食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴィーガンであることが示すあなたと言う人

f:id:casse-pied:20201022200918p:plain

vegan peopleをキーワードにイメージ検索。有名人とか、若い女性とか、細い男性とか。
 
ヴィーガンと言うライフスタイルを選択する人

日本でも最近は食事の面でのヴィーガンに関する認識が広がってきているような印象を受けます。

そして、それに伴って「何それ、カルトみたい」等ネガティブな反応も増えているような。

 

なぜ誰かがヴィーガンであることが他の誰かの反感を買うのか。

やはり「食」は社会的活動であり、政治的であるからでしょうけれど、控えめに言っても不便な規制のついた食生活を選ぶという、そういう選択をし続けている時点で、ヴィーガンである私やあなたという人間についても多くの事柄がわかるのだそうです。

 

 

ヴィーガンはお金に余裕がないとできないか

というのが良く言われる「勘違い」だと思うのですが、ヴィーガンの皆様、これ言われたことありますか?

 

私は直接は言われたことはありませんが「所詮そんなこと考えて食べ物を選択できるってこと自体があなたが経済的に余裕がある特権階級の人と言うこと。そんなライフスタイル、生きることに必死な貧困層には受け入れられるわけがない。」というもの。

 

この指摘自体は真実だと思います。

 

ただ、ヴィーガン食はお金がないとできない、ということそのものは誤解だと思いますけれど。

 

とずっと信じて生きてきました。

 

 

 

ヴィーガン食品が高価というのは出来合いや加工食品のことであって、野菜や豆腐や豆類なんか安いでしょう、だから出来合いなんかに頼らずに自分で作れば済むじゃない、と。

 

 

その見解をグラグラと揺るがしてくれる記事を見つけてしまいましたよ。 

theconversation.com

この記事自体は、英国のメディアでヴィーガンについて書かれた記事二千本の分析と、ヴィーガンやヴィーガン関係者20人のインタビューの分析から、社会全体とヴィーガンたちとの両者から認識されるヴィーガンと階級、特性、ヴィーガン・ライフスタイルにつきものの主要な負担をうまく解決していられることが社会に投げかけるシグナルなどについて特定したもの。日本語がぎこちなくてお恥ずかしい。 

 

 

この記事の中に「出来合いを買わずに自分で作れば安いという意見もあるが、それは要するに自分で作る時間を取れる立場にある、自分で作る技術や知識作る時間を確保するタイム・マネジメントのスキルがあるということ」が指摘されており、そう言った知識やスキルを取得することができるような時間やお金の余裕がそもそもあるんだということだと。

 

なるほど、そうきたか。

 

確かにヴィーガン食品を手作りするための情報収集にはインターネットや書籍などが大活躍ですし、そういうテクノロジーにアクセス出来ない立場にいたらこんなに便利にいろんなことを学ぶことはできません。

 

文盲だったらもうその時点で無理です。

 

自分が享受できている機会が、万人が享受できるものではない、ということをすっかり忘れていました。

恥ずかしい。

 

 

我々が享受出来ているあらゆる機会や知識の基盤になっているのは、生まれ育った国というか、住んでいる国の豊さが大前提です。

 

 

基本的な教育が普及している時代に生まれて、学校へ通う環境が整っていて、家庭では大人が生活に関する基本的な知識や知恵を教えて見せてくれる文化圏に育った恩恵です。

 

私が生まれ育った国はそう言う国でした。

日本ですよ。

 

 

現在の日本はどうなんでしょう、、というのはさておいて、移民の多い北米社会には、あらゆる文化圏からやってきた人たちが存在します。 

紛争地帯から安全な生活を求めてやってきた人たちもいますし、男女差別などが酷くて教育が行き届いていないところからきた人たちもいますから、文字を読めない人とか引き算するのも一苦労な人たちなどと出会うことがあります。

 

もちろん移民であれ難民であれ、高等教育を受けた人や医者やエンジニアの人もいますし、移民や難民の知性が劣っているということではありません。

でも、命の安全を心配して生きている人には地球環境のことや動物の命に思いを馳せて、目の前にある肉を食べないでヴェジやヴィーガンになるという選択肢はなさそう。

 

 

