食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

最近の気候と無力感、気候変動ってこういうことか

この日の夕飯はヴィーガン・ビビンバッ。

フライパンでカリカリっと表面を焼いた豆腐、ゆでたほうれん草ともやし、炒めたにんじんとしめじ、枝豆、がご飯の上に載っています。

 

綺麗に並べて写真を撮ったら、ぐちゃぐちゃっと全体をしっかり混ぜ合わせて美味しく食べます。

いやあ、これ、本当に手軽で美味しくて好きです。

 

 

今年の夏は雨が多い

ケベック北部の森林火災の影響で空気汚染が悪化すれば「必要でないなら野外に出ないで」「肺や心臓に疾患のある人は野外で運動しないで」と警告が出されたりして、今年の夏はふと気がつくとあんまり野外活動を楽しんでいません。

 

ここへきて大量の豪雨が降るレインストーム(重複してますが)が頻繁に起きていて、2週間の間に何度もモントリオール市内や周辺の市町村で降雨量のために下水システムが飽和状態→床上浸水が発生しました。

 

我が職場でも二度ありましたよ、床上浸水。

 

一般の住宅のほとんどは地下室があるので、下水が逆流してきても被害は地下だけで済みますが(地下を住空間にしている家は多いのですが)うちの職場は地下室はなく、溢れた下水がそのまま厨房やメンテナンス倉庫の排水口からみるみるうちに溢れてきました。

 

モントリオールに古くからある住宅地は下水道や電線などのインフラストラクチャも古いので、ここ2〜30年来のジェントリフィケーションや建て替えラッシュで住民の数が増えたことで、支えきれる人口以上の利用者に耐えきれず、ちょっとした大雨でも下水の逆流とか停電とかあれこれ発生しがちです。

 

でもこの二、三週間の大雨は異常。

 

下水の逆流が起こったのもそういった人口の多い古い地域だけに限らず、あちこちの田舎町などでも発生したようです。

 

森林火災によるスモッグ被害の時にも感じましたが、竜巻を伴う大雨がやってきた時も、下水が逆流してきた時も、いずれも強く感じたのは、無力感です。

無気力じゃないですよ、無力感です。

 

どうにかして避けたいのに何もできないということが明かに突きつけられた感覚。

 

地中深くまで掘り下げたり地盤をかち割ったりして石油資源を抽出したり、石油から繊維や洗剤や化粧品などまで作り出せるようになった人類ですけれど、雨を止めたり気流の流れを変えたりすることはできませんからね。

 

自分の暮らしの周辺で体感できることだけでもこれだけ無力であると感じますが、さらにはこんなに大雨が続いたり灼熱の太陽が照り付けたりで、植物が今まで通りに生き延びられるわけもなく、まずは人間が一番先に気がつく農産物の不作(立ち枯れとか根腐れとか)から耳に入り始めました。

 

いつも読んでいるはてなブロガーさんが記事で触れていらっしゃいましたが、人間は暑いからとクーラーの効いた室内に避難できますが、植物はどこにも逃げられず、ただただ自然のエレメントにさらされるのみです。

急激な気候変動は人間だけでなくて他の動植物の生存にとっても危機をもたらすんですね。

 

農作物が雨にやられたり日照りにやられたりで不作になるのも懸念されます。

世界中で右翼傾向の政党への支持が伸びていて、右翼政権が選出される国が増えている理由は、急増する移民や難民の流入への住人の反発みたいなものが根底にあると言われますが、そういった難民が元々住んでいた地域に住めなくなる原因の多くは気候変動による旱魃などで生きていかれなくなることだったり、その地域の政治経済が不安定になり命が脅かされることだったりしますから、気候変動が世界の右翼傾向へ間接的に影響しているとも言えます。

まあ風が吹けば、、ですけれども、確かに気候変動は貧しい地域や人々の暮らしにまずは打撃を与えています。

先進国で移民を受け入れない国はほぼありませんが、習慣や宗教、見かけや言葉の違う人たちがドッと押し寄せれば、移民に慣れている国の人たちでもやはり受け入れに戸惑ったり問題が発生する頻度も増えますしね。

 

気候変動の影響って、直面するまではどんな形で襲ってくるのか想像力が足りてなかったなあとしみじみ思います。

 

気候変動で将来は地球環境が大変なことになってしまうぞ!と言いつつも、実際には大変とはどんなことなのか、平均気温がちょっと上がるだけじゃ済まないのですよね。

 

カナダに住んでる人たちの中には割と「気候変動でカナダの冬が過ごしやすくなって良いんじゃない?」という人が結構いるんですよ。

そんなに上手くはいかないでしょう、という人も同じくらい(もっと?)いますけど、実際どんな点でうまくいかないのかといえば正直、多くの人々に実感はなかったと思います。

竜巻が迫ってきてるから帰宅しようにも職場を離れることができずじっと嵐がすぎるのを待ちながら、こういうことか、と。

 

そういう思いは私だけに限らず、いやいや、思いだけじゃなくて、どうやって生きていくべきか、猛暑や空気汚染というニュー・ノーマルにどう対応すべきかちゃんと考えなければ。

 

で、こんな記事がありました。

アメリカの話ですけれど、カナダに当てはまることもたくさんあります。

www.nytimes.com

 

 

雨が多い利点は、ここ10年以上あまり見かけなくなっていた蛍が裏庭に戻ってきつつあることです。

 

でも蛍だって住みにくければいなくなりますから、今後どうなるのか注目していきたい。


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