食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

Cultural Appropriationと、カリープラントを育てる

カリーリーフ

の香りが好きです。

カリーリーフが入ってたらなんでも美味しくなるとすら思っています。

なんでも、と言ってもやっぱり南インド、スリランカ方面のおかずですけれども。 

en.wikipedia.org

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トロピカルな植物、写真は上のウィキページから。

 

インドの家庭料理、特にグレーヴィーっぽいもののことを「カリー」と呼ぶようになったのは、植民地支配をしていた英国人たちが「カリーリーフ」と言う名前のハーブを使って作られた美味しいグレーヴィーを食べて気に入って、その料理名が「カリー」なのだと思い込んだことから始まる、、、

と言う話を聞いたことがあります。

 

本当か嘘か知りませんけど。

 

インドやパキスタン、スリランカ、などあのあたりの料理を出すお店のメニューを見ると、カリーって言う名前のものはなくて、それぞれの料理の名前がついています。

 

昔からあるテーブルクロスの「レストラン」的お店だと逆に「カレーハウス」とか宣言したりしてて、いちいち名前にも「カリー」がついてたりしますけど。

そういうお店では「ナン・ブレッド」だったり「チャイ・ティー」だったり、名前に「これはブレッド」「これはティー」と説明が入ってたり。

そうしなきゃ知らない人は何のこっちゃと思うから、優しい心遣いですけれど。

 

 

Cultural Appropriationと外国の食べ物

そう言うわけで、私は植民地支配者がつけた総称でインド亜大陸および周辺の料理を「カリー」呼ばわりすることに抵抗を感じるようになりました。

 

インド出身の知り合いは別に気にしていないようですけど。

 

でもなんとなくやっぱりカリーって言いたくない私がいます。

 

Cultural Appropriationと言う概念がありますが、これは、外国文化、性別、社会階層、などなど、自分が属するグループとは別のグループの「文化」を自分の解釈で自分流に再現したり語ったりすることを指す、、、と言う説明でいいと思います。

 

これ、欧米では数年前にかなり問題視され始めました。

 

例えば、黒人じゃないのにドレッドロックにしてる、とか、有名な歌手が日本の着物と中国のチャイナドレスが混ざったような、東アジアの服飾文化を混ぜこぜに理解(誤解)して「どうでもいいや、可愛いから」と言う感じのコスチュームを着て舞台に上がったり、ジェイミー・オリヴァーが西アフリカの料理のレシピを「こうするともっと美味しい」と「改善」したレシピをネット上で発表して炎上したとか、そう言う話がいくつもあります。

 

ずいぶん昔、トム&ジェリーと言う猫とネズミのドタバタコメディのアニメーションがありましたが、あの中でも確かネズミのジェリーが柔道だか空手だかの胴着を着て登場したら、中国っぽいドラのジャーン、と言う音が響いて、「おお、またしても中国と日本が混ぜこぜ」と言うのがあったのを覚えています。

 

結構ありますよね。

 

植民地支配をし続けてきた欧米の先進国の人々が、欧米白人文化圏以外の事柄や物を、無神経に自分流に使う(オリジナルの文化圏の正統性を無視し、侮辱する)と言う力関係というか加害者・被害者の関係が背景にあります。

 

ただジェイミー・オリヴァーの西アフリカのレシピに対する怒りなど見ていると、気持ちはわかるんだけどさ、でもその怒り、ちょっと違うんじゃない?という気持ちになります。

 

だって、怒ってる西アフリカ出身者やその子孫たち(欧米で生まれて欧米人として生きてる人たち)だって、多分きっと、欧米化された嘘くさい寿司を食べて喜んだことあるでしょ?

他文化圏のものを試して見るという「特権」は今では欧米白人だけに限られたことではなくて、世界中で享受されていること。

 

よその文化のことはよくわからないんですよ、誰だって。

 

勘違いや思い違いはよくあること。

素敵!と思って真似してて、でもちょっとズレてて変、てのはよくあること。

 

 

日本だって負けてません。

 

明太子パスタとか、イタリアのマンマが見たら卒倒しそうなものもありますし、夫を連れて日本に帰省した折に「北米の田舎町にありそうなプロテスタントの小さな教会の建物そのもの」が実はお土産やさんだった、というのを見て衝撃を受けた記憶があります。

他にも「プチ(フランス語語源)プラ(英語語源)」とか「豚肉やら牛肉入りのカレー」とか、外来語や小物から食べ物までたくさんCultural Appropirationしています。

 

 

だから私は日本の寿司が天ぷらになっても、ガーデンセンターに仏像の頭(のレプリカ)が並んでいても、ナイロン製の安っぽいペラペラのkimonoをバスローブにしてる人を見ても、「そういうのあるよね、変だけど」としか思えません。

 

自分が「他人の文化を無神経に解釈」するのは避けたい、とは思いますが。

 

 

あることを除いたら。

 

 

 

 

それは、食べ物。

 

食べ物だけはすみません、すみません、どうしても真似したくなりますから、許してください。

 

だって美味しいですから。

 

日本人だから日本食しか作っちゃダメ、なんていうのがモラルとして押し付けられる世界じゃなくてよかった。

北米に住んでるんだから、北米の食べ物だけ食べていろ、なんていう時代じゃなくてよかった。

 

というわけで、韓国、インド、スリランカ、レバノン、イラン、北アフリカ諸国、タイ、ベトナム、中国、、、好き放題真似してます。

でもでも、自分はたかだか真似っこだ、というのは自覚してますからね。

本物が登場したら速攻で謙虚に学ばせていただく体勢をとります。

だって学ばせていただいたら真似っこレパートリーの質が向上しますし。

 

 

買ってきたハーブから鉢植えを始める

そんなわけで、カレーリーフが切れたので新しい束を買ってきたのですが、ふと「これ、自分で育てられないかしら」と。

 

スーパーで買ってきたカリーリーフ、枝がまだフレッシュだったから「これ、土に刺しといたら根っこが出てきたりしない?」と。

 

ちょっとググったらこんなビデオもありました。

ということで、食用にする分は小枝ごとに分けて冷凍庫へ。

 

 

先っぽの方の若い枝は水につけておいて、上のビデオを見てから成長ホルモンを根元にまぶして土に植えてみましたよ。 

どうなるでしょうか。

 

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日中の気温が涼しくなってきてるので、ダメかもしれません、、、どうなることやら!


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