食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

今年初、地元キャンプ行ってきました。

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直前に予約したキャンプサイト

去年も夏場はパンデミックの勢いが収まり、まるで全てはなかったこと、のような振る舞いをする人たちもいたくらいに比較的リラックスしていた夏でしたが、それでもやっぱり色々と制約はありました。

今年はワクチン接種率が着々と伸びてきて、感染者数の数もまたぐんと落ち着いてきていて、希望の光がチラチラ、そして、野外での感染は、たとえば超接近してワイワイ喋って会食するなどでもしなければかなり率も低いと言われていますので、アウトドアアクティビティは奨励されています。

 

ということで、今年の La fête Nationale にあわせて、ものすごく直前に思いついて休みを合わせて取って、二泊でキャンプしてきました。

ものすごく近所で。

 

OKA

前にもこの土地についてこのブログで書いたような覚えがありますが、カテゴリーを整理し直さないと、過去記事を探すのが結構難しくって。

本人がこれではそれこそわかりにくいブログですよねえ。

 

モントリオールから、高速で1時間前後(モントリオール市内でも出発地点次第なので)くらいで到着するこのOka(オカ)という街は、元々はネイティブが住んでいた地域にヨーロッパからの入植者、特にミッショナリーが入ってきてカソリックの修道士が活動の拠点にした土地でもあります。

ケベック産のチーズでOka Cheese(オカ・チーズ)というのをご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、このチーズを作り始めたのはこの土地の修道士たちです。

 

そんなOkaにあるのが、Parc national d'Okaです。

ケベック州内には「Parc national de (地名)」というのが何箇所もあり、これらは大概がその地域の素晴らしい山地や森林、湖などをぐるっとまとめて自然保護及び自然を楽しむ活動を州民に提供するサービスがされている地域です。

その管轄がしばらく前にプライベート企業に委託されて以来、公園利用料金などがちょっと上がって、いまだに抵抗を感じるのですが、まあしょうがない。

ちなみに、ナショナルパーク、とカナダの他の州で呼ばれているのは連邦政府の管轄の自然保護公園で、同じようなコンセプトで素晴らしい大自然を人々が安全に、自然を守りながら楽しむことができるようにキャンプ地やアクティビティのレンタル、自然や環境に関する教育プログラムなどを提供してくれていますが、ケベック州にも連邦政府のナショナルパークはありますが、州政府管轄の公園も、ナショナルなんですよね。

これは前回ちょっと書いたケベックのナショナリズムの表れの一環だといえますね。

 

それはさておき、Okaのナショナルパーク、モントリオールから近いですし、ビーチがあるんですよ。

ビーチは遠浅で、グングン沖に向かって歩いて行っても、なかなか膝上まで水が来ないくらいかなり遠浅。

なので、子供を連れた家族連れや夏休みのデイキャンプなどで子供をたくさん連れてくるのにとても適しているようで、シーズン中は本当に子供たちがたくさんきます。

 

ビーチまで歩いて行けるところにあるキャンプサイトにも、もちろん子連れ一家があちこちにキャンプしています。

 

そんなファミリー向けの近場のキャンプ場ですが、近いだけあって、仕事を終えて夕方から向かっても明るいうちに到着してさっさとテントを設営して、それでもまだ2時間くらいあれこれ遊べる手軽さ。

月曜に思いついて予約して火曜の夕方から行ってきましたよ。

www.sepaq.comn

 

ケベック州の、カナダのキャンプサイト

 

カナダにある連邦政府、州政府などが運営するキャンプサイトは全体的に自然保護区という役割もあって、そこに作られたキャンプサイトは大概が森の中に点在していて、ある程度隣近所からの距離があり、プライバシーも日陰もピクニックテーブルもキャンプファイヤーのピットも提供されている感じです。

 

公立のキャプ場の方が素敵な場所が多いので、先に予約で埋まってしまって取れなくなってしまって、それからプライベートの経営のキャンプサイトを探すこともあるのですが、プライベートのサイトの方がやはりどちらかというと芝生だけで木があんまりなくて、隣同士の感覚も近くって、ちょっとなー、っていうところが多いです。

