食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ネパール初体験その6:食べ物、ホスピタリティ、Factfulness

ネパールのホテルでよく提供されていた飲料水のボトルには、プロセスされた水、と。プロセスされた(加工された)食品は悪な先進諸国と違い、単なる水道水や井戸水じゃ無くて、加工されてて安全な水ですよ、ということかと。



ヴィーガン朝食とヴィーガナイズ・フォーミー

ホテルの朝食込みディールはヴィーガンにとっては大概嬉しくありません。

 

トーストにバターとジャム、卵、ベーコンかソーセージ、というありがちな組み合わせから動物性のものを引くと、トースト、ジャムだけになり、ジャムは大概が大量生産の糖分と着色料たっぷりの、口に入れなくて済むなら済ませておきたいものですから、結局トーストだけになります。

トーストのパンだってコストを下げて安く白い大量生産物を使ってる所が一般的ですから、それだけで食べて美味しいもんでもない。

 

スリランカもネパールも、アジアンな朝食もありますよ、という所だと、若干希望はあるのですが、スリランカはスリランカ式のパンケーキ、ココナッツロティという、小麦粉とココナッツを練った硬くて分厚いパンケーキのようなものが出てきたりして、これもまた微妙な品。

 

ネパールのバクタプールのホテルでは、何が食べたい?言ってくれたらそれを作りますよ、と言われ、じゃあ、ダールみたいなものとか、チックピーを調理したものとかとチャパティ、みたいな組み合わせで、、と現地のレパートリーと食習慣に歩み寄った提案をしてみたら、宿泊期間ずーっとそれが連日温め直されて出てきたので、最終日のチックピーは乾燥し始めたか煮詰まりすぎたか、かなり味が濃くて噛みごたえのある一品になってました。

 

逆に自分はなんでも食べるよー気にしないでー、と楽な客アピールした夫には、トースターがないのか、オーブンで低温で焼いたらしき、焦げ目はないけど乾燥してラスクみたいになったものが出てきて、頑張って食べようとしたものの、これはやっぱり食べられない、と焼き直しを依頼。

カチカチで食べられないから、これはトーストじゃないから、という夫を前に、何がいけないのか明らかに理解してない雰囲気の素人のお兄さん。

どんな器具で焼いたのか聞くと、オーブンでと答えたので、オーブンだと遠火の弱火になっちゃうから乾燥させるけどカリッと美味しく焼けないと思うよ、とだけ言うと、次に持ってきたのはほぼ焼き目も何もなく、ちょっと温めただけの白いスライスでした。

きっと火を入れすぎないように注意した結果だったのでは。

 

その翌日から夫のトーストは、連日まるっきり焼き色のない白いやわやわのスライスブレッド。

 

朝食って割とどの文化圏も炭水化物ばっかりだったりして、あまり栄養を考慮してない。

私はプロテインシェイクを連日飲むと言う今までにないルーティーンを身につけましたが、プロテインシェイクって面倒くさいし、ダマになるし、美味しいものじゃないし、、、。

 

タメルのお店で買った、豆で作られたクラッカーは軽量なので常に持ち歩き、(タンパク質を含んだ)朝食のないホテルなどで自室で朝食代わりに重宝しました。

 

ネパールの不思議なホスピタリティ産業

ネパールのレストランとかカフェで、ものすごく待たされたり、違うものが出てきたりと言うのは日常茶飯事で、間違っちゃったら、ああ、こちらの言ってた事が理解できてなかったのかな、と。

待たされる場合は忙しいのかと言えばそうでは無く、どちらかというと手際が悪いというか、注文が入ってから野菜を洗ってるのか?と思うほど。

 

ヴィーガンカフェで夫がアイスクリーム、私がチョコレートケーキを頼んだ時も、ただすくって器に入れるだけのものと、切り分けて乗せるだけのものを出すのに何十分?とおもってみていると、ウェイターは3人いて、みんな暇そうに突っ立ってたり携帯見てたりするんですよね。(テーブルは私たちが入った時点では一つだけ4人くらいのお客さんがいただけ)

あれー、ひょっとしてそんな注文すらキッチンで調理人がやってるのか?料理の注文を捌いた後に?

