上から時計回りに、ホームフライ、ベイクド・ビーンズ、豆腐スクランブル、前夜のBBQの残りのベジ・バーガー(ミニサイズ)です。
ベイクド・ビーンズはアングロサクソン系の朝食の定番アイテムです。
初めて食べた時には「なんじゃこりゃ」と思った覚えがあります。
アングロ朝食の基本アイテムといえば、卵(目玉でもゆで卵でもスクランブルでもお好みで)じゃがいも(ホームフライ)ベイクド・ビーンズ、肉食の方はこれにベーコンとかソーセージとかハムとか、それにトースト、という組み合わせでしょうね。
街の朝食屋、グリーシー・スプーン(greasy spoons)と言われるお店などでは、申し訳程度にトマトのスライスが一枚ついてたり、オレンジのスライスが一切れついてたりしますが、基本的に炭水化物とタンパク質の食事です。
先日職場のランチで「ブレックファスト」をやったんですが、この時にインド出身で家ではインドのものばかり食べているのでカナダのブレックファストは初めて、という方も食べていたので、食後に感想を聞いたら、無言で苦笑いしてました。
失礼になるから口に合わなかったとは言えないので返答に困っていたのでしょうね。
まずかったわけじゃないんですよ、その証拠にアングロ系朝食を食べ慣れている他の人々はとても喜んでいたのですから。
それにしてもなんで普通の朝食をランチに出されただけでそんなに喜ぶのか?
と思いますけれど、それは多分、「昔ながらの朝食の定番だけど、毎朝はそんなもの食べられないし、わざわざ朝食を食べに行くのはお金がかかるし、だから実際は滅多にこういう朝食メニューを口にしなくなった」ということかなと思います。
日本では旅館などで朝ごはんの時に「ご飯と味噌汁、魚の干物に卵焼き、海苔と佃煮と、、」などという「定番」が出てくることがありますけれど、そういう感覚に似てるかなあ。
毎朝日本式のフル・ブレックファストを作って食べている人は少ないような気がします。
朝はコーヒーだけ、とかシリアルだけ、とか、簡素化しがちですよね。
そんなわけで、郷愁を誘う「昔ながらの朝ごはん」
たまに「Breakfast all day」などと言って開店時間内だったらいつ行っても朝食が注文できる店なんかもあります。
うちはそこまでブレックファストが好き〜、というほどではありませんが、でも週末はいつも肉と卵抜きで定番ブレッキーやってます。
ということで、ベイクド・ビーンズのレシピをば。
味付けは好みで調整できますが、長時間オーブンで煮詰めるので、出来上がりの味が思ったより甘くなったり濃くなったりしがちですので何度か試しながら調整してください。
ヴィーガン・ベイクド・ビーンズ
材料
ネイヴィー・ビーンズ(乾燥で450グラムほど)水に一晩つけておく
モラセス 1/2カップ (125ml)
ケチャップ 1/2カップ (125ml)
マスタード 小さじ2
塩 小さじ1杯半
ナツメグ 小さじ半分
ベイリーフ 1〜2枚
玉ねぎ(粗みじん切りかぶつ切り、好みで)
ウスターソースや醤油など 大さじ2杯ほど
水もしくはベジタブル・ブロス(オーブンで加熱する時用)
手順
- 一晩水に浸けておいた豆は、水を捨てて一度軽く水洗いをし、鍋に入れて水をたっぷり入れて40分くらい茹でる。(ここで茹ですぎるとべちゃっとした仕上がりになりますが、茹でたらないとちょっと硬い感じになります。豆の鮮度により茹で時間は若干異なりますので時間ではなくて豆の柔らかさで茹で上がりを決めてください。)
- 茹でている間にスパイス類を混ぜておく。
- 350℉にオーブンを余熱し始める。
- オーブンで加熱できる鍋で茹でていた場合は水を捨て、スパイス類を入れてかき混ぜ、ひたひたになる程度に水を加え、蓋をしてオーブンで350度で加熱し始める。茹でていた鍋ではオーブンで加熱できない場合は中身をオーブン調理可能な厚手の鍋またはキャセロールなどに移し替える。
- 30分ごとに中身をかき混ぜ、1時間後くらいから蓋を取って加熱し続ける。
- 2時間後くらいから味や煮詰まり具合をチェックして好みに仕上げる。
オーブンから出しても余熱で若干煮詰まり続けます。
ケチャップを料理に使うのに抵抗がある方(私)はトマトペースト、ビネガー、砂糖、などで代用できます(が、ケチャップの材料がまさにそれなので、私も最近はこれでやってます)
パプリカ風味のホームフライ
材料
じゃがいも
好みの香味野菜(セロリ、グリーンペッパー、マッシュルームなど)
パプリカパウダー
ガーリックパウダー
塩など
手順
じゃがいもは皮をむき、サイコロに切ってから下ゆでする(柔らかくしすぎないこと)
香味野菜は粗みじん切り程度に切っておく(マッシュルームは縮むので適当にスライスする程度で良い)
下ゆでしている間に香味野菜をオリーブオイルで炒めてしんなりさせ、大きめのボウルに入れておく。(香味野菜から水が出てびちょっとしてしまったら、クッキーシートなどに広げてオーブンで低温で加熱し水分を飛ばしておくと良い)
じゃがいもが茹で上がったら水をよく切り、オリーブオイルとスパイス類を加えざざっと全体に和える。
フライパンを熱し、オイルを敷いてからじゃがいもを表面がカリッとするように加熱する。(炒めるのではなくてこんがりさせるように)
加熱し終わったじゃがいもを先に炒めておいた香味野菜と合わせてざざっと和える。
グリーシー・スプーンに友達何人かと一緒に行くと、なんとなく基本の朝食コンボは決まっているとはいえ、個々の好みはいろいろです。
私はヴィーガンになる前は、卵はover easy(ひっくり返して両面焼く目玉焼き)で、ソーセージまたはハム、パンはブラウン(全粒粉)でしたが、卵をスクランブルにお願いする人あり、サニーサイドアップ(ひっくり返さない片面焼きの目玉焼き)にする人あり、ベーコンの人あり、たまーにホワイトブレッド(白いパン)の人もあり。
でもこういう店で出てくる加工肉って実は美味しくないし、体にも悪そうだなあといつも思っていたんですよね。
今は、卵と肉抜きで、トーストはライ麦パンでバター抜きでお願いしています。
こういう細かい注文をいちいち素早くメモって間違えずに配膳してくれるウェイトレスの人たちってすごいなあと思いますよ。
朝食は特に、値段も低め(=チップも低め)ですからね、その割に手間がかかるから、朝食は11時まででおしまい、なんて店は普通です。
ずいぶん昔、私もウェイトレスのバイトしたことありましたが、朝食のシフトに回されるたびに、こりゃやってられないわーと思いましたもん。