ヴィーガンなんです、と言うとすぐに言われるのが「タンパク質はどうしてるんだ?」とか、「そんなことしてるとガリガリになるよ」とか。日本人としては体格のいい大柄女な私ですが、北米にいるので「細い」と言われることはしょっちゅうです。そんなわけで、北米人のタンパク質オブセッションに対応するためにも、自分のためにも、タンパク質について考察する機会が増えました。笑
ヴィーガンがタンパク質を摂取するのは難しいか
肉食の人たちが考えているほど難しくはないです。
日本食には、豆腐や納豆、味噌、などといった大豆製品があります。ただ、私個人の場合は日本食を食べる頻度が週に一回くらいなので、「日本人だから平気よ」とはいかないと思っています。その分インド系やメキシコ系の豆リッチな食事を取り入れたり、野菜でもタンパク質が多く含まれるものを意識したりしています。野菜はもともと好きですからおやすいご用です。
一日にどれくらいのタンパク質が必要か
農林水産省のサイトに引用されている 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」による必要量は成人男性で50グラム、成人女性で40グラム、とありました。厚生省のサイトでその報告書の概要というのを見てみたのですが、肝心な報告内容にたどり着く前に読む気が無くなってしまいました。あれは国民に読んでもらうための書類じゃないということなんでしょうか。笑
性別と年齢だけを基準に「これくらい摂取せよ」という基準を設定するのはちょっと昔のやり方っぽいので、「日本人の食事摂取基準」の引用元が新しいものかどうか怪しいところですが、いずれにせよ基準の設定には個人別の要素が考慮されるべきだと思うので、成人女性で40gというのをそのまま受け入れる気持ちにはなりません。
一日中デスクワークなどして過ごしている運動量の少ない人と、日常的に持久力や筋力を鍛える運動をしている人とでは必要なタンパク質の量には違いがあります。昨今、毎日仕事でコンピュータの前に座りっぱなし、通勤や買い物には車など乗り物を利用するので運動量自体がかなり少ない、という人が多いと思います。そういう生活をしている人がマラソンランナーとかボディビルダーと同じ量のタンパク質を取るべきではないというのは理にかなっていると思います。
では、自分はどれくらい摂取する必要があるのか。残念ながら、農林水産省にも厚生労働省にも、国民を対象にわかりやすく解説したページがないようでした。そこで、自社製品の販促のためのサイトでしょうが、森永製菓のサイトが日本語では一番わかりやすかったので、ここでは森永販促サイトの基準値を引用しようと思います。
一日に必要なタンパク量は、体重1キログラムあたり Xグラム必要、という計算式に、次のカテゴリー別の数値を代入します。
- 活発に運動していない人 0.8g
- 週に4〜5回30分のトレーニング 0.8 〜1.1g
- 筋力トレ 1.2 〜 1.4g
- 持久性トレ 1.2 〜 1.4g
森永製菓のページにはもっと細かい区分をした表がありますが、このブログではそこまで必要ないので割愛。
週に4〜5回30分のトレーニング、というのがどんなトレーニングを指すのか曖昧ですが、このページをもっとしっかり読めばわかるのでしょうか。実際に自分がどのカテゴリーに当てはまるのか、本当のところは個体別に計測しないとわからないことだと思うので、この数字はあくまでも基準値だと思います。
ウイダー|アナタに必要なたんぱく質と糖質の量は!?|プロテインの効果やタイミングならプロテインバイブル|森永製菓
基本的な考え方は同じでも、こちらのサイトでは筋力トレーニングをする人の基準値は体重1キログラムあたり1.4 〜1.8グラム と若干多めです。この数値を弾き出すために行われた研究結果にばらつきがあるということなのか、研究対象になった人種による体質の違いなのか、ちょっと謎が残ります。こういった情報はあくまで参考にしながら自分の体に聞いてみるというのが大事なのかなと思います。本当にきっちり知りたい場合は専門家に相談するのが一番でしょうし。
Where do vegetarians get protein?
ボディビルディングの世界にどっぷりはまっている人たちにとってはタンパク質は重要な話題です。必要なタンパク量は、1パウンド(454グラム)のリーン・ボディ・マス(Lean Body Mass)あたり1グラム必要だなんて細かいことを言ってるページもありました。(笑) これを参考にするにはまず、自分のリーン・ボディ・マスをきっちり計測するところから始めなくてはいけません。リーン・ボディ・マスは体重から体脂肪の重さを引いたら出てきます。
Getting Big & Strong On A Vegan Diet! - Bodybuilding.com
Lean Body Mass Calculator 自分のリーン・ボディ・マスを計算してみよう!(計算式を使って推測するだけですので、このページで実際に本当のリーン・ボディ・マスを知ることはできません。)
必要量に達するだけのタンパク質を取るには何をたべたらいいのか
ここでまた降り出しに戻ります。日本人だけど日本食を摂取する頻度が少ない私。北米に住んでいるけれど、体質も体重も欧米人とはちょっと違う私。違うのはそれだけではなく、食べたいと思うものだって違いますよ。ヴィーガンのレシピサイトによく出てくるグリーンスムージーとかデーツたっぷりのお菓子とか、そういうのには食指が動かないんです。
というわけで、自分好みでしかも無理なく日常的にちゃちゃっと作れる、それでいてタンパク質も必要量を満たすメニューとはなんなんだ、というのを書きたかったんですが、長くなってしまったので二回にわけて書くことにします。