とちょっと呆れると言うか不思議な光景でした。

 

美味しいものを出してくれる店はもちろんいくつもありましたけど、手際という点ではどこも素人っぽくて、悪気は勿論ないのは明らかなんだけど、お金取ってその仕事?みたいな。

 

あと、おんなじものが沢山。

土産物屋も、何でも屋さんも、小さな村の一本だけのメインストリートに、おんなじ品揃えの日常雑貨屋さんが五軒おきくらいに連なってます。

この村のサイズを考慮すると、ここにトイレットペーパーを売る店が四軒もあっても、滅多に売れないんじゃあ、、、?って。

ガイド氏曰く、ネパールの人々は、誰かが成功するとみんな同じことをし始めるのだとか。

 

皆が、と言うのは大袈裟にしても、確かに全く同じ品揃えの土産屋やレストランやティーハウスが軒を連ねてるのはあちこちで見ましたっけ。

 

カトマンズのタメル地区なんて、ヒッピー系衣料品店の隣は曼荼羅屋さん、その隣には木彫りや金属の置物屋、その隣にはカシミヤやヤックの毛の織物屋さん、貴金属屋さん、数珠屋さん、であとは金属のボウル(仏壇に置いてあるようなあの金属ボウルの大小が売られてる)、、そんなバリエーションが繰り返し繰り返し延々と並んでて、たとえばこのヒッピー系衣料品店に並んでるズボンやドレスは5軒先にあるヒッピー系のお店やその角を曲がった所でも売られてて。

いかにも手作りだか手染めだか、なんと無く大量生産で大工場から来たものじゃなさそうに見えそうですが、実はものすごく大量に生産されてるはず、だってこのヒッピー系ズボン、スリランカでもみかけたし、きっとインドやバングラデシュにもあるはずだし。

 

売れる店では売れてるんでしょうけどもお店によっては日に焼けて色が褪せちゃってたり、埃をかぶってて、見るからに売れ残りが並んでる店も結構あったので、こちらが心配になるほどでした。

北米でそう言う店を見ると「きっとマネー・ロンダリングなんだよ」なんて冗談を言うのですが、ネパールでそれはあり得なさすぎだし。

 

ネパールでもスリランカでも、人は優しいし人懐っこいと言うか、ちょこっと世間話したりする分には楽しいんですけどね。

 

町や社会の構造は謎だらけ。

 

 

そんな話を、30年前にスリランカ訪問していた友人に呟いたら、所謂発展途上国とか第三世界と言われる国々や世界の問題をよりよく理解する助けになるかもよ、と本を勧められました。

それがこれ、Factfulness. 6年くらい前に出版されたものです。

www.thriftbooks.com

帰国したら読もうかな、と思いつつ、検索したら最初の数ページをネットで読めるサイトを見つけ、ちょっと読み始めたら面白くて、滞在していたポカラという街の書店で在庫はあるかなと調べたらあったんです。

ポカラの書店で7ドルくらいだったんで、カナダでの価格36.5ドルとの差に、ついつい荷物を増やしてしまいました。

 

全てがこの本を読む事で納得はいかないけれど、興味深い本です。

兄が日本語訳で読んだと言うので、すでに随分前に訳も出ていたのかもしれません。


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ネパール初体験その5: トレッキング準備



パッキング・リスト

行き先や季節にもよりますが、私たちが持って行ったのはこんな感じ。

 

着替え

下着、靴下三組ずつ(一組ずつ着用、残りは着替え)

寝るときの厚手長袖Tシャツとズボン(標高の高い地域で寒い日はハイキングパンツの下に着用)

歩くときのTシャツ(半袖一枚、長袖一枚、半袖用のスリーブ)(一組ずつ着用)

薄手のシャツ(前開きで脱ぎ着がしやすいものをTシャツの上に着る)

フリースの羽織れるもの一枚

薄手のダウンスタイルのジャケット一枚

レインジャケット一枚(ウィンドブレーカーを兼用)

レインパンツ一枚

ハイキングパンツ(膝部分でジッパーで短くもできるやつ)2枚(一枚着用)

山間部の夜用にダウンジャケット一枚をレンタル

 

 

ギア

クランプオンズ

ゲイター

薄手の手袋

防水の厚手のミトン

ハイキングブーツ

耳を隠せる冬用帽子

ベースボールキャップ

サングラス

杖(名称失念、スキーの時のアレみたいなアレです、わかるかな?)

