今年は全体的に暖冬な方ではないかな、、モントリオール。
秋口には、「今年の冬は過酷な寒さが予想される」ってあちこちで聞いたので、かなり覚悟していたんですけれども。
蓋を開けてみると、
「え?こんな温度で良いの?またまた〜、それですぐにグッと気温が急降下するんでしょ?」と思うような温暖な日々があり、グリーンクリスマスを迎え、でもその合間にちょっとだけやっぱり冷えるなあ、やっぱりね、という気温もあり。
でもやっぱり全体的に言えばマイナス三十度でメトロまで歩くだけで肌が凍りそう、なんていう日々今のところはありません。
良いんですよ、そんな日は来なくても。
でも、そういうのが冬の定番だったことを考えると、やっぱりこれは異常だわ、この先怖いわ、と思ってしまいます。
というわけで、暖冬ですが冬の定番、粕汁作りました。
毎年書いてますけど、粕汁だーいすきなんです。
酒粕だけ口に入れたら「うわっ」と首筋がゾッとするんですけどね。笑
粕汁にしたら大好きとは、これいかに。
酒粕から作られた甘酒も、ゾッとするので嫌いです。
単なる偶然ですけれど、白いドリンク類は大概嫌いです。
牛乳、豆乳、アーモンドやオートミルクやら、濁酒も、甘酒も。
でも粕汁なら大好きです。
勝手なもんです。
粕汁にはいつも
人参
ゴボウ
大根
こんにゃく
椎茸
油揚げ
を入れます。
鍋に余裕があったり自分に余裕があったりして、在庫があればここに里芋も入れます。
和の野菜がいつも家にあるわけではないので、何かが欠けると、代わりに白菜を入れてみたり春菊を入れてみたり、じゃがいもを入れたこともあります。
なのでお椀に注ぐと、具がいっぱいで汁気がたらない感じすらします。
味噌汁には具はせいぜい二つか三つしか入れないのに、粕汁だけは別。
作ってるとよく夫が「今日は鍋?」と聞いてきます。
昨晩の夕食に作って、食べ散らかした後の鍋の中に残った粕汁の写真をどうぞ。
味噌汁って具沢山のお家は具沢山ですよね。
うちは比較的具は少なめでした。
豆腐とわかめ、
豆腐と大根、
大根とわかめ、
じゃがいもとわかめ、
玉ねぎのスライスとわかめ、
ナスとわかめ、
わかめの登場回数が多かったですね。
個人的にナスが味噌汁に入るのはもったいない(ナス好き、味噌汁好き)と感じるので自分では絶対絶対ナスを味噌汁に入れるなんてしません。
そして味噌は、お箸でかき回すと雲のようにふわっと広がるけれど、あんまり入れすぎないのが美味しいんじゃ、、、と大人が言ってるのを聞いて育ちまして、なので今でもあんまりたっぷり入れません。
小学生の頃住んでいた地域の学校給食の味噌汁が味噌臭くて苦手だった覚えがあります。
母が使っていた味噌と給食の味噌もかなり違ってましたし。
味噌の味は地域差がかなりありますけれど、酒粕だってやっぱり地域によって、酒蔵によって、若干の味の違いはあるんでしょうね。
粕汁は大好きですが、酒粕そのものを口に入れるのはおぞましいので、ここら辺の微妙な違いがわかりかねます。
でもどんな酒蔵の酒粕でも、粕汁にすると旨いのは、やっぱり野菜の旨味とか出汁の味とかと融合されるせいでしょうね。
粕汁万歳。笑
入院中に患者が食べる食事を選ぶ権利
日本の病院に入院したことは一度だけありますが、もうかなり昔のことで、食事のことはほとんど覚えていません。
最初の食事に納豆が出てきたことを覚えています。
同室に長いこと入院していたおばあさんに誘われて、パジャマで病院を抜け出してすぐ近くのラーメン屋さんにお忍びでラーメンを食べに行ったりもしました。
ラーメン屋さんのおじさんが、「おっ、**さんいらっしゃい」とお婆さんと顔見知りだったのが衝撃だった覚えが。笑
病院の食事は美味しくない、というのは定評ですよね。
それがどこの病院でもだいたい同じ。
それは病人用に塩分を控えまくっているからだったり、大量に大勢の食事を支度するから細かいことなど気にしていられなくて雑な味になるからだったり、色々ですけれど、自宅で食べ慣れている味付けと違うし、しょうがないこと。
モントリオールでは二度ほど入院したことがあります。
初めて入院した時は盲腸で緊急入院だったのです。
盲腸だから、別にお腹が悪いわけでも胃が弱ってるわけでもないですが、出てきた食事がカッチンカッチンな岩のような「ミートローフ」で、健康な胃腸も破壊されるんではないのか、と驚いた覚えがあります。
いや、それより、食事が出てくる数時間前にナースがやってきて「コーヒー?紅茶?肉?魚?じゃがいも?ライス?」と選択肢が書いてある紙を突きつけてきまして。
なんの話かと思ってると「夕食のチョイス、どっちにするか決めてください」と。
そんなこと聞かれるとは思っていなかったのでかなり驚きました。
食事と一緒についてくるメニューの紙、これだけ見てると豪華な食事みたいなんですよ。笑
どんなに不味い食事とは言え、患者に選択肢を与えてくれるのか、ということがちょっと驚いた体験でした。
二度目の入院はそれから10年くらいした後で、食品アレルギーについてきっちり聞かれ、ヴェジタリアンかどうか、宗教的な制限はあるかどうか、など細かく確認されたのを覚えています。
当時はヴィーガンじゃなかったんですが、牡蠣が食べられない体でしたのでその旨を伝えたところ「シーフードアレルギー」というハンコが押されまして、魚という選択肢がある時でも肉が出てきて「ああ、魚がよかったのに」と思った覚えがあります。
乳製品がダメという人、肉はダメ、魚はダメ、と、宗教やアレルギーなどで一定の食品がダメな人はたくさんいるので、ヴィーガンもきっとありだと思います。
去年の年末の記事ですが、ニューヨーク州の知事が、病院でプラントベースの食事を選択する権利を保障することを法定化しました。
ニューヨーク州が最初というわけではなくて、カリフォルニア州などでもすでにプラントベースの食事を選択することが可能になってしばらく経つようです。
というか、そんなの当たり前かと思っていたのでこの記事を読んでちょっと驚いたんですけれどね。
個々の要求に対応する姿勢って北米および西洋社会はかなり確立してますよね