 

去年はパンデミックでいろんな規制があり、「モントリオールはレッドゾーンだけど、田舎はどう、田舎の人たちはリージョンを超えての訪問者はだめって言ってるらしい、じゃあキャンプ場も予約できないのかな、あれ、大丈夫だって?あれ?でも見たら全部埋まっててどっちみち取れないよ?」という感じでした。

 

今年はモントリオールは今イエローゾーン?オレンジだった?とにかく赤じゃなくなりまして、そのうちグリーンになるらしいと言われているのです。

 

だから今年こそ、ケベックの田舎を満喫したいよね、と思っていますが、世間の皆さんはかなり先駆けでとっとと良いキャンプ地を予約していらっしゃってて、もうのんびりしてる我が家のような人たちのサイトは残ってないかもしれません。

 

 

まあね、そうだったらそれはそれ、しょうがないね、根性の入れ方が違うんだし。

うちは気長に、運が良い時に取れたら行く、っていうことですね。

 

 

Okaも捨てたもんじゃない

 

ケベックの田舎の自然いっぱいのSEPAQのナショナルパーク、本当に素敵なところがたくさんあるのですけれども、モントリオールからだと広いケベック州ですから、場所によったら8時間くらい運転して到着できるか、みたいなところもあります。

 

キャンプやハイキング、楽しいですけど、そのために何時間運転して出かけたいと思うのか、そこまでして出かけたら一泊、二泊で帰ってくるのは勿体無いですし、そう考え始めると予定を組むのも予算を組むのも大掛かりになりますね。

 

だから、モントリオールに住んでてOkaに行くってのは、子持ちじゃなくても気楽で楽しめて割とおすすめだときゃすぴえは考えます。

 

州営や国営のキャンプサイトで何が好きかといえば、やっぱりサイトが森の中なことなんです。

隣のピッチにキャンプしてる人たちの車が目に入るし、声が聞こえることもあるし、うるさい集団がいることもある、というのはあるんですが、それでもやっぱりプライベートのキャンプ場よりも自然の中にいる感覚がより感じられます。

 

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海じゃないですけど、淡水ですけどビーチ

 

実は最近はニューヨーク州とかオンタリオ州とか、別の土地でキャンプしててOkaキャンプは何年かぶりでした。

 

色々新しい施設ができてたり、トイレの作りが変わってたりしました。

 

 

また長くなりました。


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Fête Nationaleとケベックナショナリズム

 

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6月24日はLa fête Nationale

毎年6月24日と7月1日は祝日になるケベック州。

7月1日はカナダ全土で祝日扱いになっているカナダ・デーですが、6月24日の祝日はケベックのみ。

 

この日は、La fête St-Jean Baptiste 聖ジャン・バプティストの祝日。

この聖人がケベックの守り神?みたいな存在で(カソリックの方はもっと上手に説明できると思いますが)この日がケベックのナショナル・ホリデー、La fête Nationaleということ。

 

詳しいことはこのサイトの説明をば↓

www.fetenationale.quebec

 

カナダ・デーのお祝いはケベック以外のイングリッシュ・カナダのような盛り上がりはやはりなく、モントリオールではむしろこの日は昔から「引越しの日。」

一年契約のアパートの契約の切り替わりが7月1日なので(最近は例外も増えている)この日は朝からあちこちで引っ越しする人たちがたくさん出現します。

 

同じ日に皆が引っ越しするので引っ越し業者にぼったくられるとか、荷物まとめて新居へ着いたら前の住人がまだ引っ越し作業中だったとか、新しい住居を見つけられなかった人たちが一時的にホームレスになるとか、他所ではありえない問題が出てくることもあります。

 

 

一方6月24日は、クリスマスよりももっと徹底して誰も働かない日。(イベント関係者は大忙しでしょうけど)

 

普段からケベックの国旗を窓辺や家の前にディスプレイしているお宅も結構ありますが、この時期にはお祭りのデコレーションとして、車の窓、庭先や窓辺やあちこちに青と白のケベック国旗が出現し、祝日前夜には大きな公園などで野外コンサートなど、お祭り騒ぎが始まります。