濾過フィルター付き水筒

予備の水筒

バックパックの雨カバー

寝袋

寝袋ライナー(ティーハウスの寝具はかなり使い古されているものもあるので、直接肌に触れるのが嫌だと想定して持参。寒かったのでこれ1枚分の温もりもバカにならないと感じました。)

 

 

トイレタリー

日焼け止め

リップクリーム

ハンドクリーム

爪切り

バンドエイド

正露丸、パラセタモル(正露丸は携帯用を使い切り)

高山病予防薬

赤ちゃんの体拭き(風呂の代わりに毎日使用)

化繊の速乾タオル

 

電化製品

携帯とカメラ

アダプター

携帯の充電用コード

カメラの充電器

バッテリーパック

 

食品

我々夫婦とポーター氏それぞれ1日1食分のグラノーラ・バー(歩くだけの単調な1日に喜びを、、、)(でもあまり間食しない私達夫婦、たまにすっかり忘れる日も)

プロテイン・パウダー(初めて使用したのですが、面倒くさいですね。でもタンパク質補給に持参)

飴ちゃん

 

 

後から気がついた事

ハイキングパンツの替えは不要だった。

パンツや靴下の替えも一枚で十分。

半袖Tシャツと日焼け予防スリーブの組み合わせは大成功(長袖Tシャツでは途中から体温が上がってきた場合腕部分が暑苦しく感じるので、スリーブなら着脱出来るので)ただ、日焼け予防スリーブは暑くならないという触れ込みだけあって、ちょっとひんやりする感じが嫌でしたが。

ダウンジャケットは必要かどうか悩みました。

毎年冬場に徒歩で通勤していますが、マイナス20度以下でも十分も歩けば汗ばんで、いつも薄手のジャケットの下にTシャツ一枚で十分です。

ただ、寝る時は動いて汗をかくわけではないのでやはり温かくするべきかと。

蓋を開けてみれば、レンタルしたダウンジャケットは一番寒い宿で一度と風邪をひき始めてから一度、合計で2度だけ使いましたが、なかったらやはり寒くて大変だったかもしれないので、レンタルしてよかったです。

 

カトマンズでレンタルしたもの、ガイドが貸してくれたもの

ポーター氏に運んでもらうものをまとめて入れる大きなバッグはガイド氏持参

ダウンジャケット(20ドルくらい)

杖はガイドから

寝袋もガイドから

他にも、クランプオンズは持ってないかもと思われたようで、ガイドが私達用にも持ってきていました。(が、消耗品だし持ってきていたので自分のを使用)

 

普段そんなに使うことのないギア類は、ガイドが余分に持っていて貸してくれる準備があるので、わざわざ買うことは不要ですね。

 

ワクチン、高山病対策、栄養

今回の旅ではスリランカも訪問しましたし、結果としては行かなかったけれどネパール南部のチトワンにも行くつもりでいたので、マラリアや重度の下痢対策も必要とのことで、数種類のワクチン接種と予防薬、万が一発熱や血便を伴うような下痢になった場合の薬など処方してもらいました。

高山病の薬は歩き始める二十四時間前から、朝晩飲み始め、下山後48時間後まで飲む、ということで、服用中はたまに手がピリピリと痺れるような感覚になることがありました。

トレッキング中に一度あった下痢症状は、お腹の痛みは伴わず、不快感程度でしたので、持って行った正露丸を飲んでました。

もっと強力な薬でパッと治らないものか、と処方薬のパッケージを見てみたら、発熱、血便、、とあったので、自分は正露丸で治せるはずと、飲み終わるまで。携帯用の容器でしたけど。

 

食品では、グラノーラ・バーは自分たちが食べる時には必ずポーターさんにもどうぞ、と提供できるように3人分を持参しましたが、ポーターさん、私と同じで甘いものが好きじゃないらしく、ピーナッツを出したら喜んでくれましたが、MARSバーとか夫が選んでたチョコレートたっぷりのはあまり喜ばれず。

私はヴィーガン用の別物を持参しましたが、別にいらないや、、と食べない日もあり、最後に数本残っていました。

 

プロテインパウダーは、初めて使いました。

味がついていないソイのパウダーで、味そのものは慣れましたが、あのダマはどうすれば良いんでしょうね。

水を先に入れてから、とかよく振る、とか、できることはやりましたが、改善せず。

綺麗な飲料水をフィルター付きのボトルで作り、それを持参したピーナッツバターの空瓶に入れて、パウダーを入れ、蓋をしてシェイクして飲み干し、水をもう一息入れて濯いでから飲みあとは飲むためのお湯が手に入る時は少し冷ましてから瓶を濯ぎ、そうでない時は飲料水をちびちび使ってゆすぎました。

洗い物できない中連日同じ瓶を使うので、汚くならないように結構気を使いました。

 

