食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

加水率100%のパン再びと、何もしないで土地と付き合う

パン・デ・クリスタル再び

なんでこんな名前なんだろうと思ってたんですが、要するにクリスタルグラスのように繊細で扱いに注意を要するってことでしょうかね。

 

でも加水率100%なんて聞くときっと難しそうと思いがちですが、作業自体は簡単。

半分は焼き加減を変えてみました。

写真右上の二つはレシピ通りに30分焼いたもの。残りは15分のみでやめてみたもの。

コンガリした焼き上がりも良いのですが、もともとこれを焼くことに至ったのはポルトガルのハイジの白いパンみたいなふわふわなパンを再現したかったからだったので、白い状態で出してみました。

 

2時間寝かせてこんな感じ

 

昼過ぎに仕込み始めたので焼き上がりは夕方5時くらい。

成功するかどうか確信がなかったのでこの日はBBQにはしませんでしたが、調子が掴めたら週末のBBQに合わせて焼き上げても良いかも。

 

 

生地を混ぜてから焼くまでの間の時間は大体3時間半から4時間くらいで、焼く時間は15分、焦げ目をつけてカリッと仕上げるにはもう15分。

 

作業自体は本当に簡単です。

 

 

何もしないで土地と付き合う

雑草を除去して土地に栄養を与えて、、一般的なというか、そうあるべきと思われてきた園芸や農のアプローチですが、第二次世界大戦で爆弾の開発の副産物として生まれた化学肥料の使用が普及し、大規模農業が一般化し、効率よく無駄なく病気に強く安定した収穫が確保できるようになり、増え続ける人口を養えるだけの食糧生産を達成し続けてきたこのアプローチ、実際は短期的には有効でも何年もすると土地が痩せ細っていくという弊害があるとか。

 

大地を使い捨てにするようなそんなやり方はサステイナブルではありませんから、オーガニック農法や伝統的な農法に帰ろうという動きは随分前からあります。

 

でもこういうのって農業に携わる人やよっぽど園芸に親しんでいる人でないと、詳しいことはよくわからないというのが現状なのではないかと思います。

 

以前ちょっと交流があったオーガニック&オルタナティブ・コミュニティみたいなのを運営していた人に「日本人で***という、何もしない農法というのを説いたすごい人がいるんだけど、知ってますか?」と言われたことがあります。

 

そんな人の名前は聞いたこともなかったし、そんな農法が日本で広まっていたとはおもえなかった(知らなかっただけかもしれませんけど)ので、胡散臭いなあと思ったのですが、その方はかなり真剣にその日本人農学者の説を勉強して彼のオルタナティブコミュニティの土地でその農法を採用して実験していたようでした。

 

何もしないと言ったって、雑草は抜かなきゃいけないんじゃないのかな、と素人考えなんですが、そうじゃないんだそうですよ。

 

そんな説があるんならうちの庭もそんなに頑張って雑草抜かなくても良いってことよね、と都合よく解釈して放置してたら、蚊をはじめとして虫がわんわん寄ってくるし、雑草の茂みが素人の手には負えないことになってしまったんですが、冬になればそんな雑草ジャングルも全て凍りついて死んでしまうので、次の春、まだ鬱蒼とする前に先手を打って綺麗にしました(が、そのあとまたほぼ放置しているのでなんとなく雑草が喜んでいる一帯であることに変わりはないかも。でも最悪の状態ではない。)

 

雑草というのは人間が勝手に決めたカテゴリーで、野の花々に貴賤の区別はない、とは思っています。

とは思っていても、トゲトゲのある草や毒々しい姿のものはやっぱりうちの庭にたくさんあって欲しくないなあと思ってしまいます。

特に道に面した前庭は、あんまり雑草がたくさんだと市から指導が入ることもあるらしく、「見窄らしい前庭はその一帯の不動産の価値を下げる」などということを気にする住人が市に苦情を入れるケースもあるらしいです。

 

やっぱり雑草はある程度抜いておいたほうが無難かな、なんて思っていたのですが、こんな記事を目にしました。

www.theguardian.com

我が家はポリネーター・ガーデンの端くれで、毎年ミツバチや昆虫がたくさん飛んでくるように心がけている庭です。

素敵な雑誌に載ってるような庭を目指してはいないので、雑草も目立ちます。

 

雑草の種類はその土地の状態を反映したものだから、どんな草が多く生えているかは土地に含まれる成分(養分?)の割合を反映するんですって。

 

何か一つに偏りすぎているならば、相殺するような養分を入れてやるなどして上手に土地の状態を管理してやれば良いとか。(言うのは簡単ですけど、きちんとわかってないとできませんよねえ。)

 

とにかく、土を深く掘り返してしまうことで失われる生態系やその土の中のバランスに配慮して、そこにある自然の営みを理解、尊重して庭を作っていく、という考え方のようです。

 

以前の私が早合点した「何もしない=だから放置しておけば良い」ということではなくて、そこにある自然のバランスを崩すような人工的な、人間主体の対策を講じるのではなくて、自然のありようをまず理解するところから始めなければ行けなさそうなので、雑草を抜くとか土を掘り返すとか薬品を買ってきて撒くとか、そういうことはしないで良いかもしれないけれど、きちんと学ばなければ出来なさそうです。

 

伝統的な農業はそういった理解を何世代もかけて身につけ、脈々と伝えていたことなのでしょうが、こういった伝統が現在まできちんと受け継がれている土地や文化圏ってどれほどあるのでしょうね。

 

YouTubeのリンクもあります。

www.youtube.com

 

なんであれ緑が茂ってるのは目に麗しい


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