 

 

fleur-de-lisé 百合の花がケベック国旗

6月に入ると、モントリオールでもダラーストアでケベック国旗、fleur-de-liséのデザインが施されたTシャツ、灰皿、ガーランド、キャップ、などなどが普段以上にどかっと陳列されます。

個人的には旗とかガーランドくらいならわかるんですが、結構趣味悪いものも多いので、毎年「これって去年の売れ残りじゃないの?」と思わないでもない。

 

去年のLa Presse 紙の記事によると、「今年(2020年)で国旗が採用されて72年」だそうですので、今年は73周年ですね。

www.lapresse.ca

 

ケベックに住んでいる人も、一度訪問した人も、ケベックの国旗を目にしない、気が付かないで去る人はいないのではないかと思うのですけれども、ではカナダの他の州の州の旗のデザイン、覚えてますか、と聞かれると案外思い浮かばない人も多いはず。

 

オンタリオなんかデザインが混み合ってるので何と何が描かれているのかきちんと表現できない州民だっていると思いますが、シンプルさのせいもありますけれど、やはりナショナリズムの強いケベック州、マクドナルドのロゴ同様、誰もが知ってます。

 

ケベックナショナリズムの形成の歴史

巨大な英語圏である北米の中で唯一のフランス語圏であるということだけではなく、入植から現在までの歴史背景もケベックのナショナリズムに大きく関わっています。

 

 

上のビデオ、長めですがわかりやすくケベックの歴史を解説してくれてます。

そんなの見る時間ない方のために物凄く端折って説明しますとこんな感じ:

 

1617年にフランスからの入植者がきて、1760年に英国とフランスが戦争して英国側が勝ち、その後は英国系住人が増加し政治・法律・経済などの分野で力を掌握。

フランス入植当初からカソリック教会に強大な権力があったこともあり、ケベック社会は本国フランスよりもカソリック文化が根強く残っていると言われます。

 

その後1960年代頃から教会の支配を覆すQuiet Revolution と言われる社会の近代化が進み、フランス語系の分離独立派に勢いがつきます。

ジャーナリスト出身のRené Lévesque(ルネ・レベック)という政治家に率られ Parti Québécois という分離独立を目指す政党が結成され州政権を掌握。

レベックは1976年から1985年まで州知事としてケベックの分離独立運動を盛り上げました。

 

経済的な混乱などを恐れた多くの企業や個人がオンタリオやアメリカなどへ本社や住処を移動させたことにより、ケベック州の経済は一時的に落ち込みました。

この影響でしばらくはモントリオールの家賃相場など、同じサイズの都市に比べるとかなり安く、家賃も物価も安いモントリオールは学生やアーティストが暮らしやすい街でした。

 

とまあ、こんな感じ。

きちんと知りたい方はビデオ↑または連邦政府による解説↓などご覧あれ。

 

www.canada.ca

 

近代のケベコワ社会の貧困と抑圧の様子を垣間見るのに参考になるのが、フランス系カナダ人であるガブリエル・ロワのThe Tin Flute。

en.wikipedia.org

 

フランス語版、Bonheur d'occasion (1945) が先に出版されたようですが、英語版はカナダの他の州でも高校の英語の時間に読んだりして、多くのカナダ人に読まれたお話。

 

 

 

分離独立の機運が高かった頃

私は2度目の住民投票の翌年に初めてケベックにやってきました。 

 

今はお洒落で素敵なプラトー地区に友達とアパートをシェアして住んでいたのですが、家賃が安くて、物価も安くて、本当に学生には最高の土地だと思いました。

貧乏というか、お金ないんだよ、っていう会話が普通だったなあ、、。

その上、泥棒がしょっちゅうあちこちに入って、中古のCD屋さんに置いてあるものは多分先週どこかで盗まれたものだよ、みたいな話がありました。

質屋もあちこちにありました。

最近は見かけませんね。

 

 

