入れてマスクを引っ張り出しているので、衛生的にはどうなんだろうと言う疑問は感じました。

 

使い捨てマスクはワイヤーがしっかりしていて結構質が良さそうでした。

でも誰かが使ってポイ捨てしたマスクが駐車場のアスファルトの上を風で吹かれて舞っているのを見たらやるせない気分になりました。

 

 

トレイラーの中に呼ばれたら、すぐにまた2度目の受付。

PPEとアクリル板の向こうで看護師が名前、電話番号など尋ねるのに答えたら、あっち側に立って待っていろと指示をされ、「え?どっちどっち?」と言ってるうちに名前を呼ばれ、いくつかある検査ブースの一番向こう側に招き入れられ。

 

ここでもまたPPEで完全防備された若い看護師さんが私の名前や電話番号を確認したのち、結果は1〜4日後に電話で伝えられる、電話番号はID が表示されず「プライヴェートナンバー」と表示されること(ケベック州では医療関係の施設からの電話はいつもそうです)留守電には吹き込まないので電話は必ず出ること、留守電の場合は2度までかけ直すが、それ以上はないこと、など伝えられました。

 

その後、報道で見たことのあるあの長ーい綿棒みたいなものを、まずは喉の奥に、その後鼻の穴の奥の方に差し込まれて粘膜?体液?を採取されました。

噂に聞くほど痛いとも吐き気がするとも感じませんでした。

 

全て終わって、スター・トレイラー(本当にそう言う名称らしいです)から出て、自転車に乗って帰宅したら六時半くらいでしたので、本当に三時間かかりました。

私が行ったクリニックは夕方六時まで。

ちょうど良い具合に私は最後から三番目でしたが、もっと後ろに並んでいたら延長していたのか、それとも受付の段階で追い返されるのか、そこらへんは不明です。

 

 

結果

月曜の夕方に採取されたサンプルですから、翌日に結果が出る可能性は低いだろうと思っていたら、火曜の夕方八時すぎに電話がありまして、プライベートナンバー、と表示されていたので出ましたら検査結果のお知らせでした。

結果の連絡は朝八時から夜八時までの間、と聞いていたので、このドクターは営業時間超えてても連絡してくれたのか、とちょっと感動(たった十分くらいとはいえこれは本当に驚きです。)

 

結果は陰性でした。

そうだろうとは思いつつも、少し緊張しました。

陰性でしたよ、はいさよなら、ではなく、その後再び色々な質問を受けました。

検査を受けた理由を聞かれましたが、考えてみれば「自分が働いてるオフィスビルの中に感染者が1名いたから」とか「家族の職場に感染者が出たから」と言う人たちもいますからね。

そう言う状況でテストにきた人たちならそりゃ他人事っぽい感覚かもしれませんね。

 

そして、陰性だったけれど、結果に間違いがある場合もあるので、現在の風邪の症状が治ってさらに二十四時間経過するまでは絶対外出してはいけないと言われました。

 

散歩もダメ、家の外に出るのもダメ、裏庭なら良いけどそれだけ。

買い出しもダメ。配達してもらいなさい。

 

そして、「あなたはウィルスに感染しないためには何をしますか?」と言う質問をされましたので「手を洗う、外出時にはマスクをする、顔を触らない」などしょっちゅう言われていることを言いましたら満足していただけたようでした。

ドクターとしてはこう言う場面で指導しておかなきゃ、ってことでしょうかね。

 

風邪の症状についても聞かれ、アドバイスも(普通のアドバイスですが)ありました。

 

大量に検査結果を電話連絡しなければいけないでしょうに、電話の会話はかなりきちんと詳しく時間をかけてくれたのは驚きました。

 

 

 

電話を切った後、携帯の告知音が鳴ってこの日の感染者数の報道が入ってきたんですが、

私の検査結果は検査に行った月曜の統計には計上されなかったでしょうけれど、火曜の分に間に合ったんでしょうかね?

もっともっと大勢が押し寄せて検査が追いつかないような状況の場合はどうなんでしょうね。

 

 

私の降って湧いたようなCOVIDテストのお話はこれでおしまいです。

超長文お付き合いありがとうございました。


ヴィーガン ブログランキングへ