でもこのプロテインパウダーのおかげで、食事にあんまりタンパク質がないような時も気にせず美味しくいただきました。

ダルバートのダールはレンズ豆などの煮たものですが、ネパールのは全般的に水っぽいですし、これ以外に明らかなタンパク源ってあまりなくて、ちょっと心許ない感じです。

夫は卵や乳製品も口にできますが、ヴィーガンだとやはり若干低タンパク食という気がしました。

 

豆乳が手に入れば良いんですが、そういうのは存在しない模様。

 

 

牛のミルクは飲まないんですと言ったら、ああじゃあ水牛のがありますよと言われたことも。


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ネパール初体験、その4:トレッキング2

チベット系仏教徒の多く住むランタン谷で、地震の被害者の魂を祀る石のオブジェ。必ず左側を通ります。
ランタン谷

ランタン村は2015年にネパールを襲った大地震で、大規模な土砂崩れの下敷きになり村が埋もれてしまうという悲劇を経験しました。

 

トレッキングルートのまだまだ標高が低い地域でも、土砂崩れの起きがちな地形があちこちあり、実際に行きには通れていたトレイルが、帰りには土砂崩れのために通行不能になったあと、再構築されている最中だった部分もありました。

 

ランタン村に到着するちょっと前に、大きな石や岩がゴロゴロしている広い谷を通るのですが、以前村の家々が建っていたそこに大きな岩や石が崩れてきたとのこと。

泊めていただいたティーハウスのご夫婦も家族や友人を土砂崩れで亡くし、自分たちも大怪我を負ってカトマンズの病院で手術をうけ、体も一部不自由になってしまったという事でした。

 

村の再建はさぞ大変だったでしょう。

標高のこんなに高い村ですから、大工さんや建築、インフラ工事の専門家たちがホイホイやってきて仕事をすることは不可能です。

何しろ、こんなところまで人がやって来るのも何日かがかりだし、酸素の少ない環境にまず慣れなければ作業はできないし、再建の費用はかなり限られていたでしょうし、再建作業は村人たちが行ったと言う話でした。

 

それでもランタン村とその先にあるキャンジン村は、地震の後で復興した新しい建物ばかりなので、ティーハウスの設備も新しくモダンで、宿泊したティーハウスはどれも部屋にバスルームが付いていて、比較的快適でした。

 

バスルームにはシャワーと洋式の水洗トイレがついていて、日中天気の良い日ならしばらく水を出していれば熱いシャワーも可能です。

 

が、ソーラー発電とソーラー給湯のため、お湯も電力も使用量が多ければすぐに無くなるし天気や時間帯に影響されるので、いつでも蛇口をひねれば熱いシャワーが浴びられるというわけではありません。

私たちが滞在したのは3月初旬で、冬の寒い時期は過ぎていましたが、それでも断熱材を使っていない建物で、シャワーをあびてもお湯を止めた瞬間から急激に湯冷めが始まり、タオルで拭いた後も寒くてたまらず、せっかくのシャワーですけれど、私たちは一度浴びたっきりでした。

新しい設備のないティーハウスでは、トイレ(水洗でない)の脇にあるコンクリート床にホストの方がお湯を沸かしてバケツに入れたのを置いてくださり、それを使って身体を洗えます。

これも一度試しましたが、ボットン便所の脇で、お世辞にも綺麗とは言えないコンクリート床で、冷たい空気の中ぬるま湯を浴びるのはかなり不快で寒くてダメでした。

 

ドライヤーも無いですから、濡れた頭髪で寒い中過ごせば風邪を引きかねませんし、トレッキング期間中は汚いままで良い、というつもりで赴きましたので、2度の試みに敗れてもそれほど残念という感じもしませんでした。

窓からの眺めは素敵です。

トレッキングで滞在した村ではラマ・ホテル、リムチーなどでは設備も古く、夜中真っ暗だったり、電気はあれど隣室との間の壁が文字通り板一枚の継ぎ合わせなので、声は筒抜けだし隣の人が夜中にトイレに起きて電気をつけたらこちらにも光が差してくる、とか、でも夜中に表に一歩出たら星空が物凄く綺麗、とか。

 

ランタン村では電力は比較的安定していましたが、携帯やカメラの電池の充電、Wi-Fiなどは有料でした。

2〜3ドル程度ですので、必要なら宿主への寄付という気持ちも込めて支払ってあげればと思います。

 

ハイシーズンのトレイルは

我々の最終地点はKyanjan Ri でしたが、上から見たKyanjan村の建物はどれも結構大きめで三階から四階建て。

それまで小さな村や途中のトレイルなどで何度も顔を見かけた幾つかのグループの人たちとまた会うかなと思っていたのに、一切見かけないので、この村には幾つ宿があって何人程泊まれるのか、と聞きましたら、1200人は泊まれるとか。