当時同居人に聞いた話では、アパートに電話がなかった(貧乏学生だったため)頃、近所のお店のドア付近にある公衆電話(昔はよく二重のドアの間に公衆電話が設置されていたのです)を使って誰かと話していたら、誰かに首元に火のついたタバコを放り込まれたことがあったとか。

分離独立派(=アングロ嫌い)の多い地域で英語を話していると割と激しい嫌がらせに遭うことも多かったようです。

しばらく前にアメリカのヴァーモント州でスーパーのレジのおばちゃんと世間話していたら、なんと同じ通りの2ブロック先の家に子供の頃住んでいて、やっぱり分離独立運動が燃え上がっていた頃に一家でアメリカに引っ越したとかで「庭で友達と遊んでいたらどこからかビールびんを投げ入れられたこともあったよ」とか。

 

ビール瓶は私も経験したことが一度だけありますが、あの時は歩きながらワイワイと英語で友達と喋り尽くしてたので、誰かの癪に触ったのでしょうね。

一時期に比べると、過激な分離独立派とかフランコフォンによるアングロ差別のあからさまなものはグッと影を潜めています。

 

ただそういう経緯があるので、たまに閉鎖的なフランコフォンに出会うと「彼は分離独立派だ」なんて言って「頭が硬いから相手にするな」というような反応をするアングロもいます。

 

フランス系の住民がみんな分離独立派なわけではなく、「自分は支持しない、分離独立派はちょっとおかしい」という人が結構多いですし、州の政治で分離独立を目標としている、と言ってしまうと人気がぐんと下がって選挙に勝てないので、政党もその件に関しては決して目標としているとは言わないのが一般的です。

 

ただ、アメリカやヨーロッパなどの観光地でサイン帳というか、訪問者がメッセージを書いてサインするようなページにケベックの人のサインを見つけると、「素晴らしいミュージアムです、ありがとう、ミシェル、モントリオール、ケベック」という風にケベックで終わっていて、似たようなメッセージを書いてるケイトはオンタリオ、カナダ、とカナダで終わってる、というふうに、若干国家意識というのか、そこらへんはやはりイングリッシュカナダの人たちとは違う感じです。

 

 

 

 

ものすごーく長くなりましたので、ここで一旦終わります。

最後までお付き合いありがとうございました。 

 

 

 

今年はお祝いで盛り上がれるかな?(行きませんけど)


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気候変動についての会話のタネに #ShowYourStripes 

これを書いてる6月20日(日曜)は2021年の夏至。

一年で一番日の長い日であり、夏の始まりの日です。

嬉しい、、、と同時に、この後は日を追うごとに日が短くなるので、金曜や土曜より日曜がちょっとブルーな感覚にも似た、そんな気分になります。

 

 

#ShowYourStripes 

こんなものを見つけました。

Show Your Stripes、「あなたのストライプを見せて。」

 

地球全体の、1901年からの一年ごとの平均気温の上昇を色に変換して表現した気温上昇ストライプです。

青が平均値を下回る気温で、平均値を上回ると赤に移行します。

 

地球全体だけでなく、国ごと、地域ごとのデータを元にしたストライプを見ることもできますが、どこの国や地域もほとんどが、青を中心とした縞模様から赤を中心とした縞模様に変化していて、その国の平均気温が上昇していることがわかります。

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1901年から2020年の間の地球全体での気温の上昇を色で表現したストライプ

 

一瞬どの色が何度なのかと気になりましたが、色=気温ではなくて、基準値(1901-2000年の年平均気温)の±2.6標準偏差で色付けしているようです。

 

気温の絶対値を色にしてくれた方が単純な私にはわかりやすいような気がしますが、変化の振り幅や傾向を示すにはその方が良いし、地域によって年間平均気温はかなり違うでしょうから、気温の変動だけを示すにはこれが一番ということか。

 

 

地球上には近年の気象変動の影響をもろに受けていて、海洋レベルの上昇とともに国土が狭くなりつつあるような島国や、海水温度の上昇により頻発するハリケーンなどの打撃を被る地域、何しろ気温が上昇してしまって大変なことになっている地域などさまざまです。

