今年のヴィーガン・クリスマスのメニューと、世間のクリスマスの食品
レンティル・ローフ(またもや!)
ローストした野菜(事情により品揃えが変ですが)
蒸したインゲン豆
スタッフィング(本来は七面鳥の腹の中に詰めるものですが、詰めずに)
クランベリーソース
ヴィーガン・グレイヴィー
今年はクリスマス・ツリー不足に七面鳥不足で、北米の伝統的なクリスマスを迎えたいご家庭には大変な年だったようです。
知り合いや職場にくる方々や同僚たちに聞いてみると、案外昔ながらのクリスマスツリーを飾ってると言う人は少なくて、プラスティックの偽ツリーよ〜、とか、飾っていない(猫がいて悪戯するから、飾る場所がないから、クリスマスは家族の家に行って祝うからナドナド)人が結構いました。
では七面鳥は?と聞くと、こちらも結構「大きすぎて食べきれないし七面鳥の残り物を連日食べ続けるのが苦痛だし、何しろ値段がすごいのよ」と言う理由で準備する気はない、という人たちも何人か。
ケベックの伝統的なクリスマスはトルティャエ〜(発音から自己流のカタカナにしてみました)と言うミートパイを食べる風習で、あとはハム(豚肉のお尻の部分の塊)をオーブンで焼いて食べる家庭も結構あるし、七面鳥が高値で大きすぎて無理だったら別のものがいくらでもある、と言う感じでしょうか。
毎年書いてるかもしれませんが、クリスマスにチキンを食べるのは一般的ではありません。
が、最近では七面鳥の替わりとして鴨もしくは鶏の丸焼きを作るという人が登場しています。
KFCではありませんが(北米でKFCを家族のクリスマスに持ち込むのはかなりあり得ないと思われます)クリスマス・チキン、日本に追いつけるでしょうか。
あと、クリスマス・ケーキも色々で、北米ではとかヨーロッパではとか一括りにできません。
でも日本のあの不二家主導の生クリームとイチゴとサンタの砂糖菓子が乗ってるようなああいうのは日本独特。
大まかに言うなら、ケベックの界隈でのクリスマスケーキといえばログ(森の中で倒れた木の幹を模したロールケーキ)もしくはラムとかブランデーとかに漬け込んだドライフルーツを混ぜ込んだどっしり重たいクリスマスケーキでしょうか。
フルーツケーキのクリスマスケーキは、美味しいのも存在するかもしれませんが、スーパーなどで出回ってるのはパサパサで不味いと思います。
酒がたっぷり入っているので何十年も寝かしてちょっとずつ食べているという好き者も存在しますが、大概の人はあのケーキを好まない、、と思います。
ヨーロッパにはパネトーネとかシュトーレンとか、英国風のドライフルーツのクリスマスケーキと多分同じような起源を持つのではないかと思われる焼き菓子がありますが、イタリアやドイツの方々はやっぱりあれをクリスマス前後に食べるのでしょうか。
現在ではパネトーネもシュトーレンも、ヨーロッパからの移民とともに北米にもやってきてますので、この時期スーパーでもちょっとした良い感じのベーカリーでもコスコでも見かける定番商品です。
白と出たか緑と出たか
グリーンクリスマスの予報を聞いたのは2週間くらい前だったか。
それ以来職場の人たちと毎日「白か緑か」予測を出し合っていました。
どっちが良いか、というとほぼ皆してホワイト・クリスマスが良いと言いますが、雪が降るという予報や降り出す様子を見ると同じ人たちが「うわー、ヤダヤダ」と言います。
どっちやねん、と言っていたら夫が「天国に行きたいけど死ぬのは嫌だっていうことでしょ」ですって。
蓋を開けたら結局グリーンクリスマスにはなりませんでした。
サンタクロースの赤いスーツ
はコカコーラの宣伝から始まった、と広く言われています。
コカコーラ・オーストラリアのサイトによると、これは真実ではないそうです。
コカ・コーラ社のサンタが誕生する以前から、多くのイラストや文章で描かれていたStニコラスは緋色のコートを着ていました。しかし、現在知られている陽気なキャラクターの形成にコカ・コーラの広告が大きな役割を果たしたことは事実です。
1931年、コカ・コーラは画家のハドン・サンドブロム氏に同社のクリスマス広告用にサンタクロースの絵を依頼しました。
それ以前のサンタクロースは、背が高く痩せた人、背が低く妖精のような人、知的で目立つ人、そして恐ろしい人など、歴史上さまざまな姿で描かれていました。
一方サンドブロムはサンタを、赤い頬、白い髭、きらめく目、笑いジワといった人間的な特徴を持つ、温かく幸せなキャラクターとして描きました。このコカ・コーラの老人風サンタは人々を魅了し、広告が世界中に広がるにつれ、北極の最も有名な住人に対するイメージは永遠に定着したのです。
サンタが手にしてるコカコーラのグラス↓のサイズが時代を反映しているような。
1862年のHarper's Weekly誌に掲載されたトマス・ナストというイラストレーターが描いたサンタこそが現代の「ソリに乗ってプレゼントを届けに来る太って髭の生えたサンタ」像を作り上げたようです。
このイラストでドイツ系アメリカ人のナストはドイツなど北ヨーロッパ界隈で祝われる、12月6日に子どもたちにプレゼントを配るセント・ニコラス(4世紀のビショップに由来する祝日)のイメージに基づいてサンタクロースをデザインしたそうです。
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/429261
クレメント・クラーク・ムーアという詩人による、空を飛んでやってきて、煙突を通って暖炉から部屋に入ってきたセント・ニコラスと子供が遭遇する詩はこちら↓
この詩で描かれるセント・ニコラスはまさにサンタクロースそのもの。
ほっぺは真っ赤だし髭は真っ白だしお腹もでっぱってて笑うたびにお腹が揺れるとか、まさにサンタです。
ですが、着ている衣装は毛皮のコートで、煙突を通ってきたので灰にまみれている模様。
確かに、クリスマスの時期の暖炉はフル稼働してますからね、煙突を通って家々を訪問するって設定はかなり危険ですね。
特に太った老人にはね。
みなさま、メリークリスマス