 

えー、それ凄い、と言いましたら宿のご主人曰く、ハイシーズンにはKyanjinRiを登る人々の行列ができるんだよ、、って。

 

ええー、随分前に読んだエベレスト山頂登山の話で、エベレスト登山も最近ではお金と酸素ボンベがあれば割と一般人でも挑戦できるようになったから、頂上付近の狭いトレイルには渋滞が起きて危険なんだとあったのを思い出しました。

en.wikipedia.org

 

エベレスト登山ほどではありませんけど、やはり酸素の薄いところの登山ですから、個人の体力や体調に合わせてゆっくり本人のリズムで行くのは大事ですから、渋滞とか行列って怖いなあ。

日本人のトレッキング客のガイドをしていたという方に聞いた話では、日本人客は宿などが汚いと大問題になるんだとか。

そりゃそうでしょう、前のお客さんが使ったあとの部屋、掃除してないなんて普通ありえないですもんね。

でもティーハウスによってはこれ、掃除はしてなさそう、洗濯もしてなさそう、と言うことは結構あったし、みんなで使うトイレというかボットん便所などは、現地の方は紙ではなくて水で洗うので、常に床がぬれているし、洋式便器のシートがべちょべちょなこともあるし、匂いなどもきついところはキツイ。

こう言うところはそう言うもんなのだ、と開き直れないとちょっとキツイかも。

一日中歩いて疲れ切ってたり、寒かったりするので、あんまり細かいことは気にならなくなりますけどね。

 

だから着替えを持っていく必要はなかったのです(個人差あり)


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ネパール初体験、その3: トレッキング

Kyanjin village を、Kyanjin Ri(村のすぐそこにある小さめの山ですが、頂上は標高4770メートルくらいー情報源により数字はまちまち)の中腹から望む

ヴェジ・フライドライスは、細切れのキャベツ、人参、、後は何かあったかな、、栄養価低め炭水化物豊富
 
ネパールでトレッキング

人生で初めてのトレッキングをしました。

歩くのは好きだし、いつの日かスペインや四国で巡礼の旅をしてみたいし、スルー・ハイクなんかもやってみたい、と言いつつこんな歳になっちゃいましたので、年齢的に無理なんてことになる前にと慌てて計画し始めたのが去年あたり。

 

高山病という、普段のエクササイズとは別物の不安材料もあるし、山間部の無医村で外国人が病気になればヘリコプターでレスキューなど、エライことになりかねませんので、保険会社とかワクチンとか、調べて問い合わせて手配して。

 

経験豊富じゃなくても挑めそうなトレイルを探して、Langtang Valley(ランタン谷)に行こうと決定。

 

後は、ガイドを雇うかどうするか。

 

YouTube でネパールのトレッキングの様子を詳細に見せてくれているユーチューバーさんが結構いらっしゃいまして、多くが独自で歩いてらっしゃる様で、色々と参考になるんですけれど、我々はガイドを雇って面倒なことはプロに任せることにしました。

 

 今年4月よりネパール政府は外国人トレッカーはガイドを雇わなければいけないと定めました。

外貨を得られる産業のほぼないネパールで、ヒマラヤ登山やトレッキングは観光収入の重要な位置を占めるのでしょう。

 

トレッキングをするには写真とパスポート情報を提出してトレッキングルートを登録し、登録証明書を得なければいけませんし、Langtang valleyの場合はルートがナショナルパークの中にあるので、ナショナルパークのエントリーも登録しておかねばいけません。

この両方に手数料と登録料金がかかり、自力でやってる人も結構いるので難しくはないと思いますが、ガイドを雇えばペーパーワークも、トレッキング開始の村、サプルベーシへの道のりで何度も通り抜けるチェックポイントの通過手続きもお任せできて楽ちんでした。

 

ちなみにこのチェックポイント、山間部の村を一つ越えるたびにあるんじゃないのかと思うほど何度もあって、いまさっき通過したばかりなのに今度は何でまた?という頻繁さ。

ガイド氏に聞くと、さっきのはネパール軍、今度のはネパール警察、次はネパール軍警察、、と三つの国家機関がそれぞれに同じような地域でそれぞれにチェックポイントを設けていて、そう言ったポイントを何度か通過するので、またですか?ということに。

 

で、彼らは何を探していて誰の侵入を止めようとしているのか?

あんまり現実的な意味はなさそうなチェックポイントのようでした。

 

 

ガイドとポーター、with or without them?