だから、自分が住んでいる国や地域のストライプはどんなだろう?と調べてみて、それについて友人や家族と話あうきっかけになれば、という発想だそう。

 

下のリンクからサイトへ行きますと、地域名を選んで自分が住んでいる国や地域を設定して、その地域のストライプを表示、ダウンロードすることができます。

写真や画像などにつきもののコピーライトはクリエイティブ・コモンズの4.0ライセンスということで、引用元のリンクと製作者がEd Hawkins教授であることを明示すれば誰でもこうやって自分のサイトなどで表示できるように設定されています。

 

 

 

おらが地元のケベック州も、やはり過去二十年くらい、気温が上昇してる年が頻出していますね。

私が当初この土地に来た頃に比べると、エアコン所有している方がうんと増えましたし、昔は「エアコン持ってるんだ、ふふふ」というどちらかというと「え、すごいねえ」だったような印象のアイテムが、昨今では「え?エアコン持ってないの?えええ?」という反応に変わりつつあるような気がします。

個人の感想なので、気のせいかもしれませんけれども、この気温の変化を見るとやはり全く気のせいとは言い切れまい、と思いますね。

 

とはいえ地球全体のストライプに比べると過去20年を除けば青系と赤系が割と満遍なく分布されてるともいえます。

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同様に1901 年から2020年の間の気温上昇、これはケベック州

 

では日本はどうでしょうか。

下のが日本で設定して出てきたストライプ。

 

上の2枚を出したあとで、年代も表示できるようになっていることに気がついたので、日本だけ特別にどの年がどんな感じかわかりやすくなりました。

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こちらは日本。ストライプの下に年代表示をさせることもできます。

 

自分が生まれてから小学校、中学校などなどの頃は、やはり現在に比べると俄然涼しかったんだなあ、と確認。

でも当時は当時でやっぱり夏は暑いものだったしセミもわんわん五月蝿くないていましたから、現在がどれほど暑くなってるのか、ということなのでしょうね。

 

 

このストライプを製作したのは、英国のUniversity of Reading の Ed Hawkins教授。 

showyourstripes.info

 

 

U of Rdngのサイトを見ますと、環境問題、サステイナビリティへの取り組みに大学のスタッフと学生を日常的に参加させるような色々なプログラムがあることがわかります。

スタッフがログインして履修できるサステイナビリティのトレーニングモジュールなんていうのもありますね。

面白そうだから公開していただきたいものですが、大学関係者でなくともサステイナブルな暮らし方や運動に興味のある全ての市民が参加できる事柄がリストしてあるページがあります。

www.reading.ac.uk

 

 

サステイナビリティとか環境問題への基本的な、そして科学に基づいた理解は子供の頃から学校教育などできちんと教えるべきだと言われるようになって久しいです。

9月15日に行われる環境サミットでは、8歳から18歳までの子供たちへの環境教育にフォーカスし、若者層、科学者、教師をはじめとする教育関係者や政治家などを集めて、(英国の)全国規模のアクション・プランを作り上げるのが目的とか。

無料で参加できる(一般に公開されていないプログラムもあり)ようです。

www.reading.ac.uk

 

 

ビジュアルで気候変動その他の環境問題をわかりやすく表現しているリソースのリストへのリンクもありました。

見てみると、Ed Hawkins教授作成のビジュアルが他にも。

www.climate-lab-book.ac.uk

 

Hawkins教授だけでなくNASA やらその他にもいろんな視覚的リソースのリンクがあります。

www.climate-lab-book.ac.uk

 

 

上のページで見つけた、ちょっと笑える環境関連コミックがこちら。↓

https://xkcd.com/1321/

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英語のコミックなので左上段から右へ読み進んでいきます。
モントリオールでもこういう会話毎年あるんですよね、「こんなに寒いのに、何が温暖化だ!」っていうの。

実際は本当に過去に比べると寒い冬でも全体的に気温は上がってるので、たま〜に昔なら日常的だった気温に下がると「寒いじゃないか、温暖化だなんていうけどさ」と言う人が必ずいるんだよね、というお話です。

 

 

 

夏の始まりだけあって、今日はちょっと暑くなりそうです。


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ミルクウィードと家庭菜園/ pollinator garden

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ミルクウィードの花には蜜蜂、蝶々、名前不明の昆虫、てんとう虫などなどが遊びに来ます。
 

 

ミツバチを救え!

