Hanna Cheさんのレシピブック
私個人の最近の中華料理熱は、中華系アメリカン、Hanna Cheさんによる中華ヴィーガンのクックブックの影響が大きいです。
和食もそうですけれど、中華も基本は美味しいものは陸上でも海中でも、ぱっと見食べられそうにないものでもなんでも食べる、食いしん坊の真髄というか、動物性を食べないと言ったらそこでかなりの美味しいものが手の届かないところへ行ってしまうような、そんなジャンルじゃないですか。
と、ずっと思っていたんですよね。
だから、Hanna Cheさんのクックブックのレビューや彼女のインタビューを読んで「中国には仏教の不殺生を守る伝統がある」という、まあそう言われてみればそうだよね、ということに気がつき、でもそう言っても現代において精進料理だけを食べて中国を旅行できるのか、日本は無理だよ、という現状もあるんじゃないのか、と思うところで、分厚い本一冊の、ヴィーガン中華のレシピを（図書館から）取り寄せて興味深く拝見したわけです。
Hannaさんはご自身がヴィーガンに転身した後、中国の精進料理のプロの料理学校に入学して色々と勉強なさったということで、アメリカでスムージー飲みながらアボカドトーストのレシピを載せてヴィーガンです、って言ってるのと違い、かなり時間も努力も注ぎ込んでいらっしゃる模様。
レシピそのものはどれも基本的に日本で日常的な料理をしている人なら無理なく取り入れられる程度のものです。
でもね、ちょっとしたコツとか工夫とか、食材の組み合わせ、そして私個人が一番嬉しかったのは、北米の中華系スーパーで見かける野菜で「これ何？」というものをちょっと知れる部分。
で、借りてきてあれこれレシピを読み進むにつれ、もうちょっと深く掘り下げてもらってもいいなあ、レシピのページに乗ってる野菜の中国語名や、切り刻む前の姿もわかるようにしてもらいたいなあ、、、という要望も。
知っていれば説明はいらないんですけどね、知らない野菜だともう一息、という感じ。
中華って日本にいるとかなり身近ですし、家庭料理に中華の要素がかなり入り込んでいると感じるんですが、使う野菜の多くはやはり日本のものだから、中国で使われる野菜類のことはあんまり知らないままなんですよね。
MSG
彼女はMSGは大っぴらにレシピに載せてます。
MSGが体に悪いというのは証明されていないというか、むしろ健康被害は実は人種差別的な発想が根元にあるようだ、という説が最近強くなってきています。
自然な食材にも含まれてる旨味であるグルタミン酸なんだから、人口的でも良いじゃないか、という人は以前からいましたしね。
日本では「化学調味料」ですけれど、欧米ではMSGだけが一人歩き状態で、MSG不使用！と言いつつMSG以外の化学調味料をバンバン使ってるレシピ、加工食品、レストラン、などもあるので、それらはどうなのよ、という話でもあります。
でも私個人はMSGを知ってて買ったり使ったりする気にはなれません。
なぜだろう、体に悪いとは言い切れないらしいのに、と思いますが、サッカーやってるのに「手でボールを投げるとコントロールしやすくて上手くいくよ」と言われてるような、そんな気分になります。
美味しけりゃそんなの構わないじゃん、という意見があるのはもちろん承知です。
でもね、MSGだけが舌に触れた時のいやーな感覚とか、MSG（他の化学調味料もだと思うのですが）多用された食品特有の味ってやはり好きになれない。
MSG等の化学調味料を使ってる食品やレストランの味は強烈な味を追求する傾向にあり、これを使わなきゃ不足だ！と思ってるわけで、同様に塩分、糖分、脂分も濃いめな傾向にあるせいかもしれませんけれど。
なので Hannaさんのレシピでも味を見ながら、塩分や調味料を使いすぎないようにと思ってます。
実際、冒頭のナスのレシピでは豆板醤がちょっと多すぎる気がしました。
辛味じゃなくて豆板醤に入っている塩分が強すぎ。
彼女が使っている豆板醤とたまたま同じものを見つけたので、使ってる量もメーカーも同じですからね、これ、レシピ通りだと少々塩辛いです。
でもそれ以外は気に入ってます。
現在は図書館で借りた本を使ってますが、返した後は自分で買うつもりになりつつあります。
応援したいですしね。