お金の余裕があっても生活スキルのない人たちもいる

割と裕福な家庭に生まれ、何不自由なく暮らしているけれども、基本的な生活スキルを教わらずに育った人たちもいます。

 

子供の将来のために習い事に通わせたりお友達を選んでプレイデートしたり、学校の勉強に精を出せるような環境を整えてあげたり、より良い学校への入学申請の際に要求される「アカデミック以外の活動」を豊かにしてあげるためにボランティア活動にも参加させるなど、凄い努力をしている親御さんは珍しくありません。

 

こういう忙しい子供時代を送った人々の中には、夕飯の支度や片付け、部屋の掃除など、生活につきものの活動は親やクリーニング・レイディやランドリー・レイディにやってもらって育ってしまった例が結構多いように感じます。

 

夫の親戚の子供たちが使った皿やカップをリビングルームのあちこちに放置しっぱなしで、それらを拾って歩いて食洗機に入れるのは大人ばっかりなのを見て「なんで自分の子供にやらせないんだろう」と言った折、「家事なんかに時間を浪費する暇があったら勉強や課外活動に精を出して、人生に成功して欲しいという親の願いだよ。成功して人を雇えば良いんだから家事能力なんかなくても平気」と言われて衝撃を受けたことがあります。

 

それでも成長するうちに自分でスキルを身につけていく人もいますし、日常的に生活スキルを身につけるように配慮された家庭で育てられている人もいますが、一切何もできないと言う例がびっくりするほど多いのは事実です。

 

家事スキルを身につけていない場合、ヴィーガンに転向すれば加工品や出来合いのヴィーガン食品は比較的高価ですから、出費は大きいですよね。

出費が気にならない程度の収入を得られる「成功者」なら平気ですけれども。

 

でも出来合いや加工品の割合の高い食生活はヴィーガンでもなんでも体に不調をきたしそう。

「成功者」は料理人を雇うのかな。

 

 

 

 取り止めがなくなってきました。後日に続きます。


ヴィーガン ブログランキングへ

 


おにぎり・おむすび・自分握りと誰か握り

f:id:casse-pied:20201020071731p:plain

おにぎり、でグーグル・イメージ検索して出てきたイメージ。おにぎり沢山
 
おむすび、おにぎり、俵、三角、味付け海苔、焼きのり 

 

久々におにぎりの話題です。

以前、祖母と幼児のきゃすぴえの間でちょっと流行ったいのちのおにぎりの話を書きましたが。

おにぎりって結構大事なソウルフード。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

 

私が育った家庭では、ご飯をギュッと握って海苔を巻いたあの食べ物は、おにぎりと呼ばれていました。

世間では、おにぎりだけではなくて、おむすび、と言う名称もありますね。

あれは地方別の呼び方の違いなのでしょうか?

それとも年代? 

 

 

 

三角のと俵型のと

 

子供の頃、母が作ってくれたおにぎりは俵型でした。

それはそれで喜んで食べておりました。

 

三角のおにぎりの存在を知るまでは。

 

理由もなく三角のおにぎりが格好良く見えてうらやましかったのです。

 

 

しかも母の俵型のおにぎりは、海苔が「味付け海苔」と言われる、甘い味がついた海苔でした。

 

三角のおにぎりを食べてる子のおにぎりは、基本的に味付け海苔ではなかったように記憶しております。

 

いつの頃からか私の中で、「憧れのおにぎり」のスタイルは、味付け海苔ではなくて焼海苔を半分だか三分の一だかに切ったのを三角のおにぎりにぐるりと巻いて、しかもその三角形の両端までも海苔で覆っていて、白いご飯が外から見えないほどのもの、、、に。

 

三角形のおにぎりを作ってもらったとき、なんだか大人扱いしてもらえたような気すらしました。 

母の握る俵型のは小さかったから、やっぱりお子様扱いだったのでしょう。

 

 

プレゼンテーション と言うかパッケージングと言うか

しかも小学校くらいになると、母が入れてくれる「おにぎりの時のお弁当箱」じゃなくて、同級生のお友達みたいに「アルミフォイルでぐるっと巻いたもの」がよかったんです。

 

もう、単なる人まねですね。

憧れるものが、お友達のもってるおもちゃじゃなくてお握りなのがナンですけど。

 