世界中に生息する蜂の個体数が激減していることが懸念されています。

蜂だけじゃなく、植物の受粉をしてくれる昆虫類全般、鳥や野生動物全般に、個体数減少と絶滅の危機にある種の数が問題になっています。

 

 

pollinator garden

とりあえず我が家で、個人単位で何ができるのかと考えたら、昆虫が飛び交う北米の、うちの地域のネイティブ・プランツを植えてやるのが一番手軽だと、ケベックネイティブの植物を庭に植えてみました。

 

blog.nwf.org

 

そして前庭には、どこから種が飛んできたのか知りませんが、やはり地元産で昆虫が喜んで寄ってきてくれる、ミルク・ウィードという植物が自生しています。

我が家の庭にはタンポポ始めありとあらゆる雑草があちこちに生えていますが、真面目に草抜きをするタイプではない我々、結構そのまんまです。

 

雑草という分類は人間が勝手に作ったものであって、植物には関係ない話ですし。

ああでも、人間がどこかから持ち込んでくる「外来種」は地元の植物を駆逐して広がっていくので、これはまた別の話ですけれども。

 

 

うちにミルクウィードが生えるようになったのは多分一昨年あたりから。

それまではその存在も知らず、初めてみた時はなんだか異様な太っちょい様子に「なんだこりゃ」と思ったのですが、「これはモナークバタフライが好んで産卵をする植物で、他にも蜂などの昆虫が好むのだから抜いてしまわない方が良い」とご近所さんに聞きまして、そのままにしておいたら今年はかなり広範囲に生えています。

 

モナークバタフライが周囲をひらひらと飛んでいるのもみましたよ。

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蜂があちこちにぶんぶん飛び回っています。

 

植物としてはあんまり繊細で美しいものではないのですけどね。

でも花の香りは案外良い感じです。

 

昆虫が休憩しにきて栄養補給して元気になっていってくれると嬉しいです。

David Suzuki FOundationのサイトにも色々アドバイスが載っているのですが、昆虫たちが巣を作れるようにしてあげるというアイデアも書いてありました。

きっちりと掃除して枯れた花々や茎を切り取ってきれいにしてやらないことで、昆虫のためになるとは知りませんでしたよ。

我が家の庭はどちらかといえばmessy yardsですので、これは良いことを聞きました。

 

Honeybees and bumblebees live in social colonies, but most wild bee species are solitary. About two-thirds of solitary nesting bees use tunnels in the ground to lay their eggs. About one-third use hollowed out plant stems or tunnels in dead trees or fallen logs.

Did you know messy yards help bees? Leave patches of bare soil in your garden for ground-nesting bees. Leave plant stems standing through winter and keep dead trees or fallen logs.

 

davidsuzuki.org

 
家庭菜園

ドライブウェイ・ファームと称して植木鉢やプランターを並べた菜園は、その後もぼちぼち生育中です。

 

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植木鉢いっぱいのそら豆を間引き、間引きした分を植え替えてみました。

写真の右側の植木鉢、上から三つ目と五つ目の鉢にはそら豆を植えてみました。

北米全般がそうなのだか存じませんが、うちの界隈ではそら豆を食べる文化圏の人たちといえば中近東系くらいみたいで、缶詰と乾燥豆くらいしか見かけません。

 

フレッシュなそら豆が食べたい!

