食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ネパール初体験、その4:トレッキング2

チベット系仏教徒の多く住むランタン谷で、地震の被害者の魂を祀る石のオブジェ。必ず左側を通ります。
ランタン谷

ランタン村は2015年にネパールを襲った大地震で、大規模な土砂崩れの下敷きになり村が埋もれてしまうという悲劇を経験しました。

 

トレッキングルートのまだまだ標高が低い地域でも、土砂崩れの起きがちな地形があちこちあり、実際に行きには通れていたトレイルが、帰りには土砂崩れのために通行不能になったあと、再構築されている最中だった部分もありました。

 

ランタン村に到着するちょっと前に、大きな石や岩がゴロゴロしている広い谷を通るのですが、以前村の家々が建っていたそこに大きな岩や石が崩れてきたとのこと。

泊めていただいたティーハウスのご夫婦も家族や友人を土砂崩れで亡くし、自分たちも大怪我を負ってカトマンズの病院で手術をうけ、体も一部不自由になってしまったという事でした。

 

村の再建はさぞ大変だったでしょう。

標高のこんなに高い村ですから、大工さんや建築、インフラ工事の専門家たちがホイホイやってきて仕事をすることは不可能です。

何しろ、こんなところまで人がやって来るのも何日かがかりだし、酸素の少ない環境にまず慣れなければ作業はできないし、再建の費用はかなり限られていたでしょうし、再建作業は村人たちが行ったと言う話でした。

 

それでもランタン村とその先にあるキャンジン村は、地震の後で復興した新しい建物ばかりなので、ティーハウスの設備も新しくモダンで、宿泊したティーハウスはどれも部屋にバスルームが付いていて、比較的快適でした。

 

バスルームにはシャワーと洋式の水洗トイレがついていて、日中天気の良い日ならしばらく水を出していれば熱いシャワーも可能です。

 

が、ソーラー発電とソーラー給湯のため、お湯も電力も使用量が多ければすぐに無くなるし天気や時間帯に影響されるので、いつでも蛇口をひねれば熱いシャワーが浴びられるというわけではありません。

私たちが滞在したのは3月初旬で、冬の寒い時期は過ぎていましたが、それでも断熱材を使っていない建物で、シャワーをあびてもお湯を止めた瞬間から急激に湯冷めが始まり、タオルで拭いた後も寒くてたまらず、せっかくのシャワーですけれど、私たちは一度浴びたっきりでした。

新しい設備のないティーハウスでは、トイレ(水洗でない)の脇にあるコンクリート床にホストの方がお湯を沸かしてバケツに入れたのを置いてくださり、それを使って身体を洗えます。

これも一度試しましたが、ボットン便所の脇で、お世辞にも綺麗とは言えないコンクリート床で、冷たい空気の中ぬるま湯を浴びるのはかなり不快で寒くてダメでした。

 

ドライヤーも無いですから、濡れた頭髪で寒い中過ごせば風邪を引きかねませんし、トレッキング期間中は汚いままで良い、というつもりで赴きましたので、2度の試みに敗れてもそれほど残念という感じもしませんでした。

窓からの眺めは素敵です。

トレッキングで滞在した村ではラマ・ホテル、リムチーなどでは設備も古く、夜中真っ暗だったり、電気はあれど隣室との間の壁が文字通り板一枚の継ぎ合わせなので、声は筒抜けだし隣の人が夜中にトイレに起きて電気をつけたらこちらにも光が差してくる、とか、でも夜中に表に一歩出たら星空が物凄く綺麗、とか。

 

ランタン村では電力は比較的安定していましたが、携帯やカメラの電池の充電、Wi-Fiなどは有料でした。

2〜3ドル程度ですので、必要なら宿主への寄付という気持ちも込めて支払ってあげればと思います。

 

ハイシーズンのトレイルは

我々の最終地点はKyanjan Ri でしたが、上から見たKyanjan村の建物はどれも結構大きめで三階から四階建て。

それまで小さな村や途中のトレイルなどで何度も顔を見かけた幾つかのグループの人たちとまた会うかなと思っていたのに、一切見かけないので、この村には幾つ宿があって何人程泊まれるのか、と聞きましたら、1200人は泊まれるとか。

 

えー、それ凄い、と言いましたら宿のご主人曰く、ハイシーズンにはKyanjinRiを登る人々の行列ができるんだよ、、って。

 

ええー、随分前に読んだエベレスト山頂登山の話で、エベレスト登山も最近ではお金と酸素ボンベがあれば割と一般人でも挑戦できるようになったから、頂上付近の狭いトレイルには渋滞が起きて危険なんだとあったのを思い出しました。

en.wikipedia.org

 

エベレスト登山ほどではありませんけど、やはり酸素の薄いところの登山ですから、個人の体力や体調に合わせてゆっくり本人のリズムで行くのは大事ですから、渋滞とか行列って怖いなあ。

日本人のトレッキング客のガイドをしていたという方に聞いた話では、日本人客は宿などが汚いと大問題になるんだとか。

そりゃそうでしょう、前のお客さんが使ったあとの部屋、掃除してないなんて普通ありえないですもんね。

でもティーハウスによってはこれ、掃除はしてなさそう、洗濯もしてなさそう、と言うことは結構あったし、みんなで使うトイレというかボットん便所などは、現地の方は紙ではなくて水で洗うので、常に床がぬれているし、洋式便器のシートがべちょべちょなこともあるし、匂いなどもきついところはキツイ。

こう言うところはそう言うもんなのだ、と開き直れないとちょっとキツイかも。

一日中歩いて疲れ切ってたり、寒かったりするので、あんまり細かいことは気にならなくなりますけどね。

 

だから着替えを持っていく必要はなかったのです(個人差あり)


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