久々に食べ物の話題です。
しばらく前に作ったタルト。
ルバーブソースは冷凍してあったルバーブ1パウンドに砂糖大さじ3、レモン汁大さじ1ほどをあえて鍋の中でしばらく放置し、ルバーブが自然解凍されてきた頃合いに火を入れ、軽く煮ます。
冷凍してあったブルーベリーは加熱終了後混ぜました。
パイ生地は白崎さんのレシピ
白崎裕子さんのレシピはほぼヴィーガン。
ですが、日本の著者のものは当然ながら量が日本標準でケーキ型から何から何まで小さくて、北米の大食らいの私たちの型に入れるには足らないため、毎回何倍かに増量して作る必要があります。
あと、特に菜食とか健康に気を使ってる著者が選ぶ食材は、油、砂糖、粉などが北米で普通にそれとわかるものじゃない(もしくは出回っていない)ものが多いので、別の材料に置き換えます。
例えば甜菜糖は砂糖ビーツから作られた砂糖ですが、モントリオール市内の一般的な食材店で砂糖ビーツから作られた砂糖は見つけた試しがありません。
ただ、砂糖ビーツであれサトウキビであれ、精製された白い砂糖は原料に関わらず避けたいので、うちではメープルシロップか精製度の低いローシュガーなどを使っています。
精製度が高い砂糖がいけない理由というのは、白い=漂白、ではなくて、白い=色々なプロセスを経て「不純物(ミネラルや栄養分)」を除去して純粋なショ糖を取り出したものだから。
だから原料自体はあまり関係ない気がしますね。
甜菜糖もきび砂糖も、あたかも材料名で「これがヘルシー」と謳って販売されているようですけど、本来は「当社の精製度の高い白い製品より精製度が低くて栄養も風味も残ってる」としないと、原料が甜菜だからとかサトウキビだからとか、意味をなさない誤解が、、、。
ちなみに不純物を除いた白い砂糖を作った後に残った成分にも砂糖は含まれているから、それを何度か煮詰めてそれで色がついてできたのが三温糖なんですと。
一方北米で出回ってるブラウンとかイエローシュガーは、まず白い砂糖を作ってそこにこれまた「不純物」として取り除かれた黒い「モラセス」をかけて色(と風味と栄養分)を追加してできたものであって、精製度が高いものであることには変わりないと(でもモラセスの養分はちょっと追加されてますけどね)言われていますね。
なのでレシピにブラウンシュガーとある場合はモラセスをほんの少し追加して風味をつけたら良いのだと解釈しております。
日本で出回っているいわゆる白砂糖の原料はなんなのか存じませぬが、北米では十中八九サトウキビです。
ちなみに白砂糖というか、一般的に精製されている砂糖はそのプロセスでフィルターに牛骨炭というものを使うので、ヴィーガンではありません。
動物をその味が美味しいとか出汁がうまいとかいう理由で口にするのは理解できるんですが、こういう使い方って誰が思いついたんだろ。
ちょっと不可解です。
そのフィルターを使わないと何がいけないんでしょうね。
それはさておき、白崎さんのレシピに従って(三倍にして)パイクラストを焼きましたが、ひび割れてしまいました。
ヴィーガンパイクラストにも色々ありますが、白崎さんのは、バターの代わりにピーナツもしくは胡麻ペーストを油に解いて使うというの。
面白いじゃありませんか。
ピーナツアレルギー持ちの人がウヨウヨ存在する北米では危険なレシピですけれど。
あと豆乳も入ります。
先日冷凍してあった豆乳が活躍しました。
レシピに従ったとはいえ若干豆乳の入れ方が少なかったせいか、生地がホロホロして成形しにくかったんですが、焼き上がりにヒビが入るとは予想外でした。
ひび割れてしまったので、汁っぽい煮フルーツを入れたらやはりまずいかな、と煮る時に寒天入れて固める作戦に出ましたが、普段お菓子を作り慣れていないものですから、適量がわからず、あんまり固くならなかった。
固くなりすぎても美味しくないから、これくらいで良いかもしれません。
フルーツはちょっと加熱したらガクッと量が減りますから、これまた白崎さんレシピのヴィーガンなカスタードクリームを作って(こちらはレシピの量のまま)これにも寒天を入れて固まるようにしてパイクラストの上にしいて、ちょっとひび割れもそれで隠す感じにして、その上にフルーツ煮の粗熱の冷めたのを入れてみました。
いやはや、見た目がひどいですが味は良いんですよ。
美味しいけれど、切り分けて皿に置くまでにパイクラストがホロホロと崩れていきます。
見た目がひどいがクラストのホロホロは美味しい。
お菓子って焼きっぱなしのものくらいしか普段作らないから、こういう繊細なものって不慣れなんです!って叫んでるような出来上がりにしかならない。
子供が作ったのかな、みたいな(子供に失礼)