母はアルミフォイル巻きのおにぎり、やってくれませんでしたね。

お弁当箱があるからいいじゃないの、って思ったのでしょうか。

 

アルミフォイルで食べ物を包むとアルミの匂いが移るから、今ならこちらから遠慮しますけれど、当時はそんなこと知らないので、ただただ同級生のお友達がアルミを剥いておにぎりを取り出してるのを格好いいなあと見ていました。

 

そしてそのうち、母は炊き込みご飯とか赤飯のおにぎりもお弁当に入れてくれるようになりました。

それはそれでとても美味しいおにぎりだった記憶はあります。

 

でもね、白いご飯と真っ黒い海苔のおにぎりに勝るものなし。

炊き込みご飯のおにぎりだと、オカズと炊き込みご飯の中に入ってる野菜やキノコ類が喧嘩します。

 

 

母としては、夕飯で炊いたご飯をちゃちゃっと握って翌日の弁当に入れてしまう、それ以上の手間をかける暇なんかなかったわけです。

 

いや、今考えれば考えるほど、子供の頃自分が母親に要求したり苦情入れたりしていたおにぎりリクエスト、欲張りすぎでした。

自分が母親だったら「文句を言いんさんな。」と言うだけ。

  

母もそう言っていたとは思うのですが、やっぱり希望を聞き入れてくれてたんですね。

優しいですね。

 

今思うと、全く生意気で我がままな子供でしたが、母はやっぱり子供を喜ばせてあげようと思ってくれてたんですよねえ。

世の中のお母さんたちって凄い。

 

 

自分が作るおにぎりと誰かが握ってくれたおにぎり  

 

コロナ以来、職場では基本的にクライアントの皆さんにはランチを提供しなくなりまして、朝の部、スタッフの昼休憩、午後の部、と言う感じ。

スタッフも、天気が良くて暖かい時期はなるべく表に出てお弁当を食べたりして、なるべく屋内での食事活動は控えるようにしていました。

 

食べる行為って、マスクしたままではできないし、食べ物を口に入れながら、ぽろっとこぼれたり、こぼれないように口を触ったり、口の周りをナプキンでぬぐったり、やっぱりウィルスの拡散を防ぐためには色々と問題を含むような。

 

お弁当を持ってきて、それを電子レンジに入れてチンして食べるのも、電子レンジのボタンを複数の人間が触る状況を避けたいと言うことで使用停止にしています。

 

なので、どこでも気軽に食べられて、温めなくても楽しめるお昼ご飯であるおにぎりを持っていく機会が増えました。

 

おにぎり自体は大好きなんですが、自分で握ったおにぎりって、何か物足りません。

 

塩加減も、具も、形も、海苔の巻き方も、自分の好きにしているのに。

 

 

以前家族がモントリオールに遊びにきてくれた時、十四時間くらいのフライトでさぞやお腹が空いただろう(機内食はありますけれど)とおにぎりをたくさん握って麦茶を作って彼らを迎え入れたのですが、長いフライトの後の疲れもあるでしょうが、みんなパクパクと美味しく食べてくれたんですよ。

 

一人二つ以上渡るように握ったのが、売り切れ。

 

えー、機内食食べたのに、そこまで空腹だったの?

 

残ったら(食べ切れないだろうから)時差ぼけで早朝目が覚めてお腹が減った時にでも食べれば良い、と思っていたのに一つも残らず。

 

やっぱり「誰かが握ってくれた」と言うのがおにぎりに欠かせない調味料の重要なポイントなんだと思ったことでした。

 

 

日本に帰省できないとなると、誰かが握ってくれたおにぎりが食べたくても、身近におにぎりを握れる人が居ないことにハタと気がつきます。

 

 

そんな大それたことではないんですけれども。

 

 

夫に教えるか。 


ヴィーガン ブログランキングへ

 

旅行と旅行者、地元旅とクインス入りタルト

f:id:casse-pied:20201019015533j:plain

ピークを過ぎた紅葉ですが、それでも森の中に身を置くと気持ちよい
レッドゾーンのモントリオール住民は

禁止されてるわけじゃないけれど、ハイウェイを運転して田舎にハイキングとか紅葉見物とかしに出かけようとすると、チェックポイントで警官に止められて、細かい規制事項や「何しにいくん?必要な事情がないのにいくん?」と尋問されるという噂です。