 

10日足らずのトレッキング期間中、ガイド無しで自分たちで勝手に歩いてるよ、という外国人トレッカーの方々とも沢山お会いしました。

 

みなさんある程度は経験もあるか、ヒマラヤの経験はなくてもスルー・ハイクなどの経験があるとか、若いとか、とにかく楽しんで冒険してる感じ。

ガイドと一緒の人たちも同じくらいいらっしゃって、それぞれにその方達なりの判断で決めたことで、ガイドがいないから無謀とかガイドを雇ってるから他人任せとかそういうジャッジメントなく、個々に自分に合ったトレッキングをしていると言うことだと思いました。

政府のお達しに従っていないガイド無しのトレッカーがトレッキング中にチェックされて罰金、、とかそう言うことも、我々が歩いていた期間中には一切ありませんでした。

 

ガイドよりも私たちはポーターを雇うことにむしろ抵抗がありました。

だって、自分の持ち物を金に任せて他人に運ばせるんですよ。

コロニアニズムのアコギな権力者階級の嫌な奴がやりそうなことじゃないですか。

 

結果的にはポーターを1人雇って夫と私の荷物、合計14キロを運んで頂いたわけですが、いやあ、本当に有り難かったし、自分で運ぶことができたかどうかは知る由もありませんが、重い荷物のせいで苦しむという経験をせずに済んで、息が苦しい時もお腹を壊してきつい時も風邪をひき始めてだるい時もありましたけれど、そこに荷物というもう一つの負荷がかかってなかったのは幸いでした。

 

高山病になってたら洒落にもなりませんし、ポーターは自分の体力温存と健康、安全のための保険でもあると思います。

 

お金でそのサービスを買うと言うのは抵抗がありますが、トレイルで行き交った、物資の運搬をする人々を見た限りでは、トレッキングのお客の荷物を運んでる方がうんとマシだし、たぶん収入も良い方だと思います。

 

私たちが契約したガイドは1日あたり35米ドル、ポーターは27米ドルお支払いしましたが、ポーターさんには最後にもう1日分の27ドルをチップに渡しました。

レストランじゃないからチップの相場がよくわかりませんでしたが、合計8日のうち1日半は歩かない日でしたから、6日半荷物を運んで9日分の収入ならまあ悪くはあるまい、、、どうかな?

ポーターのSさん。ものすごーくお世話になりました。青いダッフルバッグがウチら夫婦の、黒いのが彼の荷物。おでこに帯を引っ掛けてこれを運びます。凄い体力。

 

ガイドとポーターを雇う際は、初めて会う他人と一緒に一週間以上ずっと一緒に行動するので、どこの誰を選ぶのか、選ぶ基準とか、色々と考えましたが、ぶっちゃけなるようにしかならないですよね。

 

一度雇って気に入ったガイドだと、また今度行きたい時や、知り合いが行きたいといった場合などに、この人良いよー、とお勧めしたり、口コミとかオンラインのレヴューも大事かもしれませんけど、ホテルもそうですが、その人との相性は、会ってみるまでわかりません。


安全性とか万が一の時の対処とか、保険のこととか、事前にしつこいほど問い合わせと確認をしまして、まあこれ以上は調べようもないかなと思うに至り、ガイドさん決定。ポーターさんはガイドさんが手配。

 

とんでもない詐欺師だったらどうしよう、という疑いも薄ら抱きながら。

 

蓋を開けたら、彼らは基本的に善良な方々でした。

 

ポーターのSさんなんてもう、本当に凄く有り難かった。

荷物を運ぶだけではなく、石ころのゴロゴロしてる場所や木の枝が飛び出てるところなどはささっと除去できる障害物は道のはじに避けてくれたり、滑りやすい場所などでは足の置き場所など示してくれたり、猿や鳥などがいるあたりでは教えてくれたり。

英語があまり話せない様で、細かい説明などは出来ないのですが、こちらが言うことは結構理解してくれてるようだったし、本当に良く面倒を見て下さいましたよ。

 

ガイド氏はその反面、ちょっと自己中な面が鼻につくというか、他のガイドさんたちの悪口とか、自分のビジネスの自慢とか、毎晩自分の話ばかりしたがるので別のトレッカーやガイドさんがいる場合はなるべくそちらに逃げ、他に宿泊客がいないような宿の場合は宿主一家がご飯作ってる台所に行ったりしてなるべく彼以外の人の比率を上げるようにしてみたり。

 

