食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

鴨にパンを与えないで・投票用紙に鉛筆で手書き

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雨の週末、人影のない川辺

雨でしたけど、雨ガッパ着て近所の公園に散歩に行きました。

人気が全くないのでカモたちが川辺にゆったり停泊中でしたが、私たちがゆっくり近づくにつれさささーっと岸から離れていきました。

 

そんなの当たり前の光景なはずなのですが、人間に慣れてしまった野生動物の場合は、逃げていくべき場面で逆に近寄ってきます。

この辺りでも川辺に子連れで来て水鳥たちにパンクズを投げて餌付けしてる人々に遭遇することがたまにあります。

 

冬の週末など、子供を外に連れ出すには楽しくて良いかもしれませんが、野生動物が人間に近寄っていくというのはやっぱり問題です。

 

といつも思っていたんですが、この日、川辺にこんな看板を見つけました。

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川辺の看板

 

なんだなんだ、パンがどうしたんだ?と読んでみると、看板にはこうあります。

Le pain nous rend malades car il ne contient pas les nutriments et les calories dont nous avons besoin pour être en bonne santé.
En pourrissant, il pollue l'eau et favorise le développement d'algues et de bactéries qui peuvent nous rendre malades ou même nous tuer.
Nous préférons les graines, le maïs, la salade et les épluchures de légumes.

 

タイトルは「私たちにパンを与えないでくれてありがとう」というような感じで、やんわりと「パンを与えないでください」と注意を促しています。

 

パンは鴨たちの健康維持に必要な栄養素やカロリーを含まないんですって。

その上パンが水に落ちると川の水を汚し、藻やバクテリアの発生につながり、そのために鴨が病気になったり死んでしまうこともありうるようです。

最後の部分には「私たちはむしろ穀物、トウモロコシ、サラダ(レタスとか葉っぱの野菜)や皮などの野菜のくずを好みます」と。

 

最初はこれ、公園を管理する市が出してる看板なのかと思ったのですが、問い合わせ先にあるメールアドレスはどう見ても個人のものですので、人々がパンクズをあげるのを見て心を痛めている近所の人が作ったものでしょうね。

 

私はたとえ鴨にとって問題のない食べ物であっても、野生動物に餌をやることはよくないんですよ、という看板を立てるべきだと思うのですが、考えてみれば市の看板で「動物に餌をやらないで」というのは何度も見かけていますから、そういう注意に気が付かない人たちが後を絶たないのだったら、せめて鴨の健康や命にとって有害ではないものを、という意図でしょうか。

これって道端で汚い注射針を使って麻薬を打ったりする中毒患者たちへのアプローチで「ハーム・リダクション(Harm reduction)」という考え方があるのですが、それと同じです。

 

害を与える行動自体をやめさせることは難しいので、ならばその行為がもたらす被害を少なくすることから始めようという考え方。

 

野生動物は人間と同じではないのだ、ということを知ることから始めて、動物を死なせたり川を汚したりすることを防止して、それから野生動物の習性やら人間が不用意に野生動物と接触することから生じる問題などを知らしめていくほうが、確かに「やめてください」と言い続けるよりは効果は出るでしょうか。

 

 

投票用紙に鉛筆で手書き

在外公館投票で今回の総選挙に投票しにいきましたが、毎回投票する際に思うことがあります。

「日本語を手書きするの、億劫〜」

 

普段手書きでモノを書く機会がかなり減っています。

 

書くとしてもほとんどは自分用のメモ書きですから、字が汚いとか綴りが間違ってるとか、そんなのは問題ないのです。

 

北米では学校などで提出するレポートなども手書きはあり得ませんし、他人に見せる書き物で手書きってこと自体ほとんどないと思います。

 

日本語でものを書く機会は、私はこのブログくらいですので、たまに漢字変換の候補を見て「む、どう違うんだったっけ」ということもあります。

 

そんな中、数年に一度の在外選挙では住所とか人の名前とか、結構困ります。

鉛筆ですから消しゴムで消して書き直すことはできますけれど、そうは言ってもね。

 

という次第で、今回も汗ばんで「うわー嫌だ嫌だ」と鉛筆で汚ったない字を書き殴ってきましたが、ふと「あれ?そういえばカナダの選挙はチェックするだけだったような、、。

 

候補者の名前が並んでるところに、バッテンを書き込むだけですので、文字が美しいとか綴りを忘れたとか、そういうこと関係なく、誰を選びたいと思っているのか、それだけを考えていれば済みます。

どの候補者を選ぶか、それさえわかれば良いんですからね。

 

 

と思っていたら、こんな記事を見つけましたのでリンクを貼っておきます。

www.kobe-np.co.jp

 

書き間違いで無効になったりするケースも結構あるらしいですから、手書きじゃない方が投票する側にとってはありがたいですよね。

 

デジタル化とか、すでに印字されている候補者名にチェック入れるだけにするとか、選挙公示してから投票日までの最低日数を少なくとも一ヶ月くらいと定めるとか、投票時間を勝手に短縮しないとか、投票所をコソコソと千ヶ所以上も閉鎖することを許されないようにするとか、とにかく投票率向上及び公正な選挙の実施のためには改善する課題目白押しですね、日本の総選挙。

 

 


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