パンデミック中の研修生
普段ならクライアントのすぐ隣に座って仕事して、幅広い経験を積んでいろんなことを学びつつスタッフの補助もしてくれるインターンですけれど、パンデミック中なので、職場に来訪するクライアント数は朝五人、午後五人まで。
しかも、マスクして2メートル距離を置いて接するわけなので、なんともやりにくそうで。
マスクして会話すると、聞き取りにくいですしね。
表情も伝わらないし。
その上今期のインターンさんは、ちょっとシャイな方で、それもあって中々クライアント諸氏と交流し切れていない感じもあり、もどかしい。
それでも一生懸命やってるし、こんな悪条件に文句も言わないし、私は研修生の評価をする立場にはありませんが、なるべく良い評価をあげて欲しいもの。
そんな研修生氏、以前はファッションのお勉強をしていた方だそうで、そんな経験と技術を生かして、研修期間中は希望者に手作りマスクを作るワークショップを開催中。
ワークショップって言っても大勢集めてワイワイと、は無理ですので、だいたい個人レッスン。たくさんの布を持参して参加者に好きな柄を選ばせ、型紙を渡して布を切るところから指導している様子。
私も参加して一枚マスク作りました。
カーブの出し方とか上下の幅が若干違うけれど前に何度か作った香港マスクと基本的なデザインは同じです。
作業そのものは一人で出来ることばかりですが、誰かが手順を追ってサポートしてくれると言うのは楽ちんなもの。
しかも彼女の持参したミシン(ブラザーでした!)は私の(Singer)よりもグレードが上で、スピード調整なんかできるし、多分きちんと手入れしているのでしょう、使いやすい。
でもプロの彼女曰く「家庭用ミシンはどれも似たようなものです」だそう。
と言うことで研修生のプロジェクトを応援する意味も込めて「私も作りましたよ、難しくなかったですよ〜。ほらこれ、あなたもやってみませんか?」と早速このマスクを付けて来訪者に見せながら仕事しました。
ところが、この細いゴム、1日マスクして仕事していると、耳の後ろのゴムが当たる部分が痛くなってしまうことを発見。
そういえば以前コロナ検査に行った時にクリニック側に渡されて着用した使い捨てマスクのゴムも細くて、耳の後ろが痛くなったのでした。
私の耳の構造は細いゴムだと痛くなるらしい。
普段使ってる自作マスクのゴムは、5ミリくらいのガッチリしたやつで、そのほうがよっぽど耳の後ろが痛くなりそうなもんですが、幅がある分プレッシャーが分散されてるのかも。
ゴムの在庫もそろそろ底が見えてきた頃、古いTシャツを2センチ幅くらいに切って、それをグッと引っ張るとクルクルっとなって、マスクのゴムに最適になる、と言うのをYouTubeで見つけまして、Tシャツゴムを使ったマスクも作りました。
と言うことで、研修生マスクの極細ゴム、Tシャツゴムに変更することに。
リッパーでミシン目を解く作業は必死で目を凝らしてもよくわからん。
手元にライトを当て、リーディング・グラスをかけて目を見開いて頑張りましたよ。
誰ですか、ロウガンキョーって言うのは?
リーディング・グラスですよ。近くを良く見るための、拡大鏡みたいなもんですね。
ミシンを取り出すのも面倒なので、その後木綿糸を針に通して(もちろんリーディング・グラスにお世話になって)手縫いでチクチク付けましたよ。
作業後のマスクの写真が黄色っぽいのは手元を照らすライトの色のせい。
第二波到来
ケベックの感染者数、一時は1日に六十人くらいまで減っていたのに、学校再開、バーやらカラオケやらパーティーやらで感染者が増え始め、あれよあれよと言う間に、先週土曜の感染者数は896人ですって。
月曜の夕方には知事の会見があって、モントリオール、ケベックシティ、そのほかいくつかの地域がレッド・ゾーンに指定されました。
最高レベルの警戒度なんだとか。
でも、それが実際に何を意味するのかは会見まで一切知らされておらず。
レストランやバーが閉鎖されるようです。
あと、一般家庭でのパーティーも、同居してる人たちだけにとどめておけ、と。
ロックダウンではない模様。
新しい規制が適応されるのは1日おいて水曜から。
第一波のロックダウンでは、ずっと家に閉じこもって恐怖と退屈と不安と共に生活せざるを得ず、いつ終わるともわからないその異常な経験から、人々へのメンタルヘルスのダメージが物凄かったのです。
ロックダウンが段階的に解除され初め、職場再開したころ、政府からのメモには、第二波がきた場合は完全なロックダウンは極力避ける予定であることと、メンタルヘルス分野のサービス(私の職場)は閉鎖しない方針であることが明記してありました。
第一波のころと違って、今度は日に日に日照時間が減っていき、普通の時ですら季節性の鬱やら、そこまで行かずともガックリしてしまう人が増える時期ですから、これから感染の恐怖を感じて家に篭る人たちが増えたらどうなってしまうのか、不安な思いがあります。
政府は「友達と集まったり親戚でディナーに集ったり、そう言う楽しみをこれから一月ほど、諦めて感染を抑えましょう」と言っています。
感染数がドバッと増えた事例の多くがパーティーだとか自宅や店などで大勢集まって楽しむと言う場面なためでしょう。
サンクスギビングは諦めてください、そうしたらきっとクリスマスには家族で集まれるようになるから、と言うメッセージです。
義母が亡くなって以来、クリスマスにオンタリオに帰省することもなくなり、ものすごく楽で嬉しいと思っている我が家ですが、やはり世間は家族で集まるのがとても大事な模様。
家族が嫌いなんじゃないんですよ、イヴェントで集まるのがストレスなんです。