悪い人じゃないと思うんですけどね、自分のビジネスのためにvログを作るんだと言って始終ビデオ撮ってましたけど、トレイルでヤックが何頭もいるところに遭遇して、わたしが「わーい、ヤックだ。写真撮ろう!」と声に出しながらカメラを取り出していたら、いきなり私の目の前に進んできて、私の視界を遮断してビデオを撮り始めたんですよ。

しかも、ヤックたちに歩み寄りながら喋りながら撮るからヤックは彼が撮り終わる頃にはあっちの方に行ってしまって、私のシャッターチャンスは、、、。

 

あんまりのことにビックリして言葉が出てきませんでしたよ。

 

お客が良い写真撮るのを積極的に助けろとは言わないけど、お客を遮って自分のビデオを撮るガイド、それが私たちが雇った1日35米ドルのガイドでした。

 

ヤックは標高の高い所でのんびり草を食んで生きていける凄い奴

同じ宿で出会った別のガイドさんたちにも色々な人たちが居ましたが、自分の顧客かどうかに関わらず楽しい世間話で場を盛り上げる人もいればスペイン語の顧客相手にスペイン語でガイドしてる人あり、空港で出会ったガイドをしている方はフランス語が流暢なのでフランス語圏のグループをガイドしているとか。

我がガイド氏曰く、ネパール語で他のガイドやポーターたちに自分の顧客の悪口ばかり言ってるガイドもいたとか。でもね、そんなこと言い出したらうちらのことだって何言われてるかわからないよねー。

 

ネパールには五千以上のトレッキングのガイドを提供する会社があるとかで、それぞれがどうにかしてお客さんを取り込もうと必死ですから、事前にガイドを雇わずとも現地でもいくらでも見つけられるようではあります。

 

我がガイド氏曰く、評判の良いガイドは何ヶ月も前からブックされてしまっているから、現地入りしてから見つけることができるガイドはクオリティが低いとのことですけどね。

実態はわかりません。

 

人の相性もありますが、書類の手配、トレッキング中に休憩や宿泊するティーハウスを選んだり、多くのトレッカーが同じ村へ向かっていて今夜は部屋を押さえておかないと自分たちが到着する頃にはこの村の2軒のティーハウスはどちらも満室になっちゃうかもと思えば電話して部屋を確保してくれたり、道中の安全やその日に準備しておくべき装備のことを相談するなど、経験や知識の豊富で信頼できる人が見つかって、安全で楽しい時間を過ごしたいですからね。

 

宿泊先のティーハウスで会ったガイドさんや宿主さんたちには、日本人最近来ないよー、前は沢山来てたのにー、どうしたの?と。

いや、日本は30年来の経済スランプが、、って知ってるでしょ?

と言いましたが、それにしたって最近は本当に減ったんですと。

 

 

ネパール以外のトレッキング先が流行ってるのかも?


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ネパール初体験、その2: ご飯

餃子大好きだから、モモも、、と滞在前半で機会を見つけては食べていたモモですが、飽きました。

 

ヴェジ・モモの具は細かく切ったキャベツ、人参、、、後なんだろう、?

ネパールでヴェジなんとか、とされているメニューで一番ベーシックな品々に使われてるヴェジって、そりゃあ野菜なんだけどさ、いつもキャベツと人参細切れだけなんじゃないの?という、、、野菜という食品分類をつまらなくしてるんじゃあ、、。

 

旅で一番大事なのは

ご飯、それに尽きるでしょう。

とは言え貧しい国ネパール、しかも山間の村で宿泊するのは、物資の調達が基本ロバなティーハウス。

 

食事はかなり質素

 

山間部に赴いたのは、数日間かけて村から村を渡り歩いて山岳地帯の景色の良い上の方へ歩いていくトレッキングというのをやっていたため。

 

北米各地のトレイルをキャンプしながら歩き続けるスルーハイキングと違い、ネパールのトレッキングはテントや食料を担いで行かず、合間にある村のティーハウスに宿泊して寝床と食事を提供してもらうため、歩けさえするならば達成しやすいと言われます。

 

泊まったティーハウスでは夕飯と朝食をいただき、朝ごはんのあと出発したら、昼はトレイルの途中にあるティーハウスでランチ。

 

次に宿泊するティーハウスに到着したら、夕飯。

毎日、歩いて、景色を愛でて、歩いて、休んで、食べて、歩いて、食べて休んでの繰り返し。

どこのティーハウスも同じメニューなので、こちらもすぐにメニューを覚えて、朝ごはんはいつもオーツ麦のお粥とりんごとミューズリというのをお願いしてました。

 