とたまに思いながら、でも普段忘れているのですが、今年は「なら植えれば良い!」と思いつきまして、種を買いに行った時にそら豆も一緒に買ってきて植えてみました。

 

植えたのが全部発芽するのかどうか不安だったため、大きめの植木鉢に九個ずつくらい植えたのですが、一つは全部発芽、もう一つは4つ発芽してグングン育ちはじめました。

 

ネットで調べてみたら、やはり混み合ってると病気になるかもしれないし、8〜12インチ間隔で、などとあります。

 

というわけで、植木鉢の中で共生できるのはせいぜい二つくらい(本当はそれでも混み合ってるのかもしれませんけれど)と判断して、残りをなるべく根っこを傷つけないように気をつけながら間引きして、前庭のお隣との境にある植え込みのすぐ隣に5つ、地面を掘り起こすのが結構大変で疲れちゃったので、残りは以前使っていたリサイクリングの回収ボックスに土を入れて植えてみました。

 

リサイクリングのビンは普通の植木鉢よりも巨大なため、土を入れたら重くって動かすのも腰痛持ちには危険なため、ドライブウェイ・ファームの中でも一番歩道から見えやすい部分に配置されたまま。

まあね、この青々したリサイクリング・ビンと歩道を通る人々の間にはうちのカローラが停まってますし、元々美しいファームでもないので一つくらいアグリーな鉢植えが増えたって大した違いはないんですけれども。

 

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お隣さんとの境界の生垣沿いに植え直したそら豆苗。植え替え直後のショックでシナっとしてます。

我が家の両隣には毎年家庭菜園もお花たっぷりのガーデンもものすごく美しいものを作り上げる園芸名人たちがお住まいです。

 

両隣がそういうお庭だと、楽して美しいものを楽しめて嬉しいですけれども、両方のお隣さんたち、私たちを焚き付けるのも上手なんですよ。

 

庭をきれいにしないとだめじゃないの、とか、そんなことは全く匂わせず、好きにすれば良いのだ、自分ちなんだから、自分たちが楽しめれば良いのだ、というリラックスした態度で、でも毎日顔をあわせ、何年も近くにいる人たちですから、徐々に仲良しになり、去年のパンデミック開始からは、遠くの親戚や親友達よりも近い存在になりました。

 

そんなわけで、今年のドライブウェイ・ファームはドライブウェイをシェアしている北隣さんの影響ではじめ、庭のあちこちに少しずつ気の向いたものをあれこれ植えてみたり。

種が発芽しなかった空き地にまた別の種を植えてみてどうなるか様子を見てみるなどという作戦は南側のお隣さんの影響で始めて見ました。

 

夏は短いですけれども、十月まで楽しめるんだから、遠慮せずに色々試してみれば良いのよ、という気楽なお隣さんたちのおかげで、今年はうちも園芸の楽しみが増えるような予感ですよ。

 

 

 

そら豆、だいこん、水菜、ターニっプが育ってくれるととても嬉しいのです。 


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手作り洗濯洗剤と使い捨てプラスティック減らし

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とある日の夕飯ー炊き込み昆布ごはん、味噌汁、ガゴメ昆布、五目煮とふかし茄子甘酸っぱ辛和え

 

 

手作り洗剤材料が切れていました

去年の秋頃、洗濯洗剤が終わりそうだったので、そろそろ次を作ろうかなと思ったら、材料の一つ、Washing Soda(炭酸ナトリウム)が切れていました。

 

当時はパンデミック悪化中で生活必需品以外のお店がことごとく休業中だった時期。

何かを探してあちこちのお店をはしごして回るなんていうのも憚られた頃。

 

そんなわけで、これはしょうがないわ、とその辺の店で普通に販売されている市販の洗濯洗剤の中でなるべく環境への害が少なかろうと思われるものを選んでそれを使っていました。

 

 

そうして選んだ洗剤も、そろそろ終わりそうなので、早速市内の材料屋さんに炭酸ナトリウムを買いに行き、先日久々に洗剤を作りました。

 

今までずっとDavid Suzuki Foundation(デイヴィッド鈴木はカナダの環境保護運動の有名人)のサイトに載っていたレシピを使っていましたが、なんとなく浮気心が出てきまして、別のレシピを探して試してみました。

 

www.thespruce.com

 

このレシピとデイヴィッド鈴木ファウンデーションのレシピの違いは、重曹を追加してあるという点と、材料の比率くらいで、基本的には洗剤に入れるものは「炭酸ナトリウム、石鹸、ホウ砂」です。

 