 

基本的には不用意にモントリオールを出られない。

 

秋のお天気の良い週末は、暗くて寒い冬のまえに、森の中を散歩したり、友達や家族と歩きながらお喋りしたい、と言う人々が、そんな散歩に最適な場所へ繰り出します。

 

今まではそんな人出の何割かは車でモントリオールを出て田舎の州営公園SEPAQの山々を訪れたり、知り合いや親戚が住んでいるイースタン・タウンシップスの小さな町を訪れたり、オタワ方面へ行ってみたり、一方何割かの人々は遠方へ行かずに地元の市営の公園の森を散策したり、と拡散されていたんでしょうね。

 

それが、ほとんどの人々が市内の割とナイスな公園の森を目指さざるを得ない状況に。

 

今までは車が20台停まってるかどうか、程度だったようなちょっとマイナーな公園すらも、駐車場が一杯、散歩道では人々とすれ違い、中には大家族なのか、5〜6人で細い散歩道いっぱいに広がって喋ってて人通りを遮っている人たちがいたり、ゆっくり歩く老夫婦の後ろが詰まってて渋滞してたり、、、、

 

いつもと様子がちょっと違いました。

 

先週はそんな感じで人の多さにうんざりしたので、今週はもうちょっとマイナー度の高い、地味な公園へ行ってみたのですが、それでも人出が多かった!

結構人が多いんだな、モントリオールも!?

 

山の近所に住んでいる友人は、モント・ロイヤルの山(は市民に人気の憩いの場なのでいつも他の公園よりも人出が多い)はすごい人出だった、と言っていたのですが、こんなマイナーな公園まで結構な人出。

 

 

観光収入が大事なのにツーリストをちょっと軽視してる?

モントリオールは入植当初は毛皮交易とか木材とか紙とか、いろんな産業がありましたけれども、現在は何が盛り上がっているかと言うと、コンピューターゲームと、あとは観光くらいでしょうか。

他にも何かあるのかな?

うちの近所にはボンバルディエと言う飛行機とスキドゥーで儲けてる会社がありますが、やっぱりモントリオールといえば、北米における唯一のフランス語文化圏であることから、おフランスの影響があちこちに残っていることがウリで、観光客が多く訪れる町です。

 

でもね〜、観光客が落としていってくれるお金で生活してる人が多い割には、「ツーリスト」と言う言葉に含まれる若干の軽蔑と言うか、はっきりとはしませんが、見下した感じが聞き取れる部分が、個人的には不思議な気がします。

 

どこの街でもそんなもんでしょうか?

例えば京都とか、観光でかなりの収入を得ている街って、他所から来た人がウロウロしてて、道に迷ったり不慣れなので券売機の前に行列ができちゃったり、ってことを見かけるのは日常茶飯事でしょうけれど、やっぱり「観光客がドっと押し寄せて鬱陶しいなあ」なんて思っているのかしらん。

 

モントリオールの人たちの場合、観光客=太っててウルサイアメリカ人、と言う感じの表現につながってるような感じがします(あくまで個人の感想です。)

 

もちろん客商売の方々は相手がアメリカ人であれ何人であれ、お客さんには愛想が良いですし色んな国からの来訪者と世間話するのが楽しいでしょうし、人当たりは基本的に良いと思います。

 

モントリオールは治安も良いですし、旅行で来て怖い思いをすることは、常識的に行動していればあんまりないと思います。

でも留学生が多く集まるダウンタウンの食堂などではボーッとしてる金持ち国出身の学生のカバンから財布を置き引きする悪い奴が出没することはあるようです。

 

 

パンデミックで世界中からの旅行者がぱったりさっぱり来なくなり、レストランもバーもイベント業者も商売上がったりの今年です。

出かけるのも制限かかってますが、受け入れるのも扉が閉まってる状態で。

ツーリストが沢山歩いてるオールドポート、今となっては懐かしい風景です。

 

 

クインス入りタルトタタン

先日から一人で騒いでおりましたクインスの収穫。

 

casse-pied.hatenablog.com

 

 

casse-pied.hatenablog.com

 

