食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

安心できるスパイスを、と朝のスパイスティー

お隣さんとの境界の日陰の部分に毎年生えます。

ホオズキって鬼灯という漢字なんですね。

英語ではChinese lantern とかJapanese lanternとか言うようです。

トマティーヨとはご親戚ですか?

 

バングラデシュの鉛ターメリック、繋がりを見つけた調査の話

ターメリックに鉛の話は一年前にも書いてましたね↓

casse-pied.hatenablog.com

 

本来ターメリックに鉛は入っているはずはなく、基本的には健康に良い食品です。

エスニック料理に使われるか、マスタードや沢庵の着色料に使われたりしますけど、口にする機会のない文化圏にいればあまり関係のない話かもしれません。

 

バングラデッシュのターメリックに鉛が混入していたことを突き詰めた二人の名探偵の話です(両者とも探偵というわけではないですが)↓

www.npr.org

2000年代初頭ニューヨークに住むバングラデシュ系の子供たちの血液中の鉛濃度が異様に高いことが自治体の調査で明らかになり、有毒物質が関係する事件を調べるニューヨーク市の刑事が調査を開始。

2014年にはカリフォルニア州の博士課程の学生がバングラデシュの人々の間に広がる鉛中毒症の問題に行き当たり、こちらも調査を開始。

二人の調査の結果、その鉛中毒の原因がターメリック農家による鉛入りの着色料によることが明らかになったのだそう。

 

農家の人々が着色料を使うようになったきっかけは、その何十年か前に起きた大洪水の後、その年のターメリックの色が黒ずんでしまったこと。

 

農家の人たちは黒い色のせいで売り物にならなかったら大変と、どうにか方法はないものかと探し、鮮やかな黄色の着色料を使ったとか。

そしてそれがきっかけで、その後も毎年自然な黄色のままではなく、鮮やかな着色料でさらに黄色を際立たせて売るという習慣が定着したのだそうです。

農家の人々はその着色料に鉛が使われていたなどとは知る由もなかったんでしょう。

 

 

ターメリックに鉛入りの着色料を使う習慣はその後バングラデシュ政府によって禁止され厳しく取り締まられているそうです。

消費者側も、ターメリックを買う際は鮮やかな黄色をしたものは避け、パッとしない控えめな色合いのものを選ぶように、とのこと。

粉末になったものの場合はちょっと識別しにくいですが。

 

 

鉛入りターメリックの流通はバングラデシュだけに限らず南アジアのあちこちでも見られたようでしたし、なぜかグルジアを経由するスパイスの流通も問題が多かったそう。

現在はバングラデシュのターメリックは安全なものになっているようではありますが、他の南アジア各地からも問題のあるスパイスが流通していることがわかっているようです。

 

学術論文なので結構ドライですが、興味のある方はどうぞ↓

www.sciencedirect.com

スパイス以外にも、貧しい南アジアの国々に住む人々の血中に鉛が多く含まれやすい理由には不適切にリサイクルされた鉛蓄電池、鉛を含むスクラップ金属で作られた鍋釜類、十分な高温で焼成されていない調理器具の釉薬、ヒンズー教の修行で使用される伝統的な粉であるシンドゥールなどの化粧品には鉛が含まれていることなどが挙げられるようです。

 

 

そういえば春先にネパールで色のお祭りホリーに居合わせたんですけども、色鮮やかな赤、青、黄色、紫、緑、、、の色粉が売られていて、これをお互いに顔やら体になすりつけあうんだそうだと聞いた折、夫が「こんなに鮮やかな合成着色料、原料が怪しすぎるから体につけられたくない」と速攻却下しまして、えー、面白そうだけどなあ、そんなに怪しすぎる?とちょっと残念だったことがあります。

 

色鮮やかな合成染料。どんな原料を使ってこんな色を作っているのかは不明。
お祭りではこれをお互いにかけ合って顔や洋服がものすごい色になります。

ヒンドゥー教の寺院や街角にちょこちょこあるお地蔵さん的なちょっとした像が祀られているところなどには熱心な信者が毎朝あちこちからやってきてお供えをしたりお祈りをしていきます。

お参りするみんなが毎日像のおでこ部分に色粉をつけていくので、多分化学反応で表面の金属が腐食して穴が空いてるのをあちこちで見かけました。

 

金属が化学反応で腐食するから即人体に悪いとは限りませんが、一体なんなんだろうとは思いますね。

 

そういえばヒマラヤピンクソルトが流行り始めてしばらく経ちますけれど、最近では1ダラーストアでも買えるしかなり安価に出回っていますが、あれも紛い物でピンクの色を混ぜた偽物なども出回っているそうで、その着色料の原料次第では危険かもしれないという話です。

 

ターメリックにしろ鍋の素材やお祭りの色粉にしろ、害があると知っていたらみんな使わないでしょうから、原料をはっきり明記して、有害なものは有害であると広く知らせてくれなきゃ困ります。

 

 

CCF

Cはクミンシードとコリアンダーシード、Fはフェンネルシードで、これらは消化を助ける効果があると言われるスパイスなんだそうです。

 

アーユルベーダとか真剣に本を読んだりはしない面倒くさがりな私ではありますが、インド料理、インド周辺中近東系の食べ物全般が大好きなので、あのあたりでよく使われるハーブやスパイス類はだんだんとあれこれ集まってきました。

(鉛大丈夫かって?)

 

で、こないだもう切れかけてるわーと思ってさらに買い足したクミンシードが、まだもう一袋予備で買い置きしてあったのがあったことを発見しまして、こんなに大量にクミンシードどうしようよ、と。

 

粉末になってないので風味が失われるまでにはちょっと時間があるとは思いますけど、結構大きなお得用を買っちゃったので、これはしょうがないな、CCFティーを作って毎朝飲んで消化しよう、と。

 

フェンネルシードも、あんまり好きじゃないのに結構残ってたのでちょうど良いやと。

 

作り方は簡単、CとCとFをそれぞれ同じ量(重さではなくてカサで)瓶に入れてまぜ、大さじ一杯くらい小鍋に入れたら水を入れて沸騰させるだけ。

煮出してますけど、多分普通のお茶みたいに熱湯をスパイスにかけても良いと思います。

 

うちにある小鍋で朝作って、夫と二人で大きめのマグにいっぱいずつ。

夫が夏のバックカントリー・カヌートリップで便秘気味で(何しろ快適なトイレじゃない環境でしばらく過ごしましたので)したので、ちょうど良いかなと。

 

味はもろにクミンとコリアンダーとフェンネルの匂いですので、最初は飲むのキッツイと感じましたがすぐ慣れました。

 

 

どちらかというとマサラチャイの方が味や香りは美味しいですけども


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