北米はちょっとした寒波が続いています。
写真はモントリオールの英語新聞サイトより。リンクはこちら↓
と思ったら急に温度が上がったりして、北部の、普段寒い地域がプラスの気温になったり、南部の普段は暖かい地域が寒さに震えたり。
異常気象です。
異常気象だ、という表現を聞かない年はないくらい、毎年異常なんですよね。
異常なのが通常か。
地球に優しく、環境に優しく、なんて人類が偉そうなこと言ってる間に、地球はどんどん人間が住みにくいところに変化しているのかも。
人間は地球なしには生きていけませんけれど、地球にしてみたら人間がいなくても全然問題ない、てなもんでしょう。
フリージング・レインと停電
先週の金曜日は、帰宅した頃から停電になりまして、ずーっと電気のないままでしたよ。
電力会社の言い分では夜11時半には戻るはず、ということでしたけど、電気なしでやれることは限られてます。
冷蔵庫はなるべく開けず、卓上コンロで鍋の残り物に野菜を足して食べ、蝋燭と懐中電灯の光でカードゲームをし、ビールの代わりにワインを二本開けたためか、11時半になる前に寝てしまいました。笑
夜半過ぎに家中明かりがついている中目が覚めまして、「あ、電気戻ったね」とスイッチを消して再び就寝しました。
この停電で思い出したのは、ちょうど20年前のアイスストーム。
あれも1月初めでした。
ケベック州と、確かオタワ方面やマリタイムス各州の方まで、かなり広範囲で長期間電力供給が途絶えたのでした。
それもこれも、フリージング・レインという、雪でも雨でもない状態で、木々や電線や屋根、地面などに接してすぐに氷になる傍迷惑な雨が降り続いたせいでした。
あの時、街路樹や街の中心にあるマウントロイヤルの木々が凍って、氷の重さに耐えかねた枝々がバリバリバリっと折れる音があちこちから聞こえて来たのを覚えています。
そして、町中が停電になり、それが復活しないまま、ある地域などは何週間続いたんでしたっけ、かなりな非常事態でしたよね。
ケベック州は、電力発電会社が州の助成金を受けているため、電気代が北米一と言われるほど安く、かなりの広範囲で暖房、調理、湯沸かしなどのエネルギー源が電気に切り替わっています。
だから、停電といってもそれは暗くなるだけ、音楽が聞かれなくなるだけ、ではなくて、シャワーも暖房も調理もできなくなるのです。
あの時の経験から、自宅に発電機を置いてる家庭も増えたそうですし、電力会社もかなり対策を講じて、現在同じ状況になっても、被害はあそこまで広範囲・長期間には及ばないはずらしいですけど、停電してる間、頭の片隅には「これが終わらなかったら避難所はどこかなあ」なんて思いがあったのは否めません。
冬の停電は大概、気温が0度を上回るくらい暖かくなった時に、雨が降った場合に起こります。
寒い寒いとみんなが文句を言う今日くらいの気温の時は起こりません。
まあでも、停電したまま復活せず今日の気温になったらたまったもんじゃないですけどね。
停電が始まって3時間くらいの時点で、うちの室温は設定温度19度から一度下がって18度になっていました。
外気がもっと寒い場合は、温度のさがり方ももっと早かったかもしれません。
近代住宅の場合はもっと断熱がしっかりしているから、3時間程度では変わらないかも知れません。
寒さから身を守る・体温を逃さないためには
体温を逃さないためには、厚着をすると言うよりは、体温を体のそばに保って置けるような、空気のポケットがある状態にしてあげるのが一番です。
ダウンジャケットとかウールとかが防寒に効果的と言われるのはそのため。
化繊でもとても保温効果の高い繊維がたくさんあります。
体温を体から逃さず、なおかつ汗をかかない、万が一汗をかいたらその水分を素早く吸収してなおかつさっさと乾燥して常にドライな状態でいられることが重要。
