食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

Dollar streetと四つの収入レベル

  Photo: Raashi Saxena for Dollar Street 2020 (Free to use under CC BY 4.0)

写真はサイト、dollar street より。スリランカの食事の一例。

 

スリランカで出てきた丸っこいお米のご飯、割と美味しかったんですよ。なんていう種類のお米なのか、調べてみたけどいまいち判明せず。

Factfulness, Dollar-street

いわゆる発展途上国に分類される貧しい国、スリランカとネパールを訪問したわけですが、いやー、色々と考えさせられました。

 

で、読んだのがHans Rosling 著、Factfulnessでした。

2018年に翻訳がでていたようですね。

bookplus.nikkei.com

この本の中では、貧富の差とか発展途上国と先進国の間の大きな格差という極端に切り離された世界像では無く、真実に基づいたより現実的な世界像を常に知ろうとする必要性を説いています。

 

よく耳にする、世界にはこんなに貧しい国がある、飢餓や貧困が日常で、女性が小学校も卒業できない国が沢山ある、というような、あれです。

冒頭にマルティプルチョイスの形式の認識クイズがあって、自分がいかに大袈裟で古いデータもしくはステレオタイプに基づいた、誤った認識をしているのかに気が付かされます。

 

世界はそんな二極ではなくて、今や大部分の人々は中間の生活をしている、と。

 

スリランカでもネパールでも、そうよね、この土地の人々は貧しいんだから、、という先入観を持って臨んだ訳ですが、本当に絵に描いたような貧しい村とか、素足で歩いてる人々や物乞いしてる人などもいる一方で、テスラに乗ってる人や大きな邸宅に住んでて、別棟の部屋をブッキング.comに登録して旅行者に貸してる人も居たり。

 

ネゴンボからコロンボへいく列車は一等、2等がなくて三等車しか無いんだとネット旅行情報サイトに書いてありましたが(そして三等車は地元民と一緒にもみくちゃにされると)同じ車両で近くの席に座った数人の人々に聞くと「この区間は何等車だとかいう区別なしに皆平等なんですよ。」と。

日本にもよくあるような横並びに座席がずっと続いてる車両で、混む時間帯は混み合いそうですが、もみくちゃなら山手線の方がよっぽどぎゅうぎゅう詰めだし、恐れるほどのことはなし。(車両の扉が閉まらないのと揺れが激しい以外は。)

 

ネパールでも実際にトレッキングでお世話になったSさん(35歳)は学校に一切通わなかったとのことで、学校に通わないまま成人する人が存在する国はある訳ですけれど、

 

こういう個人差っていうのも、その国の内情を知ればその構造が見えてくるんでしょうけれど。

 

このほんの著者によれば、国家間の差というよりは、世界中の人々の暮らしぶりは、その人々の収入によってかなりに通っていて、先進国であれ発展途上国であれ、収入レベルが似てる人々の暮らし向は意外にもそれほど違わないのだそうです。

 

世界は先進国と発展途上国という二極では無く、大まかに分ければ四つの経済(収入)レベルに区別されるとか。

 

たとえばレベル1(less than $2 a day)は徒歩で移動するしかなく、レベル2($2-8 a day)なら自転車、3($8-32 a day) ならオートバイ、4( more than $32 a day)なら自動車で遠くまで無理なく素早く移動できます。

 

それ以外にも調理法は(薪で火を起こすのか、ガスや電力の調理台があるのか)、水は(遠くの井戸まで汲みに行くのか、安全な飲み水が蛇口からでてくるのか)、床は(土、それとも土台があって表面に床板やタイルが敷いてあるのか)、食事はどうなのか、、などについて区分されています。

 

Factfulness に紹介されていたdollar street というプロジェクトのウェブサイトを見ると、確かに、月々の収入レベルが似た家庭の暮らしぶりは、台所、靴、寝室など、日常的な生活レベルは似通っています。

www.gapminder.org

先進国というかk豊かな生活が当たり前になった我々の間では逆に使い捨てプラスチックをやめようとか、電子レンジをやめようとか、テレビはもう買わないとか、そういう選択をするパターンも増えていますから、持ち物がステータスに必ずしも直結しない部分はありますけれど、たしかに、スリランカのちょっと傾いた感じの飯屋で出てきたライスアンドカリーは、冒頭の写真と内容は似た感じです。

だから値段もそれに合わせて300ルピー前後なのですね。

 

ネパールでは、川からホースで引いてくる水で洗ったり調理に使ったり、焚き火とプロパンガスと、二刀流の熱源で調理するティーハウスを何軒も見ましたし、里に降りればもっと近代的な整備のあるホテルなどもありました。

 

先進国でだって国内に貧富の差は存在しますし、国政がうまく機能しきれていない部分というか、社会問題が多いのは我々が身に染みてわかっている事。

 

貧しい国では、機能しきれていない部分がいわゆる先進国で経験している問題とは若干あらわれ方が違うのか、程度が違うのか、根本的に違ってると思える事もありましたが、あらゆる問題が徐々時改善してきたこの世界ですから、彼らの生活も、ゴミの多さも改善していくのでしょう、、、ね。

 

ネパールに下水道システムが無い(そんなまさか、と思うので、これは聞いた相手が大袈裟に言っただけとも思えます、、が、きちんと整備されているとは言い難いのは事実)ため、トレッキングしている間に使った宿や休憩所のティーハウスのトイレでも、カトマンズなどの街中の飯屋のトイレでも、使ったトイレットペーパーは便器に流さずゴミ箱に入れるべしというそのシステム、これはどうもやっぱり慣れなかったですし、紙を使わない伝統的な?方法は(スリランカでもネパールでも、使用後に水でお尻を洗う)紙のムダを出さず、良い気もしますけれど、服を着ていて、トイレの後に水で流して、その後タオルで拭くのか、拭かないのなら濡れた足や靴はどうするのか(だからみんな素足にビーサンなのか、、、でもそうじゃ無い人も結構いるし、ネパールの場合は寒い時期だってあるし、、。)不思議ではあります。

現地に住んだり長く滞在して気の置けない、正直な現地人のお友達ができたら教えてもらえるのでしょうね。

 

ヤマダ電気ならぬヤスダ電気か?それともこれは家電メーカーの名前?

貧しいか豊かかではなくて、ちゃんと配線してなくて、後々困るのでは?

 

 

スリランカでもネパールでも、携帯電話の普及は凄いと感じました。飲料水よりスマホ。


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