保存食といえば缶詰
キャンプへ行くにあたり、三泊分の食事の予定を立てました。
朝ごはんはオートミールとか前夜の残り物とかで良いので簡単。
昼ごはんはバイクライドとかハイキングとかに持参できるサンドイッチという形式が一番なので、これもある程度枠が決まってきます。
夕飯です、問題は。
夕飯は楽しみでもあります。
が、一日動き回ってあー楽しかった、あーくたくただよ、という時間に支度を始めるわけで、しかも台所ではない場所、シンクもなく、調理器具も限られている場所で、雨が降っている可能性も考慮するわけです。
しかも私はヴィーガン。
肉買ってきてバーベキューしちゃえ!という対策はあり得ない。
簡単
手順少なめ
材料も少なめ
材料は滞在期間中常温保存ができるもの。(クーラーボックスを持参しますが、冷蔵庫と違い低温が維持される時間は限られます。)
生鮮食品の場合はアボカド、トマト、玉ねぎ、じゃがいも、などのように、個体がそれで既にパッケージ済みの食品であること。
そういう条件を満たす上、私も夫も両方とも美味しく楽しめるもの。
今回のキャンプはバック・カントリーではないので、車でちょっと行けば小さな街のスーパーに行ける場所にあるため、途中で生鮮食品も買ってくることができます。
でも買った野菜は使い切らないと、半分切ったものをそのまま常温保存できなければ食材を無駄にしますので、やはりちょっと考えなければなりませぬ。
どうしようかなー、とググって見つけたおすすめメニューが38もあるページを見て刺激を受けます。
で、見つけたサイトで提案されていたチックピー・フラワーで作るオムレツふうなもの。
これはいいですね、チックピーフラワーなら保存温度は関係ないし、家でスパイス類なども前もって合わせて置けるし、軽いし、調理手順は簡単だし。
しかも、これに合わせる野菜のバリエーションも、好み次第でいかようにもなります。
そのサイトではほうれん草が使われていて「ああ、ほうれん草も美味しそうかも」
生のほうれん草は常温保存や使い残しの処理などやはりキャンプに持ち込む(買い込む)には不向きであろうと判断。
とはいえ、ほうれん草といえば、ポパイが食べて筋肉ムキムキになっていたあの、缶詰というのが存在しますね。
日本では正直食べたことがありません。
というか、見たこともありません。
3歳か4歳くらいの頃、テレビで見かけたポパイ、テーマソングとともにほうれん草の缶詰を握り潰し、蓋がブワッと開いて中からシュワーっと液体状?のほうれん草が吹き出しポパイの口の中へ入っていくシーン。
そしてポパイは強力筋肉隆々パワフル・スーパーヒーローとなって危機を救うのです。
「ね、ポパイはほうれん草を食べて強くなるんだよ、だからほうれん草もちゃんと食べなさいよ。」とほうれん草を嫌う幼児の私に言う母。
でもねー、ポパイが食べてるほうれん草というあれ、ほうれん草に見えないよ〜。
というのが子供時代の私のちょっとした不満というか謎でしたね。
確かにみんなあれを「ほうれん草」と言ってはいたけれど。
この話を北米の中高齢層の知人友人に言うと「ああ、あったあった、そういえばそんなものが昔はあったっけ」と言われます。
同世代や若者層に言うと、そんなもの知らない、と言われます。
だからやはり昔の保存法だったんでしょう。
もう今更存在しないのだろうか。
買い出しの時に探してみましたが、近所のお店には置いてありませんでした。
キャンプを始めてから買い出しに向かったキャンプ場付近のスーパーで、ふと「この街のスーパーにはあるかしら?」と見回してみたら、ありましたよ!
多分住民の年齢層が比較的高めで、欧米以外からやってきた人々の比率が比較的低めな田舎の小さな街だから、この街でならまだまだ缶入りほうれん草も売れるんでしょう、、か?
好き好んで買うものではありませんが、何事も経験、面白そう、と買ってみましたよ。
缶はリサイクルされる率も高いですから。
ポパイがほうれん草にパワーをもらうシーンが集められたものをご覧あれ。
おお、肝心なお味です。
北米でほうれん草の冷凍を使ったことがある方なら、アレを想像してください。
ちょっと缶臭い気もしますが、ほうれん草の鉄分の香りが強めで、歯応えがなくなったもの。
カレーとかシチュウとかに入れるなら問題ないと思います。
生のほうれん草が高い時期とか、キャンプに行くとか、そう言う時限定で使う分にはアリだと思いました。
鮮度の良い生のほうれん草に勝るものはありませんけれど。
州営であれ民営であれ、キャンプ場で出るゴミはきちんと分別して指定の場所に捨てに行くことを求められます。
北米でのキャンプでは、食べ物は絶対にテントの中に入れてはなりません。
食べ物の包み紙なども服や鞄のポケットに入れたまま忘れてしまってテントの中や屋外に置いてある椅子などの上に置いたままで忘れていると、動物たちが食べ物の匂いに釣られてやってきて食べ物(と包み紙など匂いや食べかすがついたもの)が入っている袋であれテントであれ鞄であれ、食いちぎられてしまいます。
持参した持ち物が動物の牙でボロボロにされてしまうのも嫌ですが、こういった人間の食べ物やそれが入っているプラスティックや紙などを食べてしまう動物もかわいそうです。
熊が出る地域などでは食べ物やゴミの匂いに釣られて熊がキャンプサイトに登場する、と言うことも大いにありうるので、食べ物はロープで高いところにぶら下げるとか、熊でも開けられない頑丈な密閉容器(州営や国営のキャンプ場などでは施設利用登録をする際にレンタルできたりします)に食品を収納する必要があります。
安全で快適なキャンプを!