お粥ってすぐにお腹が空くイメージでしたが、結構腹持ちが良くて、これは帰宅後の朝食新メニューになりそう、。

 

昼と夜は、ダルバート、モモ、たまにフライドライスかフライドヌードルというローテーション。

ダル、ジャガイモのカリー、菜っぱ、漬物、パパダム、ご飯

ダルバートはおかずやご飯の追加がいくらでもできて、お腹いっぱいになります。

 

ダル(レンティル、タンパク源)とおかずが二種類くらい、ご飯、漬物一品、という感じの構成で、お代わりし放題ですが、タンパク源がほぼダルだけなので、炭水化物を減らしている方などには恐怖の食事かも。

 

基本的にはガイドやポーターの皆さんの活力源というか、食事の基本という感じで、ダルバートの支度をしないティーハウスはないみたいで、夕飯にダルバートをお願いするとすぐに出てくるし、宿の人も簡単で良い感じでした。

ダルをご飯にかけちゃったので見かけは悪いですが、ここのが一番美味しかった

 

逆にモモを頼もうとするとガイドに「モモは時間がかかるから、、、」と渋られることが多く、ランチでお願いするのはほぼ無理で、夕飯の時は二時間前くらいにお願いするとか、我々以外の客がいない晩とか、ガイドに牽制されて思うように選べませんでした。

 

(メニューに載ってるんだから良いじゃないか、という話と、料理上手なスタッフのいない宿では時間も人手も限られてるから確かに迷惑だという話とありますが、あんまりにもガイドが毎回煩いのでガイドの目を盗んで宿の人にそれとなく聞いてみて、モモ?ぜーんぜん問題ないよー、と言う返事の時は遠慮せずにモモを注文するようにしてました)

 

フライドライスとフライドヌードルも大量に盛られて出てきますが、ヴェジでお願いしてるからそうなのかもしれないけど、タンパク源が皆無なんですよ。

しかもヴェジはキャベツ、にんじん、玉ねぎ、くらいが細かく刻んだのが合間に入っているけれど、皿の九割はご飯またはヌードル、と言う感じ。

 

そんなこともあろうかと、日本からプロテインパウダーを持参してて、1日に必要なタンパク質は摂取できるようにはしておりましたが、なんせどのティーハウスも同じメニューを出してくるので、同じものばかり一週間以上、長いトレッキングだと二週間以上、飽きが来るのは避けられないかも。

 

夫はある時、チーズパスタというのをお願いしてましたが、ネパールの食べ物じゃないメニューは頼むべきじゃない、不味い、とがっかりしていました。夫は食べ物のことで文句を言う人じゃないんですけども、本当に不味そうでしたから。

 

 

ガイドとポーターの食事

どうもガイドやポーターさんたちは各自の好みのものを注文するのではなく、ティーハウス側がその日そこにある材料やたくさん作った料理を適当に組み合わせて提供してくれるのだそうです。

だから、ティーハウスに滞在している顧客(ガイドが連れてきた顧客や、ガイド無しで飛び込みで来ているトレッカー達)に食事が供された後初めて彼らの食事が出てくるようです。

 

別に後回しだからと軽んじられてるわけでは無いようでしたが、お腹減ってるのに待たされるのは嫌じゃ無いわけはないですよね。

 

皆同じ質素なティーハウスに滞在していても、ガイドやポーター、宿の主たちネパール人同士と、お金を払って泊まってるゲスト(多くが欧米からの訪問者)とで何となく別れていて、ダウントンアビーじゃないけれど、アップステアーズとダウンステアーズみたいな区分を感じる晩も何度かありました。

 

トレッキング中、二泊目のティーハウスで出てきた食事でお腹をこわしまして、その状態で翌日七時間近く歩くのは結構きつかったんですが、昼ごはんは本当に食べたくなくて(お腹を悪化させたくなくて、何かを口に入れたくなかった)、でも何も食べずに残りの行程を歩くのは無理と思い、野菜スープをお願いしたのですが、後から考えたらこれ、クノールとかのインスタントスープの粉を使ったスープに炒めた野菜(キャベツ、にんじん、)を入れただけのもので、多分所謂チキンストックとかも入っていたと思われます。

 

お腹壊してトレッキングは本当に辛かったー。

お腹が痛くならなかったのは不幸中の幸いですけれど、山道を歩いてる時にトイレに行きたくなるだけでも面倒なのに、それが、、、、ですからね。

 

休憩できるティーハウスを通り過ぎる時はすかさずトイレへ走りましたが、そんなに頻繁にないし、お腹は要注意です。


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