肉好きな国のみんなに豆をもっと食べてもらうには?
という記事を読みました。(リンクは下の方に置いてあります)
アメリカは誰もが知る肉食大国。
日本でも動物性食品の入ってないものを外食で探すとかなり無理ですけど、アメリカは入ってる量が日本の比じゃないです。
食肉生産に費やされる水をはじめとする地球資源や排出されるグリーンハウスガスの量を考慮すると、今のままの肉の消費量をずっと続けていくことは無理だというのもよく知られた話です。
たまに「未来のタンパク源は昆虫だ!」みたいな気持ち悪い写真付きのショッキングな記事なんかも見かけますけど、昆虫に手を出す前に植物性のタンパク質が色々あるのにね。
肉や魚は塩胡椒して焼いただけでメインになるし、いきなり植物性のタンパク源に切り替えよと言われても何をどうすれば良いのかわからない、という人たちには代替肉を肉のように使うという手がありますが、大豆ミートとかじゃやっぱり満足できない、という声もあります。
そしてそんな声に応えるかのようにインポッシブルやビヨンドミートという、まるで血が滴る肉みたいなプラントベース肉まで登場しました。
ヴェジになる人は急増しないにせよ、肉を食べる頻度を減らしているとか、赤身は食べないとか、色々なやり方で肉食を減らしている人たちはここ数年来、結構じわじわと増えているように思います。
インポッシブルなどの代替肉製品はウルトラ加工食品だし、値段も肉同様に高価だし、そうじゃないもっと根本的にプラントベースな食品を美味しく楽しく食べられたらお財布にも優しいし無理なく続けられるのに、と個人的には思うのです。
でも結構世間には、豆を食べるとオナラが出る(お腹が張る)から避けたいと思うとか、豆料理や豆腐に親しみがなくて躊躇する、という人は結構多いんですよね。
大豆を嫌う人も結構多いですし。
とはいえこの記事によると、アメリカにおけるひよこ豆の消費量は2003年に比べ二倍以上増加したそうで、これにはフムス(ひよこ豆のディップ)が一般化?普遍化?したことなどが貢献しているのだろうと。
フムスに限らず以前はエキゾチックなエスニックフードだった色々な豆料理が人気が出て普通のスーパーでも買えるようになったり特定のレストランでだけ食べられていたものが一般家庭でその文化圏出身じゃない人たちによって作られるようになったり、あちこちの食文化が広まっているのは確か。
私だって伝統的な日本の豆レシピだけだったら大豆とあずきと正月の黒豆くらいしか食べられないところを、ダールだのフムスだのファラフェルだの、と色々楽しませてもらえています。
移民や国際交流の多い時代に生きていてよかった。
乾燥させた豆類(pulseと言います)は常温保存がきくし、安価だし、優秀な食材なのです。
冬の豆料理
あたたまりたい冬はスープや煮込みが嬉しいです。
そんな時は、ピースープ。
乾燥のスプリットピーを家に常備しておけば、あとは玉ねぎ、にんじん、他に幾つかあ好みの野菜が入れたければそれらがあれば作れます。
肉を食べる人はハムの塊をドカンと入れたりしますが、なくても平気。
作り方は、超簡単。
何度も書いているので今更書くことないけど、初めてこの話を読む方はやはり知りたいかも、などと思って過去記事検索したら、日本で作った時の日本のカップで作った配分があったので置いておきます。作ったの夏でしたけどね。
スプリットピーをレンティルに変えるとか、別の豆(あらかじめ水煮して柔らかくなったものを利用)にすれば、いろんな豆スープが楽しめます。
煮込み系ではやっぱりヴィーガン・チリ。
ヴィーガンじゃない人は肉が入れたくなるでしょうけども。
ヴィーガンでも大豆ミート入れてさらにタンパク質増量するのもありですが、豆を数種類入れて楽しむだけでも随分美味しくなります。
豆料理はこれだけじゃなくて本当に美味しいのが世界中に存在するので、昆虫に手を出す前に存分に楽しまなければ!
こんなサイトも
フレミッシュ・アート展(MMFA)でカリフラワーを見る
現在モントリオールの美術館で展示されているSaints, Sinners, Lovers and Fools: Three Hundred Years of Flemish Masterworksを観てきました。
夏に一度行ったんですが、その時は浮世絵展も同時開催していて、そちらに時間を割いたので結構疲れちゃって早足で観た感じだったので、もう一度、と。
モントリオールの美術館、チケットを買ったりコートを預けたりするのは新しい建物ですが、道を隔ててお向かいには古い方の建物もあり、展示会場はそちら(でも新館で普通に入場してから地下通路を渡って展示会場へ行きます)なので、古めな建物の重厚な階段を登った正面にどドーンと大きめなキャンバスが出てくるので結構インパクトあります。
現代建築にはないドア枠や柱や壁のトリミングの装飾と、展示してある絵画の時代の雰囲気がうまく調和していて、しかも壁のペイントが結構はでめなのでさらにいい感じです。
この最初の絵画は1640年ごろ描かれたものらしいのですが、すごいパントリーだなあ〜なんて思って眺めていたら、なんと右下の隅っこにこんなものが↓
これ、どうみてもカリフラワー。
カリフラワーってケールとかキャベツの種類で、色々掛け合わせて人工的に作られた野菜だと聞いていたので、1640年ごろのこの絵画に描かれているなんてびっくり。
もっと近代の野菜なのかと思ってました。
日本語のウィキを見ると、「15世紀にイタリア、フランスで栽培され始め、17世紀初めには、ヨーロッパ各地に広まった」と書いてあるので、ベルギーや南オランダ地方へもこの頃広まってきていて、高価で珍しいスーパーフードだったのかもしれません。
この企画展は好評みたいで、当初の予定を延長して10月25日まで開催しているそうです。
オンラインでチケット買うと入り口より3ドルやすいそうです