我が家の近所で入手しにくい材料は炭酸ナトリウムですが、これも自転車で30分くらい行けば買えるので、ハードルは低めです。

 

昨今はこういう材料もネットで探せばすぐに買えますけれども、なるべく「インターネットで遠隔地の企業にお金を落としてカーボンフットプリントの増える輸送という手順を経て何かを買う」ことは避けたいもの。

 

もちろん、どこの地元の店に買い物に行ったって、そこに並んでいる商品の多くは遠隔地から輸送されてきてはいますけれども、なるべく追加したくないので。

 

 

さて、参考にしたレシピ、最終的にお湯を追加するという部分のお湯の分量が抜けています。

 

3ガロンの容器を使えとありますので、最終的なボリュームが3ガロン近く行けば良いであろうと自己判断して、最初に石鹸を溶かした水1リットルに残りの材料を追加して混ぜた後、お湯を10リッター追加して混ぜてやりました。

 

1ガロンは4リッターね、といつも覚えていますが、実際は3,78541リッターだそうですから、4リッターの一割引ね、くらいの気分です。

 

こういうレシピには正確に従っておいて後から変更する方が良いのかもしれませんが、大雑把な正確なので、「いいのいいの、強すぎるってことはないだろうし、なんなら後で水混ぜれば良いんだから」とどんぶり勘定です。

 

 

手作り洗剤にする利点は?

 

夫がね「なんでわざわざ面倒臭いことするの?」と聞くのです。

 

市販の洗剤は添加物がわんさかで、アレルギーなどの多い夫は洗濯機が自動にやる濯ぎだけでは残留洗剤で痒くなることもあるので、2度すすいでいたのですが、その面倒臭さ対策というのが一つ。

 

市販の洗剤は分厚いプラスティックボトルに入っているので、その使い捨てプラスティックを減らすのが一つ。

 

市販の洗剤は香料が入ってるものが多いので、それを避けるのが一つ。

 

手作りすると一回の洗濯あたりの経費がめちゃくちゃ安上がりなので嬉しいというのが一つ。

 

 

本当に減プラスティックなのかどうか

ホウ砂はシリアルボックスよりも分厚めな紙の箱に入っているのを買ってきますのでプラ0。

重曹も石鹸も同様に紙箱入りで買えるのでプラ0。

炭酸ナトリウムだけは地元で販売している店が詰めてくれてる分厚めなジップロックバッグ的な袋に入っているのでプラありですが、3年くらいかかって使い切る分量なので、やはり出来上がった洗剤を買うよりは全体的に使い捨てプラスティックの量は減りますね。

 

出来上がった液体洗剤は、昔購入して使い切った洗剤の空ボトルに入れて使います。

 

パフォーマンスは

洗い上がりはまあ良いんじゃないでしょうか。

ドロドロにしてくる男の子とか、真っ黒なオイルをくっつけて帰ってくるメカニックとか、そういう家族がいる場合はこんなんじゃダメだ、と思われるかもしれませんが。

 

油じみ、ワインなどのシミなどは普通に洗う前に酸素系漂白剤を溶かしたお湯につけておいたりスポット洗いなどしないと勝手には落ちてませんけれども。

 

 

リサイクリング 

あちこちの自治体が行っているリサイクリング・プログラム。

地元のリサイクリング・プラントが処理できないプラスティックなどは、回収してもらう容器に入れておいたって、回収後にゴミに回されてしまいます。

 

洗剤や薬品系の容器って、リサイクリングしてくれてないものもある模様です。

特に、スプレーボトルのノズルとハンドルの部分など、中の薬品や洗剤を洗いおとすのが大変なものは、最初からぽい、っとゴミになるような。

 

しかもそういう部品って複合素材が組み合わされていますからね、プラスティックの種類だけでも混ざってたら処理してもらえない上、スプリングが金属だったりしますから。

 

我がまちのリサイクリング回収も、どこまで本当にリサイクルしてもらえてるもんだか、年々シニカルになりつつある私。

なるべくプラスティックを持ち込まないのが一番なことに変わりはないのですが。

 

 

 

後半月でプラスティックフリー七月になりますね。


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