この時期は「もうすぐ春だね」「いやまだまだ、ブルブル」「や、もうそろそろ春っぽいよ」「うん、でも明日はまた零下17度だって」「あったかいよ、プラス5度だ!」「週末はまた雪だって」とヨーヨー気象変化が続きますが、今週は暖かい日が三日ほど続いています。
もちろん週末は冷えるらしいんですけどね。
でもそうやってヨーヨーしながら暖かい春がきます。
今週末には夏時間が始まりますし。
わくわくワクワク。
日本は桜、もう咲いてるんですか?
いつも一歩先をゆく日本の春、羨ましい。
中国でも肉離れ
野球選手の怪我の話じゃありません。
食べ物の肉の話。
中国でもヴィーガン食スタイルが広がり、肉もどき製品がどんどん登場している模様です。
中国政府の環境対策の一環としての肉消費削減
中国の人口は2019年時点で13億9800万人。
この国の人々が豊かになって、以前よりも肉食を頻繁にするようになったり車を運転する人が増えたりすることは、人々の暮らしが豊かになって素晴らしいとも言えますが、グリーンハウスガス排出量が鰻登りになって恐ろしい、ということでもあります。
地球上のみんなが同じように豊かに暮らすことがサステイナブルでないってことは、その「豊か」なライフスタイルだめですよ、っていう話ですけれども。
と思ったら、この記事によると中国でもヴィーガニズムが確実に広まっている様子だとか。
中国の豚肉の消費量は世界総領の28%、食肉市場は860億ドル(620億ポンド)ですが、食糧危機に危機感を募らせている新世代の消費者の間で、植物性の食肉代替品が徐々に浸透しつつあると。
日本でも西欧でも基本的な傾向は同じですが、中国の場合は1960年代に平均的な一人当たりの肉の消費量は一年につき5キロだったのが、1970年代には20キロに、2015年には48キロに増えたとか。
政府が国民をコントロールするのがあからさまな中国ですから、2016年には国家のカーボン排出量を減らすための策として、国全体の肉の消費量を半減させるという計画を発表したのだそうです。
政府による国民生活への介入と考えると嫌ですけれども、環境対策の一環に肉の消費量を組み込んだ国は他にはないとか。
斬新です。
まあ斬新ですけれども、やっぱり国民には不評な政策なよう。
まあ当然ですかね。
偽肉開発、商品化の波
世界的に畜産に伴うグリーンハウスガス排出量を問題視し、対策として肉の消費を減らすべきという認識は広まっていますから、やっぱり商魂逞しい人々はここに目をつけて、人工肉の開発と商品化に着手します。
人工肉といえばインポッシブルとかビヨンドがパイオニアですけれど、中国でもそれに続けとばかりに色々な企業がヴィーガンミート市場に参入している模様です。
ヴィーガンダイエットを洗濯する若者も増えている模様で、中国の主要都市でどこにいけばヴィーガン外食できるのか、といった情報をまとめたサイトなども登場しているようです。
そしてやっぱりテクノロジーを使った情報交換などは若者の強みですし、地球環境への関心が高いのも若い世代ですし、環境を動機とするヴィーガンダイエットの広まりも若い世代主導という感じを受けます。
日本でも同じような動きは見られますが、中国の場合、その動きに伴って肉の消費量が減れば何しろ人口がすごいですから、影響力も大きいですよね。
いやでも、美食な日本だって人口は多いですから、日本のヴィーガン市場が盛り上がるのはそれはそれでやっぱり影響力は大きいと思います。
肉が好きな人が食べて満足感を感じるものって、最近ではそんなに珍しくは無くなっていますけれども、抵抗は今でも大きいですもんね。
それを美味しいもの、本当に美味しいからこれを選びたいんだ、という風に持って行けたらすごいです。
肉離れ促進応援ー個人、企業、国家
動物愛護という動機でなければヴィーガンじゃない、という意見を見たことがありますが、環境という、自分たちを生かせてくれる世界そのものを大切にしようという気持ちの中には動物の生の営みに敬意を払い、人間の暮らしのための道具や素材扱いしないで生きたいという考え方が自然に含まれていると私は考えます。
周囲の人々をヴィーガンにしようという気持ちはありませんし、抵抗を感じる人と喧嘩せず、どちらかというとその抵抗感に敬意を払いつつ、こちらの考えをわかってもらえるチャンスが来たら良いなあ、と思っています。
伝統を重んじる考えとか、人間はもともと雑食という考え方とか、それ自体にはかなり同意の気持ちがありますし、どこで線を引くかは個人の考え次第だから。
ヴィーガンになりたいけど無理なのよ〜、という方には、無理しないで、減らすだけでも有意義だと思いますよ、と言います。
個人の力は限られてますが、個人の消費パターンの集まりがその地域や国の消費量に現れるのですから、無力ではありません。
ヴィーガンでも環境保護でもプラスティックゴミ減らしでも、多くの人に認識してもらえるようになると、商売のチャンスだ!と大企業がグリーンウォッシングした製品を売り込んできたり、偽物が出回ったり、ということも出てきますが、なるべく目先に惑わされずに、惑わされちゃっても気がついたら落ち込まずに、と思っています。
利益を上げるのが企業の存在意義ですけれど、長期的な視野に立って、人類全体に良い影響を与えるかどうか、そこも判断の基準に入れて行動していただきたいもの。
資本主義がここまで歪なほど効率化巨大化してしまっている現在ですから、国の規制が全くなくては環境問題も貧困問題も改善しないと思います。
中国政府のリーダーシップは強烈ですが、国民一人一人の肉の消費量に口出しはしなくて良いから、他の国の政府ももう一息食糧生産に関する規制というか、現状の改善策を打ち出してくれないでしょうか。
偽肉というものは結構昔からある伝統食なんですよね