食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

ヴィーガン・パネトーネと刑務所でパネトーネ 

 

ケベック州はオミクロンで行動の制限がかなりついている中ではありますが、ホリデーシーズンたけなわ。

日本はクリスマスイブが終わると今度はお正月準備期間という雰囲気ですが、クリスマスは12日ありますから、欧米はクリスマスが終わっても、一月六日まではホリデーシーズン。

ホリデーシーズンとはいえ、祝日は12月25日と元日だけ。

あれ、ボクシングデーが祝日な州もあるんだったっけ? 

 

とは言えこの時期はホリデーシーズンということで休んでる営業所とか事務所とか多いですから、カレンダーの祝日は関係なくずっと家にいてのんびりしている人たちも多いです。

 

 

私の職場は通常運転ですけれど。

今年は州政府のお達しにより家で仕事なので、ホリデーシーズンという実感がさらに薄い気がします。

 

 

街を歩かず、テレビやラジオをつけずに過ごしていると、自分があんまり頑張っていないせいもあり、うっかり忘れてしまいそうですが、職場でいただいたクリスマスのギフトバスケットの中にパネトーネが入っておりまして(バターたっぷりなので夫に処理していただきます)家の中のホリデー感覚をちょっと上げてくれています。

できれば自分も食べられるものが良いので、誰かヴィーガナイズしてないかしらとググって見つけたヴィーガンパネトーネのレシピ、連日仕事で、挑戦するチャンスのないままクリスマスと元日の谷間にきてしまいました。

 

www.compassionatesnob.com

 

正統派のレシピじゃないから、正統派を食べて育った人たちが満足するのかどうか、パネトーネにこだわりも何もない人も美味しいと思えるのかどうか、全く不明ですが、暇ができたら挑戦してみたいので貼っておきます。

 

 

イタリアで評判(?)のパネトーネ

イタリアのとある刑務所で焼かれるパネトーネが美味しいんですって。

 

刑務所でのこういった作業は囚人が手に職をつけるための更生プログラムであり、刑務所にいる間にも収入を少し得ることで、出所後の新生活の準備もできます。

 

日本にもアメリカにも中国にも、まあ普通にあるんだと思うのですが、国によっては囚人の人権がどの程度守られているのか疑問に感じるところもありますね。

 

NYタイムズのこの記事によると、この刑務所のプログラムは結構良さそうですよ。

 

このパティセリーの名前はPasticceria Giotto 。

イタリアの美味しいパネトーネ・ベスト10(2017)の記事の六番目に登場しています。

www.nytimes.com

 

イタリア東北部にあるPaduaという街の郊外にあるDue Palazzi prison の中にあるこのパティセリーで働く囚人たちは、週に六日、朝四時から作業を開始するのだそうです。

プロの職人四人に指導されながら焼く品々はブリオッシュ、クッキー、パイ、そしてヌガーやチョコレートやアイスクリームなども作るそうで、商品は地元のペーストリーショップやホテルで販売されるとか。

で、パネトーネはここの看板商品らしいです。

 

記事中には、毎年イタリアでは9,5ミリオンものパネトーネが食べられるのだとあります。

ミリオンは0が六つだから、95,000,000、九千五百万個ですよ、

すごいですね。

 

 

上のリンクの写真を見てみると、お二人の職人さん(一人は囚人さん)の背景に並んでいるパネトーネは焼き上がって冷ましている最中のようですが、ドーム型の部分を綺麗にそのままに保つために逆さにしておくんだそうです。

シフォンケーキも焼き上がったらワインのボトルなどに真ん中の穴の部分を当てて逆さにして冷やしますが、似たような感じでしょうね。

それにしてもこのパネトーネが逆さに連なっているこの棚、どうやって固定してるんでしょうか、気になります。

写真からは、ハシゴみたいになっている金属の棚にパネトーネの底の部分がはまっているように見えますけど、そんな入れ方して凹んだりしないのかしら。

 

ここの刑務所で服役している囚人がこのパティセリーのプログラムに参加するにはまず6カ月間の準備期間があり、その後6カ月間の実習を経て正規採用され、半年間は月給650ユーロ、その後800ユーロ、最終的には1,000ユーロと昇給するそう。

全てのプロセスは心理学者のチェックが入るようです。

このプログラムに参加したあとに出所して手に職を生かした再就職をなさった方がいるのかどうか、気になるところですね。

 

 

Dave Dahlさんのパン

刑務所でパンを焼く技術を習得して成功した話としては、随分前にカリフォルニア婆さんことチブリッツさんのブログで紹介されていた、デイブさんという元囚人の方の種入りのパンというのがありまして、チブリッツさんが研究して自己流に再現なさったレシピを私も早速真似しまして、カリフォルニアなど米国内で買った経験もなくて本家の味は知らぬものの、自分も夫も気に入って、だんだん自己流に変更を加えつつ、親戚や友人たちにも大好評で、サンドイッチ用のパンならこれがGo Toレシピ(これまた日本語でいうGo Toとはまるで意味が違って、いわゆる定番の、と言うような意味合いです。)になりました。

 

チブリッツさんなしには辿り着けなかったパンですが、大元のデイブさんとはこの方。

有名人みたいですね。

en.wikipedia.org

 

刑務所から出てきて有名になるなど「成功」しなくとも、仕事を見つけて安定した生活を手に入れることができれば良いですよね。

 

 

このパンについては5年も前に書いてましたね。

この当時焼いてたサワドーのレシピは本当に失敗しない良いレシピでしたが、だんだん欲が出てきて、今はほとんど使ってませんが、サンドイッチブレッドはもう、ずーっとこれです。

casse-pied.hatenablog.com

 

 

イタリアにお住まいの方たちはこのパネトーネが販売されているベーカリーで見かけたり買って食べたりしたことがありますよ、なんてこともあるでしょうか


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