食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

セージ納豆とセージ茶、セージ石鹸

庭のSageセージ

庭に生えているハーブは、毎年植えるバジル以外は多年草で、ケベックの凍る冬の土壌でも生き延びる強い奴らだけです。

オレガノ、ミント、タイム(はしかしながら残念なことに、今年はだめでした)そしてセージ。

日本の母の庭ではものすごく元気に通年繁っているローズマリーは、ケベックの冬には勝てない模様。

 

セージと言う言葉には賢者というか知恵者というか、そういう意味もあります。

なので摘み取るたびに賢者のお知恵にお助けいただきまする、っていうか、まあ駄洒落っぽいですが、そんな気持ちがチラッと脳裏をかすめます。

 

で、セージ(賢者)といえば、ヴォルテール。

Dans ses écrits, un sage Italien
Dit que le mieux est l'ennemi du bien.

彼の書物のなかで、あるイタリアの賢者は言ったのです。

完璧は善の敵である、と。

 

le mieux は最善ですから、英語ではthe bestがむしろ正しい訳ですが、英語でよく言われるのは「パーフェクト=完璧」を使った言い回しです。

 

一生懸命何かを成し遂げようと思い詰めて「これじゃまだダメなんだよ!もっともっと!」と踏ん張ってる時とか、誰かが何かをしてくれているのに、「でもねえ、ちょっと詰めが甘いよねえ」なんて偉そうに不満げな気持ちでいる時とか、夫が横で囁くんですよ。

Perfect is the enemy of the goodって言うじゃない、と。

 

イタリアンでも賢者でもない夫がちょっと戯けて言うので、力が抜けて笑いがこみ上げてきて、そりゃそうだね、まあいいか、と。

 

この表現はヴォルテールの創作ではなくて、イタリアの諺が元にあるようですし、ヴォルテールに限らず、古来の思想家や哲学者の多くが指摘している真理とも言えましょう。

 

 

 

久々にハーブ納豆仕込みました

ヨーグルティアに入れた茹でた大豆の上にセージの葉っぱを並べた写真

セージ納豆仕込みました

納豆は市販の納豆を小匙に一杯混ぜて作ったりもしますが、庭の葉っぱでも作れることを発見して以来、プラゴミのでる市販納豆を買わずに済むので納豆作りもギルトフリーに。

 

作り方はヨーグルティアを買うとついてくるレシピブックに載っているのを参考に、乾燥大豆を300グラム浸水して茹でて(蒸して)作ります。

 

今回のセージ納豆は、匂いも味も納豆そのものですが、糸があんまりはっきり引かないデキでした。

なぜだろう。

洗いすぎたかな。

ミントが一番ネバネバになりますが、納豆が出来上がった時点でハーブを摘み出すのは案外手間で、全部除去しきれないし、ミントの匂いと納豆の味の組み合わせはあまり好みではないので、次はセージとオレガノを組み合わせてみましょうか。

 

 

 セージ茶

鍋に水とセージの葉っぱをたっぷり入れた図

茹でるだけ、簡単です。

モサモサと繁っているセージの活用のため、納豆用に使う以外にもたっぷり収穫して、セージ茶にしました。

セージを煮出すだけで、別に大したものではありませんが、喉に良いとか色々効能があるようです。

秋口になって少し涼しい日が続いたら、セージを濃く煮出したのをお風呂に入れるのも暖まります。

多分これも効能があったと思いますが、忘れました。

 

 

セージ石鹸

ついでに、セージ茶の残りを使って石鹸も作りました。

この際だから、セージ祭りです。

セージを煮出すと緑色を通り越してどす黒い色になってしまうのですが、石鹸の材料と混ぜ合わせたら、なぜかオレンジに。

面白いですね。

オレンジの石鹸ができるのかな? 

 

石鹸は久しぶりに作ったのでちょっとカンが鈍っていたのか、溶かした油脂と苛性ソーダ水を混ぜた時点で分離してしまいました。

苛性ソーダを水に溶かすと高温になるのですが、オイルを溶かした温度も結構高いので、そのまま合わせりゃいいだろう、と思ったら、温度が高すぎた模様。

 

両方ともちょっとおいといて、少し温度が冷めてから混ぜるべきでしたね。

(石鹸作りのチュートリアルを見ると誰もが言ってることですから、無視しちゃいけませんでしたね。)

 

しばらく放置して温度が少し下がった頃にまた混ぜ始めたら、一気に満遍なくトロトロっと混ざり、今度はその進み方が早すぎて、慌てて型に流し入れる頃にはもうかなりボテボテっと固まり始めたような感じで。

 

 

型入れして2日後、固まっていたので切り分けました。

上の面がスムースでないのは、まさにボテボテっとなっていたから。

どうせ石鹸なぞ使い始めたら表面はどんどん減っていくので、見かけは気にしない気にしない。

それより、手作り石鹸は市販品よりも溶けるのが早いので、自分で作る時は切り分ける時のサイズを大きめにして、全体の重量に対する表面面積を減らすようにしてます。

手作り石鹸、型から出して切り分けたところ

オレンジ色からアイボリーというかベージュというか、、

 

混ぜてた時にはオレンジだった色も変化してしまい、よくあるベージュっぽい色になっていました。

セージをたっぷり使いましたが、石鹸の香りはセージっぽくもなく。

まあいいや。

 

オイルの性質やハーブを混ぜたりすることで、その材料が持ち合わせる「保湿性」だの「ビタミン」だのが石鹸になった段階で同じような効能を持っているのかどうか、私は大いに疑問だと感じます。

 

どうせ化学変化して別のものになってしまうんですからね。

 

家にあるもので気まぐれに楽しんでいるだけなので、セージらしい香りのない石鹸になってもたいして気になりませんが、あえて派手な効能をうたった素材を通販などで売り込んでるものを見るたびに、マーケティングと詐欺の違いはなんぞやと思う次第です。

 

 

石鹸、使えるのは来月あたりです。

 

 

 

 

庭のセージ、あとは何に使いましょうか。 


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