ヴィーガンの出汁といえば
昆布は椎茸出汁があまり好みではない私にとって、かなり頻繁にお世話になっている出汁です。
出汁だけでなく、煮物に入れたものも大好きですし、昆布以外の海藻も大好き。
でもそんな昆布が近年不漁というのか不作というのか、海の環境も地上の気候変動の影響や人類の工業生産廃棄活動の煽りを受けて、不安定な現状らしいというのは、プロならではの知識や経験からブログを書いていらっしゃる大阪の昆布屋さん、こんぶ土居の店主のid:konbudoi4thさんのブログで知りました。
魚介類など海の生き物が乱獲で個体数が減っていたり、養殖ばかりになってしまったりというのは以前から問題視されていることですが、海の植物、海藻まで絶滅なんてことになってしまったら大変です。
一個人に何ができるのか、まるでわかりませんけれども昆布や海藻のコロニーの健康状態は気に留めておきたいと思っています。
と、思っていたらこんな報道を目にしました。
メキシコ湾のフロリダ沖に、大量にSargassumという海藻が五千マイルに渡って発生しているのだそうです。
五千マイルがどれほどの距離かといえば、１マイルが1,6キロですので五千マイルとは8000キロを超える長さです。
そんな長い海藻が海の中を漂っているとは！
この報道を見てまずは「それって食べられる海藻？日本語ではなんていう海藻？」
いや、異常発生かもしれないけど、食べられるのだったら良いかな、なんて素人考えですけれど。
オンライン辞書で見てみたら、日本語ではホンダワラという名称らしいです。
そんな海藻聞いたことがありませんけれど、ひじきは褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻の一種である、と辞書のページに例文が出てます。
他にも、中国では昔から漢方薬とされてきた、、ようなことも書いてありますね。
写真で見てみると昆布やワカメみたいなヒラヒラではなくてどちらかというとヒジキに似た感じではあるかな。
ブルーベリーが小さくなったような実がついているんですが、この実の中にはガスが入っていて、そのため海藻全体が海面近くを浮いている状態なんだそうです。
そのため、海鳥や海中の生物が生息するオアシスのような場を提供するとのことで、沖合に浮いているならば悪いものではないようですね。
タンカーとか漁船と交わると船にはあんまり良くないのかな、海藻にしてみても船のスクリューで傷められてしまいそうですね。
この海藻、海岸に大量に流されてきて色々と問題が発生しているとか。
大量発生自体は2011年頃から報告されている現象らしいですけれども、問題は人間の営みとこの海藻が共存しにくいと言うことなのか、海の環境に害を与えるのか、どっちでしょう。
このサイト↓によると、ホンダワラは食べられるようで、家畜の餌に使われているようですね。
大量発生の理由ははっきりとはわかっていないようですが、考えられる理由には温暖化（ホンダワラは熱帯性の植物らしいが、海水の温度が上がっているため発生できる地域が拡大している）水質汚染（汚染とはいえ海藻にとって養分となる物質が増えていると言うことか）と風、嵐、海流などによりホンダワラが世界中の海に分散される、、などがあるとか。
海岸に打ち寄せるとビーチが美しくなくなり、海水浴の邪魔になったり漁船の邪魔になったり、匂いもキツようですが、利点としてはやはり植物、エビ、カニ、鳥、魚、カメ、クジラなど、驚くほど多様な海洋生物に食料源、住居、避難場所を提供することや、砂が風で飛ばされるのを防ぎ、植物に栄養分を与え生育を促進し、長期的には浸食された海岸の修復、短期的には海岸の波や風の浸食を減らすのに重要な役割を果たすことが挙げられ、さらにはバイオ燃料や埋立地として利用できることや医療での利用の可能性もあるそうです。
浮遊している状態でも海岸に打ち寄せられた状態でも大量のプラスティックゴミを絡めて集めてしまうことで環境汚染、集まったプラスティックから放出される有毒ガスによる健康被害を引き起こすと言う問題もあります。
漁船のみならず、ウミガメが産卵のために海岸に近づくのを邪魔してしまうと言う問題と、除去のために使う機械の重さで砂が圧迫されたり一緒に砂も除去してしまうために砂浜が侵食してしまい、海亀の産卵に適さない状況にしてしまうのも問題だ、などなど、除去作業をするにしても一筋縄ではいかない様子です。
海藻にしてみれば、大量発生して破壊行為や汚染行為を続る人間の方が問題ですけれど。
ヴィーガンランキング
