三月十七日(日曜日)はセント・パトリックの祝日
この日は北米のあちこちで、セント・パトリックス・デー・パレードなるものが行われ、緑色の何かを身にまとったり、顔を緑に塗っちゃったり、緑のカツラをかぶったり、ギネスのパイントの形の帽子をかぶったり、思い思いの仮装をした人たちが(ギネスとかアイリッシュウィスキー飲みながら)街に繰り出す大騒ぎの日です。
アイルランド系北米人、特に東部だからなのか、フレンチケベッカーにも英語系にもとにかく大勢います。
アンジェラの灰、という本がありましたが、あんな感じで貧しくて生活が支えられない中、チャンスを見つけて北米にやってきたアイルランド人、ニューヨークやモントリオールに沢山住んでいるのです。
関係ないですが、著者フランク・マコート氏がニューヨークに来てからの話を題材とする'Tisもオススメです。アンジェラの灰よりも軽い内容。
アンジェラの灰にもありましたが、アイルランドのお父さんたちは給料が入るとパブへ直行して、やー給料出たよ〜、パイント飲んで乾杯だ〜やれやれ〜、あ、もうグラスが空っぽだよ、もう一杯〜、あれれ〜もう何倍飲んだか覚えてないや、そろそろ家に帰ろうかな〜、なんだか財布が軽いけど〜、、てな具合に、家族に給料を渡す前に飲んじゃう系?な方も結構いらっしゃったような。
もちろんみんながみんなじゃないでしょうけど。
飲んでワイワイ楽しんで、、というのが好きな国民性?
日本にももちろんそういう文化はありますしね。
でも日本のお父さんがみんな給料飲んじゃう人たちじゃないのと同じでしょうけれど、なんだか北米のアイリッシュ・パブとかセント・パトリックス・パレードで飲んだくれてる人とか見てると、やっぱりアイリッシュって飲んだくれ?という印象を与えかねません。
アイルランドに遊びに行った時に地元のアイルランドの方達にセント・パトリックス・デーにまつわるそう言ったステレオタイプについて聞いてみたら、みなさん「その日ね、北米みたいなすごい盛り上がりはないんだよね、本来は。でも最近はアメリカナイズされてきてて、昔より盛り上がってる様子はあるけども、、、」と。
アイルランドの滞在はたった一週間でしたから、そこで見聞きしたことを基準にアイルランド文化を語ることは到底できませんが、滞在中、ずっと好天気&高気温が続き(これ自体がとても異例なこと)、人々が夕方川べりや海辺に酒類を持ち込んでピクニックをして楽しむ場面に何度か遭遇しましたが、穏やかで平和で、大騒ぎして煩い集団はいなかった。
あと、ダブリンではゲイ・プライド・パレードにも遭遇しました。(カソリックの国アイルランドで、ゲイ・プライド・パレードがあること自体凄い達成感ではないかと、見ていて感動しました。)
パレードそのものよりそのあとのパブが集まるパーティー・セントラルっぽい場所でみなさん沢山飲んで大いに盛り上がる、、というのもありましたが、ものすごい人出て大変でしたが、煩いという感じではなかったような。
そういう場所に遭遇するにつけ、別にアイルランドでパブに集う人たちが格別飲んだくれでひどい酔っ払いの集まりという感じはなく。
観光客も混ざってますから、騒いでる人がいたとしても地元の方なのか「アメリカ人だぜあれ」なのか識別しなきゃいけませんけれども、私たちがうろうろしていた間はどこにもそう行ったひどい酔っ払いのはちゃめちゃ行動、というのはありませんでした。
そうそう、滞在中はちょうどFIFAのW杯も開催中で、パブのテレビ放送に釘付けな群衆が、ゴールが決まったりイエローカードが出たりするたびに「ウォー!」とか「の〜!」とか盛り上がったりするのは見かけましたが、それはまた別。
北米のそこここで毎年行われる「今日は誰もがアイリッシュ」とかいうTシャツを着た輩がパブを出入りしつつ道になだれ込み大騒ぎをしたり破壊行為に出たりする、ああいうの、アイリッシュの名の下にやるのは大変失礼でしょう、と言いたい。
誤解を招くといけないので書いておきますが、私、アンチ飲酒派では全くありません。このブログを読んでくださってる方はとっくにお見通しかもしれませんけれども。笑
でもね、お酒をあおって大勢で大声出して素面では絶対できないやれないまたは言えないようなことをしでかす人々を見てるとうんざりします。
その上全く関係ないお店だとか停車中の車だとかに石だのレンガだのボトルだの投げつけたりする行為。
お酒飲んで陽気になって歌なんか歌い出してヨレヨレと家に帰っていく、、、とか、そういうのとはレベルが違いますよね。
大勢大声破壊的酔っ払い、これ断固として許せない。
住めばまた色々でしょうけれど、アイルランド、また行きたい、、、
キャビン・フィーバー気味なんです。