クインスのみで立派なデザートを作るほどのカサが取れなかったのと、何故だか半分くらいが煮崩れてしまったためと、で、クインスの形を前面に押し出したデザートは断念し、りんごのタルト・タタンの隠し味(隠れるかどうかは不明ですが)として使うことにしました。

 

タルトタタンは毎年焼いてますが、年に1、2回焼くだけなので、レシピの詳細は毎年忘れ、毎年本やらググる先生やらに頼っております。

覚えるほど頻繁に作ってみたいものですが、二人暮らしだし、砂糖を結構入れるお菓子だし、甘いものをそれほど好まないし、まあこんなもの。

 

 

今年はこちらのサイトを参考にしてみました。

smittenkitchen.com

パーフェクトってあるあたり、いいじゃないですかボールドで。笑

 

バターをヴィーガンバター(りんごを煮る方)とココナッツオイル(ペーストリーの方)に入れ替えて作りました。

 

 

f:id:casse-pied:20201019043154j:plain

ちょっと煮崩れ。今年はこればっか。

 

りんごを若干煮崩れさせてしまったのは残念。

りんごがスカスカになり始めていたのが敗因か、煮込み過ぎたのが敗因か。

 

りんごとパイ・ペーストリーの間には先週ポーチしたクインスを薄ら敷き詰めております。

 

 

夕ご飯の後に食べます。クインス効果はいかに?


ヴィーガン ブログランキングへ

 

 

 

クインスをポーチしました。

初めてのクインス仕事

f:id:casse-pied:20201013011537j:plain

重さを測る・1パウンドありました。

クインスを使った美味しいお菓子ってどんなものがあるのかしらと調べてみれば、りんごや梨と似たような感じで、ジャムやチャツネからパイ、タルトタタンなどなど。

りんごと違う点は、剥いて切ってオーブンへ、、、ではダメらしいという点。

 

砂糖を溶かした水に入れてしばらく加熱して、柔らかくしてやらなければいけないそう。

ふむふむ。

 

でも基本は果物ですから、剥いてタネとって砂糖やら香辛料を合わせて煮る、というだけのこと。

でもお初の収穫なのでせっかくなら美味しくいただきたいので、前から目をつけていたレシピというか、クインスの記事を読んで参考に。

 

とりあえず、ポーチド・クインスにしておくことにしました。

お菓子を作るのはそのあとで。

 

 

曰く、クインスは硬い。

切るときも、大きめのナイフを使って、安全に気をつけてかからないと、硬くて大変。

 

実際切ってみましたが、確かに、芯が硬いので切れない包丁や安いペラペラしたような包丁だと怪我をするかもしれません。

硬いので、取手を掴んでいる利き腕と、利き腕じゃない方の手を歯の上にグッと添えて体重をかけて切り込む必要があります。

南瓜みたいな感じですね。

普通の三徳包丁なら大丈夫。

でもちゃんとしたまな板でどうぞ。皿の上だと割れます。

 

曰く、虫食いや傷などが多いので、きちんと取り除く。

これは家で収穫して基本的に鮮度が良いので、ほとんど無傷でしたが、虫食いはは運でしょうか。

全く虫食いなしでした。わーい。

同じ庭でもリンゴは虫食い率高いですからね。

 

 

f:id:casse-pied:20201013012846j:plain

処理を終えたクインスと、タネ

 

曰く、タネの周りはスポンジっぽく、しかも硬い。

スポンジといえばスカスカ、フワフワ、柔らかいもの、それが硬いとはそれいかに?

と思いましたが、本当でした。

 

スポンジっぽいながら硬いのです。

 

スポンジ状で間に細かい気泡が入っているような、スカスカした感じではありつつも、そのスポンジが硬い。

 

タネの周りには、りんごの芯にも共通する、硬くて薄い膜のようなものがあって、これを切りださねば食べてる時に口触りが悪いでしょうから、きちんと切り取りましたが、これを切るのがりんごよりもちょっと大変でした。

 

そんなわけで、思ったよりも時間をかけて皮剥き、芯とり作業を終え、砂糖を溶かした水に入れて鍋でことことと。

 

出来上がりは4〜50分後、硬かった実が柔らかくピンクに煮上がったころである、と。

小さい実だったからか、20分くらい煮た時点で見た目はかなり柔らかそうというか、煮崩れてるのも結構あったんですが、、、、。

 

40分調理後、小さなかけらを味見してみましたら、しっかり柔らかい!

