食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

大分産椎茸が割高だと感じた理由色々

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本当は舞茸が食べたいけどこれで我慢、鍋の時だけ買うOyster Mushroom

椎茸も食べたいけど舞茸が食べたい、、、、

でもモントリオールでは売られてない(私が知る限りでは)

舞茸、買い込んで持って帰ってくるわけにもいかないですからね。

 

 

日本の店の棚の前で呆然

去年の夏、日本に5週間滞在しました。

2週間の隔離期間を終え、両親の日常的な買い出し担当となり、徒歩で十分くらいのところにあるスーパーに何度も通いましたし、もうちょっと足を伸ばしたところにあるもっと地元に根ざしたお店にも何度か。

 

日本帰省の大きなテーマは日本でしか買えない食材を仕入れることでもあるため、乾物類の売り場は細かくリサーチしました。

 

そこで気がついたのは、「日本なら安価に日常価格で美味しい***が買える」というのは思い込みの部分が結構あったんだなあということ。

 

いえいえ、日常価格で全ての品目は揃うんですけれど、「これ日本製じゃない。それならモントリオールでも似たような値段で買える」というものが割とあったのですよ。

 

モントリオールで買える和食材で抵抗なく、日本でもこんな金額であろうというような価格で販売されてるものは大体中国産、中国製です。

 

中国産、中国製が全てダメだと思っているのではなくて日本の食材ならやはり日本産を、韓国の食材なら韓国産を選びたいと思うのです。

 

モントリオールの韓国スーパーで乾燥椎茸を探していた際、日本語が印刷してあるパッケージであっても裏返してみると全てがmade in Chinaでした。

日本語が印字してあるものはそうでないものよりも値段が若干高めなのに、そうでないものと同じで中国産、それって日本語をちらつかせて高めに設定して騙そうっていう魂胆かい?

と思い、全部パッケージをひっくり返して確認したんですよ。

 

お店の人に「中国産じゃない椎茸はありますか?」って聞いてみたら、ふふって鼻で笑いながら「無いでしょうきっと」なんて返事が返ってきて、ええ?そういうもんなの?と。

 

昆布や海苔もそうです。

日本語がついてたり「すし」とかいかにも日本食が好きなカモを狙ってるでしょ、というパッケージのものなど、それ以外のものより若干高め。

 

 

昆布や海苔は韓国料理でもたくさん使われるようですし、日本の海で取れないからダメ、とは思いませんし、韓国でも普通に食べてるんだから韓国産ならまあいっか、と思うんですけど、中国で海苔や昆布がどれだけ食べられてるんだかよくわからないし。

 

 

という次第で、日本に帰ったら、日本産の昆布、海苔、椎茸、その他乾物類を沢山買って帰ろう、と思っていただけに、安い方のパッケージは中国産、高い方のは日本産、という構図を見つけてちょっとショックでした。

 

安いのよりも百円だけ高い、とかなら良いんですけど、倍くらいしたり容量もガクンと少なかったりして、ドキドキしましたよ。

 

北米に住んでいると、食品のパッケージで100グラムを切るような小さなのって滅多にありません。

1ポンドは454グラムですし、オイルやお酢のパッケージなんか4リットル入りとか3リットル入りとか普通ですし。

 

 

人件費、手間、土地代、経費、諸々

食べ物は万人が買えるように安価であるべきである、という考え方は、聞こえは良いですがアメリカのニクソン政権の時に、ニクソンが再選のための選挙運動まがいな政策として大々的に導入したもの。

食品価格を抑えると同時に、食品の品質の低下を招きつつ、現代の肥満社会の導入に至った背景があります。

 

庶民にとっては食品が常に予算以上だったら苦しいですから、安い方が良い。

でも、食品生産に関わる人たちの賃金を考えても、食品の大元である野菜、穀物、酪農産物、海産物、その他資源の諸々のコストを考えても、食べ物が北米のような二束三文で出回ること自体無茶ですから、食べ物の値段に関して正当に文句を言えるのにはリミットがあると考えます。

 

日本に帰れば日本の食品価格が安くて嬉しい、というのは、実は北米に住む日本人にとっては多分ここ20〜30年の、ラッキーな状況であっただけ、とも言えます。

 

まず輸入品である日本食品は北米ではどうしたって割高です。

帰国したら現地価格で流通してますから安いのは当然ですが、その上過去30年のデフレで日本国内での値段自体がほぼ据え置きでした。

例えばバーで飲む生ビールは年々値上がりしてて昨今では1パイント8〜9ドルくらい(モントリオール界隈)だと言うのに、日本に帰省して居酒屋で中生を頼むと四百八十円とかそんな値段。(両方ともパンデミック前)

 

東京の電車賃も1リットルの牛乳の値段も卵十個の値段も、私が日本を去った当時とそれほど変化ないままずっときていたように思います。

 

それって考えてみたら異常です。

 

パンデミックの影響で世界中の物価が上がってます。

それに賃金を据え置きのまま生産できるものにも限りがある(べき)です。

そう考えたら日本の食材ももっと高くっても仕方ないかも。

嫌だけど。

 

 

日本国内の平均賃金とか最低賃金ってどれほどなんでしょうね。

 

 

そんなことを考えながら、椎茸のパッケージを手に取り、大分産の椎茸を見つめ「はあ、高級品だなあ」なんて思ったのでした。

 

 

生産量が落ちている

そして見つけた下の記事。

地球温暖化の影響で大分県の椎茸の生産量が減っているそうです。

それを盛り返すための、科学的な理由は不明だけど効果は確実らしい生産量増加のコツが説明してあります。

 

需要と供給のバランスのことだけ考えても、生産量が落ち込んでいればそれは確かに値段も上がるってもんです。

そういえばたまに訪問して楽しく読んでいる大阪の昆布屋さんのブログでも、北海道の良質な昆布の生産量が危機的な状況なんだとありました。

これも地球温暖化の影響らしくて。

 

昆布の生産量への影響は、日本の海だけではなくてきっと韓国界隈の海でも同じようなことが起きている、もしくはそのうち起きうるでしょうから、大変なことですよ。

昆布に影響があるってことはきっと海苔にだって影響あるでしょうし、生物の世界は繋がってますから、海を泳いでいる生物たちだって影響受けてます。

養殖物があるから良い、と言うことではなくて、やはり海の中の生き物が減ったらヴィーガンじゃない人たちだって食べたいものが減り、値段が上がり、下手したら絶滅したり個体数が激減したりして食べられなくなることだって容易に想像できます。

 

 

news.livedoor.com

 

 

 

労働者や地球環境を守らないと、美味しいものが食べられなくなる


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