今週のお題「好きなパン」
焼くのが好きなパンはサワドーブレッドです。
粉をスターターと水と合わせ、オートリーズしてから30分ごとに畳むんですけど、その作業のために生地が入った容器を冷蔵庫の上からカウンターに持ってきて、蓋を開けた時のあの香りがなんともいえない。
粉の香りじゃなくて、発酵している乳酸菌の香りです。
幸せになります。
焼き上げて香ばしい香りがするのも嬉しいですけど、あの乳酸菌の香りの方が嬉しいかも。
食べるのが好きなパンもあります。
それは、ポルトガル系のベーカリーにしか置いてない、コーンブレッド。
コーンブレッドって呼んでるのはモントリオールのお店だけかも知れません。
すごーくもっちりしていて、重いというか密度の高いパン。
一方皮はカリッとこんがりしていてとても風味が良い。
これを初めて発見した時は、しょっちゅう買って食べてました。
モントリオールのプラトー地区には以前、ポルトガル系の移民が沢山住んでいて、ポルトガルの焼き菓子やパンなどを売るベーカリーが何軒もあって、どこでもそのパンが置いてあったんですが、あんなに美味しいパンなのにポルトガル系の店以外ではみたことがありません。
モントリオールはベーグルのメッカですが(NY ?どこですかそれ?)
ベーグルは市内のどこででも買えるのに(大手メーカーの大量生産のやつじゃなくて本物のベーグルです)なぜポルトガルのあのコーンブレッドはスーパーなどに卸してないんだろう。
プラトーは現在はジェントリフィケーションが進んで、ポルトガル系のパン屋さんなんかどこにあったのか、ていうくらいごっそり雰囲気が変わってしまってます。
世間の人はそれをお洒落になったとか言いますけど、お洒落は要らないからポルトガルのパン屋さんを返してください。
その名はBroa De Milho
以前懐かしくなってネットで検索したんですけど、その当時は何もヒットせず。
ポルトガルのコーンブレッド、という検索ワードがいけなかったのか、アメリカ南部のコーンブレッドのレシピばっかり出てきて。
甘くない、とかポルトガルのパン、とか色々と制限つきそうな言葉を足してもダメだったんですよね。
今これを書くにあたってPortuguese hard bread, with cornflour、で検索したらいくつかyoutubeビデオまで出てきました。
時代が変わったのか私の検索スキルが上がったのか。
難しそうだけど、今度挑戦してみましょうかね(できるのだろうか。)
Food geekさんは他にも沢山サワドーブレッドのレシピをあげてて、ギークと言ってるだけあって細かいことを色々検証していて面白い。
夫が好きなパンもポルトガルのもの。
こちらはふわふわなんですが、これも皮がカリッと香ばしくて美味しいんです。
写真はleitesculinaria.comより。
我が家ではPortugese rolls (ポルトガルのロールパン)と呼んでますが、 Papo Secosというのが本名。
うちの近所のスーパーに置いてあって、でもすぐに品切れになってしまう、、
ので見かけると二袋買い込んでいた夫。
ふわふわで6個入りでもかなり大きな袋なので、二袋も買っちゃったら置き場所がない!
と最初は苦情を言ってたんですが、買ったその日にすでに一袋の半分は食べちゃう勢いの夫。
なので置き場所は特に問題ありませんでした。
ところがそのスーパーが最近潰れてしまい、近所にある他の店をあちこち探し歩いたんですが、このパンを置いてる店は一軒もない。
この辺はポルトガル系の人が集まってるわけじゃないですが、あのパンが店に出るとすぐに売り切れるということは、売れ線なんだから、誰か仕入れてくれないかな。
そのスーパーに卸していたベーカリーを突き止めたんですが(ミゲル、、っていう名前がついてたっけ、、とググってみたらありました)隣町にあって、車だと渋滞なしでも15分〜20分くらいの距離。
何かのついででもなければパンだけのためにそこまでグリーンハウスガスを排出できないし。
というわけでネットでレシピを調べて焼いてみましたよ。
出来上がりを夫に食べてもらったら、美味しい、とは言ってくれましたが、まさかそれがあのふかふかのパンを目指していたものだとはまるで気がついていませんでした。
もちもちのBroa de milhoはまだ挑戦したことはありませんが、あの感動を求めて焼いたらガッカリしそうです。
ちなみにポルトガルのべファナ(豚肉のスライスのサンドイッチ)などを売るお店はまだプラトーに健在で、そこにいけば両方のパンが販売されています。(が、Broa de milhoはしっとり加減がちょっと残念だった)
また食べたくなりました