ぎゃー、ものすごく酸っぱい!

 

私は酸っぱいのが好きなので、ルバーブ、クランベリー、などなども酸っぱいのを前面に出した味付けが好きなのですが、そうするとやっぱり北米一般人からは甘さが不足するというダメ出しをくらいます。

 

このクインスも、私が「ぎゃー、酸っぱい!」と感じるということは、夫はじめ北米人には「うぎゃー、苦い!」になると思われます。

 

そこでチャチャチャッとメープルシロップをたらして混ぜて、さらに10分ことことと火を通してみました。

 

まあでもね、これをすぐさま食べるわけではなし、パイに入れるにせよクランブル(クリスプス)にするにせよ、その時にいくらでも糖分を加えることはできますので、今日はここまで。

 

参考にしたレシピでは「ピンクになる」とありましたが、鍋の中の煮えたクインス、、、むむ、黄色ではありませんが、ピンク、、、というほどでもありません。

まあ、なんとなくサーモンピンクっぽい感じ、、でしょうか。

もしかしたらこれは、加えた砂糖が精製度の低い茶色っぽい(でもブラウンシュガーではありません。ブラウンシュガーは白砂糖にモラセスを混ぜたものですから)ものだったせいかもしれません。

 

出来上がりは、煮汁の中でじんわりと時間をかけて冷まし、保存容器に入れて次のお休みの日に何かのお菓子に昇華させるつもりでございます。

それまでにレシピ各種閲覧して考えをまとめます。

 

 

種、将来のクインス、とらぬ狸の皮算用 

f:id:casse-pied:20201013083549j:plain

半分に切ったクインス。種がたっぷり。

 

ついでに種も

半分に切った時に目にした種、これを撒いてみたらどうなるか、と思いまして、水で濯いで取っておくことにしました。

 

うちにはすでに三本あるので、育てるならお隣さんたちかな。

 

両隣に住む人たちは、いずれも種から野菜や花を育てるのが好きなのです。

南側のお隣さんのりんごなんか、種から育てて今年はついに実がなったんですよ。

すごいなー。

 

なので、両隣さんにタネをお裾分けして、10年後くらいにはお隣さんの収穫したクインスジャムなどを分けてもらえる日を夢見ておきましょうか。

うちよりよっぽど豊作になりそうです。

 

 

さらに続くよクインス探究の旅 


ヴィーガン ブログランキングへ

間違い電話の物語

カナダのサンクスギビング・ウィークエンドが終わりました。

うちは七面鳥も食べませんが、夫はやっぱりロースト・ベジやグレーヴィー、スタッフィング、クランベリーソースなどを食卓に並べたいということで、七面鳥の代わりはいつものレンティル・ローフを作ってヴィーガン・サンクスギビング・ディナーやりました。

写真はすっかり忘れておりました。

 

f:id:casse-pied:20201006064316j:plain

ある日の夕飯はチックピー煮込み、スイートポテトのパコラ、青菜のカレー粉炒め
 
電話に出ない習慣

ここ20年くらい家の電話には出ていません。

 売り込みとか、詐欺とか、ろくな電話がかかってこないから。

 

というのは嘘で、電話に出ちゃうと一時間くらい切らせてもらえない話の長い知人がいたためです。

 

「今から出かけなきゃいけないからもう切る」と言ってから30分は切らせてもらえないような、話が長い人だったんですよ。

 

もう切るから、はいさいなら、と有無を言わさずに切ったこともありますが、やっぱり後味悪いんですよね。

 

そんな彼は5年くらい前に亡くなってしまいまして、電話がかかってくることもなくなりました。

電話だけじゃなく色々と癖の強い人でしたけど、それはそれで良いお友達でしたので、亡くなってしまうと寂しいものでした。

 

その後「彼からの電話である可能性は無いのだから、電話がなったら全部出ちゃってもいいよね」と電話に出ることにしたのですが、売り込み、詐欺まがい、変な電話がジャンジャンかかってくるので、結局やっぱり電話は出ずに、留守電に吹き込んでる声を聞いてから出るという方法に戻りました。

 

帰国したときに両親の家でも電話には出ないと言っていたので、うちのやり方、そんなに特殊でもないのかなと。

皆さんは電話にはすぐに出ますか?

