食いしん坊、北米でヴィーガンになる

北米で植物性食品を食べて強く生きる記録

アーモンドミルクを考える。(前回の続き)

ミルクを飲む、と言う行為 

子供の頃、嫌いでたまらないのに「子供にとって大事な栄養がたっぷりだから」と無理強いされて飲まされた牛の母乳。

牛乳はたんぱく質が多くて、飲むと口や喉に膜が張るような感覚があるんですけれど、それがどうしても不快に感じてしょうがありませんでした。

子供の頃は、本当にそれが生理的に受け付けられないのに大人がみんなして「泣こうが喚こうが飲ませなければ!」と鬼のような顔して迫ってきていたので、恐ろしかったですよ。

アレルギーのある子に教師がアレルゲンの食品を無理強いして死なせてしまう事件などが報道されたちょっと前のことです。私は生死の問題じゃなかったとはいえ、その報道を見たときには人ごとには感じられませんでした。

大人になって、嫌いなものを無理強いされなくなって、本当に助かってます。無理強いしたり、入ってるものを隠したり騙したりして食べさせるっていう行為、良かれと思ってやっている人、やめましょうね、本当にシャレになりませんからね。子供の場合偏食だといけないと思うかもしれませんけど、体が拒否反応してるんだったら偏食じゃないですからね。

 

牛の母乳だけでなく、豆乳もダメでした。

お豆腐屋さんから買う、混ざり物なしの 新鮮な豆乳でしたが(だからか?)青臭く感じて飲めませんでした。

でも煮物や豆腐など、別の形をした大豆なら食べていましたから、無理やりミルクにした大豆を飲まなくてもいいと思ったのか、親に無理強いはされませんでした。 

 

アーモンドミルクは、豆乳よりも飲みやすく、牛の母乳の膜っぽさもなく、大豆製品を避けたい北米ヴィーガン女性に受け入れられやすいのも納得。

 

でも私はやっぱりアーモンドミルクも、積極的には飲みません。

 

アーモンドはたまに食べますし、美味しいと思いますけれど、ミルクにして飲みたいと感じないのです。 

多分、日本の伝統的な食生活に馴染んでいるから。

だって、学校給食で牛乳が和食と一緒に出てくると、本当になんだかなあ、と子供心に思いましたしね、食べ合わせというか、味覚的になじまないものがあります。

 

でも、学校では「栄養」のためにいかに大事なものかを強調され、飲まないと言う選択肢はありませんでした。

 

アーモンドミルクの栄養価

アーモンドの栄養価は下記のごとく。

Nutrition Facts
Almonds
 
Amount Per100 grams
 
Calories 576
% Daily Value*
Total Fat 49 g 75%
Saturated fat 3.7 g 18%
Polyunsaturated fat 12 g  
Monounsaturated fat 31 g  
Trans fat 0 g  
Cholesterol 0 mg 0%
Sodium 1 mg 0%
Potassium 705 mg 20%
Total Carbohydrate 22 g 7%
Dietary fiber 12 g 48%
Sugar 3.9 g  
Protein 21 g 42%
Vitamin A 0% Vitamin C 0%
Calcium 26% Iron 20%
Vitamin D 0% Vitamin B-6 5%
Vitamin B-12 0% Magnesium 67%
*Per cent Daily Values are based on a 2,000 calorie diet. Your daily values may be higher or lower depending on your calorie needs.

source: https://en.wikipedia.org/wiki/Almond  (wikipediaより拝借しました。)

 

100グラム当たり576カロリー、脂分は49グラム、タンパク質は21グラム。

アーモンドに豊富に含まれているのはやっぱりマグネシウム、カルシウム、鉄分ですね。

 

アーモンド100グラムって言われてもどのくらいなのか、ピンときませんよね。

測ってみましたよ。55個で50グラムでした。100グラム測って数えて見るつもりでしたが、あんまりたくさんあるので面倒くさくなったので、55x2=110ということで、110 粒で100グラムということにしましょう。

個体差があるので、まあだいたいこんな感じということです。

50個って言われてもピンとこないわよという方もいらっしゃるでしょうね。笑

ついでですので、アメリカンサイズの1カップ(240ml)に100グラム入れてみましたら、カップ8分目くらいかな〜、というカサでした。もちろん50グラム入れてみたときはその半分くらいのカサでしたよ。

 

これら栄養素は、浸水されて細かく粉砕され、実を綺麗に除去されて白い液体になったアーモンドミルクの中にどれほど残っているのでしょうか。

市販品の成分じゃなくて、きちんと測ったアーモンドミルクの栄養価を表示してくれているサイトがあるかなと思ったんですけど、見つけられませんでした。

 

 

Silk Original Unsweetened Almond Milkの栄養成分はこのように表示されています。

  SK_2443_nleas_AlmUNsweet.png

アーモンドそのものの栄養価は100グラム単位で表示されていたのに対し、アーモンドミルクの表示は1カップ(240ml)当たりの表示です。

アーモンドミルク100ml中に何グラムのアーモンドが使用されているのかがはっきりしないので、栄養価の違いはミルクにすることで栄養が増減するというよりは、実をそのまま食べる時の栄養価と、ミルクの消費で期待できる栄養価との比較、という意味合いです。

また、市販のものは「ビタミン*増強」など添加物が加わるので、本来ならアーモンドと水のみで作れるアーモンドミルクの栄養価ではありませんし、実際にきっちりと正確に比較することはできません。

 

上の表で見る限り、100グラムのアーモンドには1日必要量の67%あったマグネシウムがミルクにはたったの4%、20%あった鉄分は2%ですよ。

26%あったカルシウムは45%に増えてますけれど、これはカルシウムが添加されたからなのか。

 

SIlkブランドのミルクだけではなく、USDAによる栄養表示( source: Almond Milk: Nutrition & Benefits )でも、栄養価は似たようなもので、240グラム中、鉄分は2%、カルシウムは30%とあります。また、USDAの表示には、アーモンドでは0%だったのに、ビタミンAが10%になってますよ。添加されたんでしょうかね。笑

 

USDAによると、アーモンドミルクにはタンパク質(240gにつき1グラム)をあてにできないので、牛の母乳や豆乳の代わりにたんぱく質補強のために飲むのは意味がありません。

また、市販のアーモンドミルク(豆乳でも)には安定剤とか添加物が入っていますし、青臭さを誤魔化すために砂糖やフレーバーが加えられていることが多いので、純粋に栄養や体のことを考えると、どうなのだろう、と疑問です。

 

アーモンドに含まれる栄養を摂りたいから飲みたい、ということであれば、私はアーモンドをそのままカリカリと食べる方が早いと思うんですよね。

オレンジジュースとか、フルーツジュース類もそう思うんですが、液体にしてゴクゴク飲むことによって、そのものの全体の味わいや風味や舌触りを味わえなくて、ただごくごくと飲み下してしまうのって、勿体無いなあと。

 

 

 

 

 

ナッツも果物も野菜も、ジュースにして飲んで搾りかすを捨てるより、丸のまま食べちゃったほうが体にも環境にもいいと思うのは私だけじゃないはず。