エベレストに登ったりバックカントリーでスキーでキャンプ地へ向かうなどと言う場面ではなく、街中で家から駅まで、もしくは家の中で暖房が切れた場合、などと言うマイルドな環境での防寒は、汗のことはあまり気にしなくてもいいですし、何日も電力が来ないなどと言う場合でもなければ大丈夫。
でも基本は、やっぱり汗をかかない(着込み過ぎない)
手、耳、頭、足先、首元などから熱が逃げないようにする(手袋とか帽子とかマフラーとか、、、)
体を覆う洋服については、分厚いセーターを一枚切るよりは、化繊の下着(コットンじゃない方がいい)の上に薄手のセーターやフリースを数枚着て、エアポケットを何層かにしてやるのがいいようです。
そして最後のレイヤーは、ウィンドブレーカーのような、空気を逃さない素材で囲んでやるのです。
ちょっと暖かすぎるな、と感じたらすぐに一枚脱ぎます。そうしないと汗をかきますから。
汗をかいたら冷えますので、すぐに濡れた服を脱いで体を拭いて、全て乾いたものに着替えましょう。
それだけでかなり暖かく感じると思います。
エネルギーを発することをするのが一番いい
どんなに重ね着を工夫していても、椅子に座ってるだけで動かない状態だったらすぐに冷えを感じると思います。
日本にはコタツがありますから、じっとしている活動の時にはコタツで温めでもらうことができますけれども、停電で何も暖房が使えない場合にはコタツも頼りになりません。
以前ポコ33さんのブログで、小豆カイロと言う可愛らしく暖かそうな工夫が紹介されていましたけれども、どんなに部屋が寒くても、自分の体が熱源だと暖かいんですよね。
カイロで温めてもらう、と言うのは家でのんびりしていたい時に最適な手段ですけれども、カイロを温める熱源が途切れた非常事態の時は、やっぱり家の中でわさわさと動き回るのが一番の暖房です。
家事をしながら動き回るもよし。
ちょいとウェイトを持ち上げて筋肉を鍛えるもよし。
ヨガとかピラテスとか、割と静かな運動も、きっちりやってるとじんわり体が温まります。
暖房が使えない非常時の場合は、運動で汗をかかないように要注意ですが。
心地よい温度は絶対じゃない
普段の室温が21度の人が、19度の部屋にいれば「冷える」と感じると思います。
最近でこそ19度ですが、若い頃は暖房代ケチってたので16度くらいで過ごしていました。笑
日本に帰省すると、夏でも冬でも、どの部屋にいても「蒸し暑い」と感じる私の心地よい気温は、今や日本の家族や友人とはちょっとずれてるようです。
日本では、小さな子供を持つ友人や従姉妹が、子供にものすごい厚着をさせるのでいつもびっくりしてしまうのです。
外は寒いから風邪をひいてはいけないからと。
でも、寒いって言ったって体温が高く、活発に動き回ってる子供達ですから、そんなにぐるぐる巻きにして厚着させたら汗かいちゃうよ?
汗が冷えて風邪ひいちゃうよ?
と言うのですけど、まあ私は子供を育てたことありませんし、北国に住んでるから感覚が変なんだと言われてお終いです。
みーんな厚着させてます。
たまに上着を脱いじゃう子もいますけど、叱られてます。笑
ちょうどいい体感温度って一番わかってるのは本人じゃないのかなと思いますけれど、まあ親は心配してしまうものなのでしょう。
子供の頃、いつも薄手のセーターと長袖のアンダーシャツ一枚で学校に行っていた私ですが、あんまり寒かった記憶はないんです。
寒い時期の朝方は0度近くなることもあったらしいんですけども。
だから、やっぱり慣れの問題じゃないのかな、、、と思いますが、、まあそれ以上は言いますまい。笑
寒いと感じる場合は、我慢なさらずに、
暖かいお茶を飲むとか、暖かいところへ避難するなど なるべく暖かく過ごしてくださいね。
私はヴィーガンですから、防寒着にダウンや毛皮は必要ないと声高く主張します。マイナス50度とかいう北極圏に住む人たちが必要だと仰れば、そうかもしれない、と思いますけれど、うちの地域程度の気温なら不要です。