 

  

 

カオリさんとDenis

携帯の留守電には、受付メッセージとして自分の名前を録音してあります。

英語で。(フラ語でメッセージを残されたくないので)

 

でもフランス語で誰か別の相手を想定したメッセージを残していく人がたまにいます。

電話に出るときには「ハロー?」と英語で出るのですが、いきなりフランス語で喋り始める人たちが結構います。

 

モントリオールにはバイリンガルだから最初に使う言葉が英語(またはフランス語)でもフランス語(または英語)で話しかければ切り替えが効く人は大勢いるので、こちらが英語で喋っててもお構いなしな人はいくらでもいると言うこと。

 

で、気が付いたんですが、フランス語の間違い電話はいつもDenis(カタカナにするとドニ、という感じの発音です。)アテなんです。

 

Denisさんの電話番号と私の番号、似てるんでしょうね。

でもDenisって男性名です。(女性ならDeniseで発音がちょっと違います)

 

私の声は電話回線を通すと男性の声に聞こえるんでしょうか。

 

「間違い電話ですよ、これはDenisさんの電話番号じゃありません」といえばそれでお仕舞いなので問題はないんですが、ちょっと不思議。

 

直接話す場合はそれでおしまいですが、留守電にDenisさんあてのメッセージを残されても折り返し電話して教えてあげることはありませんので、「Denisさん、留守電に入れといたのに何も返事がないなあ」なんて思ってるかもしれません。

 

機械の録音メッセージじゃなくて本人の声で名前もしっかり名乗ってる受信メッセージなんだから「あれ、Denisじゃない」ってそこで気が付いて欲しいですけれど、そう言うことを気にしない人が結構いるんですね。

 

それで思い出したのが、ずいぶん昔、東京に住んでいた頃に家の電話にかかってきていた間違い電話です。

 

 

何度も何度もかかってきたんですよ、**ヤカオリさん当ての電話が。

 

「よくかかってくるんですけど、この番号はその方の番号じゃありません」と訂正して差し上げていましたけれど、たまに「え?**ヤさんでしょ?」と食い下がる方とか、無言になって電話を切って、その後30分くらいしてからまたかけてくる方とか(電話の向こうの音などで同じところからかかってきてるとわかることありますよね)変なことが結構あり。

 

この無言の方からの電話はしばらく続いたので、**ヤカオリさん、何かトラブルに巻き込まれてしまったのかな?

 

「カオリさん、英会話の次のコースに申しみませんか」と言う勧誘の電話がかかってきたことも。

私カオリさんじゃないですから、と答えましたら、一瞬黙ったあと、あなたも英会話習いませんか?と切り替えて攻めてきたり。

お金払うなら誰でも良いってことでしょうけれども。 

 

 

留守電には大学の講師らしき方からのメッセージで「**ヤさん、課題の提出期限を過ぎてしまっていますが、これを提出しないと次の実技のテストが受けられません。今からでも提出したければ至急連絡してくれたら対応しますから、電話してください」などとあったこともありました。

 

せっかくセカンドチャンスを与えようとしているこの講師氏のメッセージはカオリさんには届かないまま。

これちょっと気の毒に感じたんですけれどもどうすることもできませんでした。

 

 

どんな人生を送っている人なんだろう、提出期限遅れててもセカンドチャンスをくれる講師に指導を受けている大学生で、実技のテストもあるということは音楽科?

そしてしつこく電話してくる女性の知り合いがいる。 

 

 

突然消えちゃっていろんな人たちに探されてるとか、何かトラブルに巻き込まれてるとか、なんとなく不穏な雰囲気を感じました。 

 

 

電話されたくない人に嘘の番号を伝えていたのかも?

間違いですよって言った時に番号を読み上げて確認する方達、私の電話番号を読み上げてましたからね。

 

あーでも、大学は学生の電話番号や住所は把握してるでしょうから、大学の講師から間違い電話ってのは変な話ですね。 

 

 

 

 

 

 

知らない人の不思議な人生を想像するのはちょっと面白かったです。


ヴィーガン ブログランキングへ